2017.12.22

ふるさと納税制度は曲がり角に来ているのか

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すっかり忘れそうになっていた今年のふるさと納税、もう12月なので、第一弾とかいう季節ではないのだが、申し込み時点で越年が決定しているものがあり、とりあえず年内に届いたのは佐賀県藤津郡太良町の田嶋農園産の海藻ミネラルみかんだった。
冬と言えば、「炬燵でみかん!」と言うくらいみかんが好きな私の家族が選んだのがこれなのだ。
ここ10年くらい、私はテレビはほとんど見ないのだが、炬燵に入ってテレビを見ながら正月を過ごすには最適な果物だ。
もっとも、「1年の計は元旦にあり」を実践されている方々は、もっと有意義な休日を過ごしていると思う。(笑)

ふるさと納税は、地方税法等の一部を改正する法律(平成20年4月30日法律第21号)によって、2008年(平成20年)から始まった制度なのだが、来年で発足10周年、お得感溢れる制度として定着した感があるが、一方では「2016年3月19日 ウェッジ-地方をダメにするふるさと納税の不都合な真実」や、「2016年6月14日 NHK時論公論-急増! ふるさと納税を問う」といった弊害も指摘されている。
ただ、こうした弊害は数年前から指摘されていて(2014年12月21日-ふるさと納税制度の拡充と税申告簡素化は地方創生に繋がるのか)、それが大きくなったのは、地方税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第2号)によって、2015年分から始まった「特例控除額の拡充(個人住民税のふるさと納税に係る特例控除額の上限を所得割額の1割から2割に拡充)」と、「申告手続の簡素化(「ふるさと納税ワンストップ特例」の創設/確定申告が不要な給与所得者等がふるさと納税を行う場合に、確定申告をせずにワンストップで寄附金税額控除を受けられる特例を創設)」によるものだろう。
つまり、高額納税者のお得感がさらに増したことに加え、給与収入しかないサラリーマンの「面倒くさい」を助ける制度になったことで、都市部からの税収の流出が加速したというわけだ。

私が思うに、この制度の一番の勝ち組は、ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」を運営する「株式会社トラストバンク」(2012年4月2日設立)の代表取締役社長・須永珠代氏だろう。
私が2015年5月15日付のコラム「2015年のふるさと納税第二弾は三重県多気町の松阪牛」で書いたように、この会社は各自治体から半公的機関のように扱われていて、実際に自治体のウェブサイトからふるさと納税しようとすると、「ふるさとチョイス」に繋がることは数知れない。
仮に、このふるさと納税制度に規制がかかり下火になったとしても、全国の自治体とのコネクションは計り知れない大きな財産だし、次なる事業のステップに十分使うことができるだろう。

一方、負け組は都市部の自治体で、2016年8月15日付のイザは「ふるさと納税、分かれる明暗・・・『出ていく方が多い』自治体悲鳴」という記事を配信し、2017年1月10日付のブルームバーグは「ふるさと納税で割食う都市部-世田谷区の税控除は保育園5つ分に」、2017年9月20日付の週刊朝日では「1位は!? ふるさと納税“損している自治体”ランキング」が掲載された。
それゆえ、危機感を抱いた都市部の自治体は政府に対し、ふるさと納税制度の見直しについての要望書を出し始めた。(2017年3月13日 東京都特別区長会-「ふるさと納税」に関する要望書を提出しました。
総務省では、ふるさと納税の返礼品を寄付額の3割以下に抑えるよう地方自治体に要請したが、2年前に改正した法律の一部である「特例控除額の拡充(個人住民税のふるさと納税に係る特例控除額の上限を所得割額の1割から2割に拡充)」を元に戻せばいいだけではないかと思ったのは私だけだろうか。(2017年4月3日 総務省-ふるさと納税に係る返礼品の送付等について
いずれにせよ、今や返礼品競争が激化したふるさと納税制度は、曲がり角に来ていると言えるだろう。

ところで、都市部の自治体はふるさと納税が住民税減収の原因であるとのアピールをしているが、もっと根本的な問題があることを総務省に指摘しないのだろうか。
それは、今や個人住民税の賦課徴収の構造的欠陥とも言える前年所得課税方式(地方税法第32条、第313条/個人住民税の所得割の課税標準を前年の所得について算定する規定)で、国民の所得が右肩上がりだった高度成長時代は理にかなった制度だったものが、今や住民税の滞納の最たる原因になっている。
要するに、住民税は前年の所得に応じて課税されるため、退職などによって収入が減ったところへ、前年の所得に応じて計算された住民税の請求が来るために、支払いに困窮する人も多く、滞納分の徴収に係る地方自治体のコストもバカにならない。
こうした結果、政府はザルの穴を防ぐより、安易な増税策で減収分を補おうとするから始末に負えないし、連鎖的に住民税額に比例する国民健康保険料(税)の滞納も増えているという。
それを現年課税、つまり所得税と同じにすることが総務省の個人住民税検討会で議論された形跡があるのだが(平成28年度検討会第1回、第2回-資料6)、法改正などの動きは遅々としてほとんど進んでいないようだ。
いったい何年かかったら法改正に着手できるのだろうか。
基本的に法改正は立法府の仕事、これをお読みになった方は、有権者の一員として野田聖子総務大臣と、各自の選挙区の国会議員に意見を伝えるべきだと思う。

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2017.12.20

住民基本台帳カードをマイナンバーカードに切替

2004年2月19日、私は2003年分の確定申告をすると同時に、当時、始まったばかりの国税電子申告・納税システム(e-Tax)をやるための申請書「電子申告・納税等開始(変更等)届出書」というものを併せて提出しておいた。
これに合わせて、写真付の住民基本台帳カードを作ったのだが(2004年5月30日-電子政府は誰のため?)、居住地の横浜市は元より日本全体で見ても電子行政サービスがお粗末の限りだったため、私でさえ所得税申告(e-Tax)以外では役所や金融機関の窓口などで本人確認書類として利用するのみだった。
それゆえ、ほとんど人は、運転免許証や健康保険証(写真付でないことが大きな問題ではあるが)で本人確認の用が足りるので、わざわざ住民基本台帳カードを取得する人はほとんどいなかった。(2016年1月28日 現代ビジネス-血税1兆円をドブに捨てた「住基ネット」~元祖マイナンバー、あれはいったい何だったのか?

そして、住民基本台帳ネットワークに代わって、マイナンバー制度が始まったのが2015年10月5日で、その翌年の確定申告(e-Tax)にマイナンバーカード(個人番号カード)が間に合うかどうかを巡って、各地方自治体の現場は相当に混乱したと聞く。
私の場合は、幸いに、住民基本台帳カードに格納されていた電子証明書(公的個人認証)の更新(2018年12月16日まで有効)ができたので事なきを得たが、そうでなかった人は相当気を揉んだらしい。(2016年2月1日-今年もe-Taxで確定申告終了、還付金でパソコンの買い換えか?
事実、私の友人の風じさんも「マイナンバーカード、確定申告までに間に合わないかも(2015年11月14日)」などと書いていたので、制度開始当初は混乱の極みだったのだろう。
それらを知っていた私は、来年の確定申告のときは住民基本台帳カードで大丈夫だと思いながらも、気が付いたときに切替をしようと、2か月前にオンラインでマイナンバーカードの交付申請をしておいた。
そして、マイナンバーカード受取用のハガキが地元の役所から届いたのが今月初めなので、約1か月ちょっとで処理されたことになる。

一時期の混乱はウソのようにスムーズではないかと喜んでばかりもいられない。
2016年7月18日付の週刊プレイボーイには「普及率わずか5%? マイナンバーに住基カードの悪夢再び」という記事があり、それゆえ役所の担当窓口がガラガラで、いつ来られても手続きできます状態だったわけだ。
それもそのはず、このマイナンバーカードを使って何ができるかというのが、マイナンバーカード(公的個人認証サービス)で利用できるサービスの一覧というのに掲載されているが、横浜市に関しては、地方税ポータルシステム(eLTAX)と、コンビニでの証明書発行サービスだけなので、それこそ住民基本台帳カードの二の舞になるという予想は的を得ていそうだ。
これだったら、IT先進国のエストニアの制度のマネをした方がいいのではないかと思うのは私だけだろうか。(2017年3月8日 エストニアより愛をこめて-どうしてエストニアのマイナンバー制度は成功しているのか 2017年3月23日 エストニアより愛をこめて-日本の「マイナンバー制度」はどうして失敗してしまったのか
ちなみに、確定申告するのだから、地方税ポータルシステム(eLTAX)は使う必要がないだろうという方へ、「配当所得に関して個人事業主や国民健康保険加入の個人投資家に朗報(2017年2月25日)」に該当しないことを確認してから画面を閉じようではないか。

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2017.12.12

日本は世界の高度人材(high-skilled talent)から見限られるのか

政府は、高い技術や知識を持つ外国人が日本に来やすい環境をつくり、経済成長につなげたいということで、高スキルを持った外国人の受け入れを促進しようとしている。(2017年4月25日 日経新聞-外国人の高度人材、在留資格とりやすく)(法務省-高度人材ポイント制による出入国管理上の優遇制度
2017年10月27日付の日経新聞にあるように、英人材大手のヘイズ(Hays)の調査によれば、日本は高度人材不足という実態があるからだ。
ところが、2017年11月21日付のブルームバーグは「日本はアジアで最下位、高度外国人材への魅力欠く-IMD」(原文:Japan Ranked Last Choice in Asia for Top Foreign Talent)(関連記事:Nikkei Asian Review on November 21 2017 - Hong Kong, Singapore are Asian stars in IMD talent ranking)という表題で、スイスのビジネススクールIMDが発表した2017年版世界人材ランキング(IMD World Talent Ranking 2017)によると、調査対象のアジア11カ国中、日本は高度外国人材にとって最も魅力がないという結果になったと書いている。
要は、一部の右派のブロガーが書いているような、日本に外国人の高度人材はいるとかいらないとか言う以前に、来てもらえない国に成り下がってしまっているということだ。
これについては、2017年12月2日付の「エストニア共和国から愛をこめて」の記事「高度技能外国人からの人気、日本は見事にアジアでビリッケツ」で相当に辛辣に書かれているのでお読みになるといいと思う。

そうであるならば、「日本の会社は日本人だけの力でやっていけば良い」と考える人は意外なほど多いだろう。
この出だしの文章、2017年9月3日付の弊サイトのブログ「電通女性社員過労自殺事件がもたらす日本の残酷な未来」と同じになってしまうが、日本の国内企業は、高スキルを持った日本人を引き留める魅力があるのだろうか。
答えは、2017年8月21日付の経済産業省の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」と、2017年8月27日付の日経新聞「役員給与、アジア勢が上 中国4000万円・日本2700万円」に出ている。
私が「可愛い子には京都でアルバイトをさせよ(2017年12月8日)」で書いたように、タイのバンコクの最低賃金の水準でさえ、東京に匹敵するほどになっているのだから、高度人材に対する報酬は推して知るべしだろう。
もはや、高スキルを持った人にとって、日本の国内企業で働いても報われることはなくなりつつあるというのが、これらの記事を読んだ私の率直な感想だ。
つまり、10月27日付の日経新聞の最後の一節にある「複数の言語能力や、IT(情報技術)などの専門知識を持つ高度人材の給与についても、日本は中国などに劣り、人材を引き寄せられていないとしている。」というのは、8月27日付の記事と密接に関係するわけで、そこに国籍の違いなどなく、高度人材は国境を越えて、自分を最も評価してくれるところへ行ってしまうわけである。

それに輪をかけて高度人材の国外流出(来日拒絶)を招きそうなのが、高収入サラリーマンに対する所得税増税案(2017年12月11日 産経新聞-増税「850万円超」合意 自公、年収水準引き上げ 所得税改革が事実上決着)で、一見すると庶民に優しい税制改革に見えるが、実質的には高度人材の国外流出(来日拒絶)促進税制になる可能性が高い。
政府や財界を始め、一般庶民(有権者)に至るまで、なぜノーベル賞などを取る日本人は国外在住者が多いのかということを真剣に考えた方がいいだろう。
そこには、ノーベル賞万歳、日本万歳と喜んでばかりいられない現実が垣間見えるに違いないからだ。
今から6年前、2011年3月11日の東日本大震災からしばらくたった頃、海外投資を楽しむ会の掲示板で「この国の行く末は、遅かれ早かれ、三人国家(老人、病人、貧乏人)でしょうね。」と書いた人がいた。
ずいぶんだな~とそのときは思ったが、今や、日本はそこに向かって突き進んでいくような気がしている。

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日本は高度人材不足 33カ国中ワースト3位 (2017.10.27 日経新聞)

英人材大手のヘイズは27日、グローバルの人材需給調査を発表した。
企業などで必要とされるスキルを持った人材と、労働市場で実際に供給される人材の需給を示す「人材ミスマッチ」で日本は33カ国中、下から3番目だった。
ビッグデータ分析や人工知能(AI)開発など高度な人材が不足しており、人材獲得や生産性向上に向けて、企業や政府の取り組みが必要になりそうだ。

経済協力開発機構(OECD)などの国際機関や各国政府が出した失業率や教育水準などの統計をもとに、米中英など33カ国で調査を実施した。
人材ミスマッチの項目で日本の順位は同率最下位だったスペイン、ルクセンブルクに次ぐ低さだった。

ヘイズ日本法人マネージング・ディレクターのマーク・ブラジ(Marc Burrage)氏は「日本の失業率の低さは各国の羨望の的だが、必要とされる高度な技能を持った人材が供給されておらず、生産性の高さにつながっていない」と話した。
複数の言語能力や、IT(情報技術)などの専門知識を持つ高度人材の給与についても、日本は中国などに劣り、人材を引き寄せられていないとしている。

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2017.12.08

可愛い子には京都でアルバイトをさせよ

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故事に「可愛い子には旅をさせよ」というものがあるが、現代ではさしずめ「可愛い子には京都でアルバイトをさせよ」となるだろう。
何が言いたいかというと、訪日外国人観光客が多く集まるところで、接客の仕事をして、外国語アレルギーを払拭すると同時に、日常的に会話するチャンスを作れということだ。
要するに、外国語を学ぶのに留学するお金が出せる家庭や、語学スクールに行ける余裕のある人はともかく、これからの日本の若者はどんな人でも外国語を話せるようになることが必須と思えるからだ。
私が東南アジアを旅行しているときに、決して豊かだとは言えない現地の若者が、英語を勉強するのに何をしたかというインタビューに基づいたものなので、これからの日本人も同じようにすべきだろうと思うのだ。
ちなみに、京都というのは外国人観光客が多く集まる場所ということだから、北海道のニセコでも、東京の浅草や六本木、長野県の白馬や、岐阜県の高山でもいいのだ。

なぜ、いきなり外国語を話さざるを得ない環境に身を置けと言うのか。
まずは、2017年10月25日付のキャリコネニュース「GACKT、飲食店のブラック企業化について『価格設定と人件費のバランスに問題』と指摘 『昼食が800~1000円は正直おかしい』」というコラムがあるのだが、今や、サービス産業従事者が日本の雇用の7割を占めると言われているため、これを例に取り上げてみた。
従って、賃金水準の高い職種の正規雇用を射止めた人にとっては、これから私が書くことはあまり関係ないので、読み飛ばしてもらって構わない。
さて、サービス産業従事者の中でも賃金水準が低いとされる飲食業や宿泊業従事者の待遇が是正されるためには(厚生労働省「2016年賃金構造基本統計調査」-産業別にみた賃金)、政府がILO条約第172号「1991年の労働条件(旅館及び飲食店)」を批准し、それこそ、タイのインラック(Yingluck Shinawatra)元首相が行ったような最低賃金の大幅引き上げと(2011年7月8日 日経新聞-タイ次期首相候補インラック氏、最低賃金上げ「来年1月に」 )、それに連鎖するような、クアラルンプールのKLIA Ekspresばりの超絶値上げ(2016年1月1日から約60%の運賃値上げ)が起こる必要がある。
KLIA Ekspresを運営する会社のステートメント「Express Rail Link Sdn Bhd (ERL) revises its fares after 14 years (1st December 2015)」では、2002年以来、14年間価格が据え置かれたので、今回は大幅な値上げを政府に申請したということなのだが、日本の諸物価も据え置かれた(消費者に転嫁できなかった)年数は同じようなものだろう。

経済成長著しいタイとマレーシアでもかなりの抵抗があった政策を、デフレ経済20年超の日本でやったらどうなるか。
私が2017年3月にマレーシア・カンボジア・タイ旅行に行ったときに、わずか2年前と比べて、えええと思った感情を全国の庶民が抱くことになるのだ。
それとも、日本もベーシックインカムの実験に踏み切るかなのだが、今回はこのことについて詳しくは触れない。(2015年7月11日 キャリコネニュース-ブラック企業も生きていけなくなる!「ベーシックインカム」の効能を米提唱者が主張
面白いと思ったのは、2016年10月25日付のJETROの記事「中央賃金委が最低賃金の引き上げを決定-2017年1月から実施予定-」によれば、バンコクの最低賃金は、2017年1月から310バーツ(930円/記事掲載当時の為替レート:1バーツ=3.0円)なのだが、東京都の最低賃金は958円(2017年10月から)、為替レートの関係もあるが、ほとんど変わらないのだ。
生計費の高い東京と、東京と比べて比較的安価なバンコクで最低賃金が同じということは、非正規労働者の場合、どちらで働く方がいいだろうか。
私が講演した「ちゃんとリタイアして豊かな生活を実現する人生の選び方」の中の「将来計画のために」として、「子どものいる方で進学先を考える際に気をつけたいのは、自分たちの老後資金を犠牲にしてまで、やる価値があるかということ。グルーバル社会に対応できない、社畜養成塾の感がある日本の教育に懐疑的な私としては、大金を叩いて、あるいは、奨学金を借りて(給付型はOK)まで2流以下の大学に進学させる価値はないと思っている。そんなことをするなら、子供をバンコクの日系ラーメン店で勤めさせた方がいいとさえ考えている。」と書いたのを覚えているだろうか。
このことは決して大げさなことではなく、最低賃金のデータを見ても明らかなのである。

最後になるが、私が旅ブログとしてたまに拝見している「世界遊牧住み渡り」というものがあるが、彼はバックパックの世界放浪の旅を中断し、旅の資金を稼ぐために働くことにしたという。
どこなのか。
タイのバンコクだ。(2017年9月23日 世界遊牧住み渡り-ラオスのビエンチャンでタイの就労ビザ(ノンイミグラントB)を申請する
1990年代は、彼のような旅人は迷わず日本に帰国し、半年間くらい一心不乱に働いて、再び旅に出たものだ。
賃金水準の高い日本でお金を貯め、物価の安い東南アジアを旅することが理にかなっていたからだ。

ところが、今やバンコクの方が就職先も見つけやすいと彼は書いているし、私もそう思う。
また、今では日本での暮らしが実質的な豊かさを感じられるかどうかわからない情勢な上、ブラック企業の遭遇率は日本の方がはるかに高そうだ。
心身を病むリスクを冒して、非正規雇用の労働者として日本で働く必要などどこにもない。
彼のバンコクでの働き口がどんなところか伺い知れないが、同じ非正規雇用で働くなら圧倒的にバンコクがいいだろう。
私が前出のコラムで、「(自分の子供に)海外や外国語に対して嫌悪感を抱かせないようにするのは必須である。 」と書いた理由がおわかりいただけただろうか。
勘違いしないで欲しいのは、私は日本は素晴らしい国だと思うし、実際に住み続けたいと思っているが、それと、劣悪な労働環境に身を置きたいかというのは全く別問題だ。
外国語アレルギーがないということは、日本を覆いつくすブラック労働環境から離脱するための条件の一つなのだ。

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2017.12.05

刀を抜けない平成のサムライ戦士は日米同盟に亀裂を生むか

去る11月5日、米国のトランプ大統領が東南アジア諸国の複数の首脳に「日本は北朝鮮のミサイルを迎撃するべきだった」と語り、日本政府の判断に疑問を表明していたことが報じられた。(2017年11月5日 産経新聞-「日本は北ミサイルを迎撃すべきだった」? 「武士の国なのに理解できない」米大統領が疑問表明か Japan Times on November 5 2017 - Trump said 'samurai' Japan should have shot down overflying North Korean missiles Daily Mail on 6 November 2017 - Trump says Japan should have shot North Korean missiles
この中の、Daily Mailの記事では、「President Donald Trump is apparently disappointed in Japan.(トランプ大統領は明らかに日本に失望しているようだ。)」という下りがあり、下手をすると長期にわたって維持されてきた日米同盟に亀裂が入る可能性がありそうだ。
日本政府が、二度にわたる北朝鮮のミサイル発射実験に対して、迎撃しなかったことについては、すでに複数の人が技術的あるいは法的な論評をしているので、あらためて私が書くまでもないが、私が韓国渡航のリスクを書いた「日本人にとって韓国の実質リスクレベルは2(不要不急の渡航中止)だ(2017年11月30日)」の最後で紹介した小野寺五典防衛相とフィナンシャルタイムズ(Finacial Times)とのインタビュー記事である「Japan rules out intercepting North Korean missile tests(北朝鮮のミサイル発射実験に際して迎撃はあり得ない)」の内容は、日本の将来を占う上で重大な示唆を含んでいると思われる。

まずは、「Whether it is Japan or any other country, I think that shooting down a ballistic missile could be construed as a military action, said Mr Onodera. Unless you judge it is an attack on your own country, I think it is difficult to shoot down such missiles.(日本でも第三国でも、弾道ミサイルを撃墜することは、軍事行動と受け取られる可能性があると思うと小野寺防衛相は言う。貴方が自国が攻撃されたと判断しない限り、このようなミサイルを撃墜することは難しいと考えている。)」の下りだが、こうした発言は、第三国からすると、北朝鮮の挑発に対して日本は何も行動をしないと受け取られる懸念があり、実際に、フィナンシャルタイムズの記者はそのようなニュアンスで記事を書いている。
それに、原文記事のpacifistというのは、平和主義者、あるいは、無抵抗主義者という意味があり、国際社会は日本が無抵抗主義の国であると受け取る可能性は高い。
それでは安倍首相悲願の憲法改正が成就すれば、晴れて普通の国になれるのかというと、一筋縄ではいかないかもしれない。
軍事評論家の清谷信一氏が「安倍総理よ、憲法改正は『魔法の杖』ではない」の中で、「憲法を変えるまでもなく、政治家の決断で法改正あるいは、単なる規制の緩和は可能であり。それによって自衛隊をより『戦える組織』にすることは可能である。本来これらの問題点を一つ一つ検証し、それを解消してくことが政治家やジャーナリズムの仕事のはずだ。」と言う。

また、「Security analysts who oppose shooting down test missiles say a failed interception could embolden Pyongyang.(ミサイルの撃墜実験に反対する複数の軍事アナリストは、迎撃の失敗が平壌(北朝鮮政府)をつけ上がらせることになると言う。)」というのがあり、これは一面ではそうかもしれないが、私はもっと違う懸念を安倍内閣の閣僚たちが抱いたのではないかと思っている。
自衛隊法第82条の3(弾道ミサイル等に対する破壊措置)では、北朝鮮のミサイルを迎撃するためには、防衛相から首相へ承認を求めなければならず、首相は事後に国会報告を行わなければならない旨が規定されている。
穿った見方をすると、ミサイル迎撃は、事後の国会報告の段階で、閣僚や自衛官に完璧を要求しかねない野党議員に対峙しなければならないため、この時点では、森友・加計疑惑、日報問題に振り回されていた安倍首相が、国会を関与させなければならない指揮・命令を避けた可能性もあると思う。(2017年9月1日 毎日新聞-安倍首相 真摯な説明はいつ? 森友・加計疑惑、日報問題 2017年9月20日 日経新聞-首相、所信表明せず解散 臨時国会、北朝鮮決議は採択
これは単に、私の推測に過ぎないが、北朝鮮のミサイルを迎撃しなかったことが、小野寺防衛相の公式発言どおりの理由でなく、本音では国会対策という理由だったとすれば、将来に向けて、大きな禍根を残すことになるだろう。
ちなみに、自衛隊法施行令第104条の2(緊急対処要領の作成等)の規定によって作られた「自衛隊法第82条の3第3項に規定する弾道ミサイル等に対する破壊措置に関する緊急対処要領」というのが迎撃用の兵器まで細かく定められており、素人ながらに時代の変化に即応できるものなのだろうかという疑念を抱かせるに十分なものだった。

そして、最後の2節のサイバー戦争の下りで、バカ正直に専守防衛の精神を貫き、米国に依存して敵国に対峙しようという小野寺防衛相の発言に眩暈がしたのは私だけではあるまい。
北朝鮮は軍事力では米国など西側諸国に到底かなわないことがわかっているので、サイバー戦争を仕掛けていることは専門家の間では既知の事実である。(2017年5月22日 ロイター-北朝鮮にサイバー攻撃専門「180部隊」、西側の脅威に 2017年10月7日 日経新聞-米朝、サイバー攻撃が激化 封じ込めにかかる米 北朝鮮はロシアに活路
残念ながら、日本はサイバー戦争では北朝鮮に実力的に劣っていると、田中達浩・元陸上自衛隊通信学校長は言う。(2017年10月27日 産経新聞-「北朝鮮サイバー攻撃に日本は実力不足 北のハッカーを目指す若者のハングリー精神はすさまじい」と田中達浩・元陸上自衛隊通信学校長
今や、コンピューターシステムは、世界のほとんどの国で日常生活になくてはならないもの、米軍とギブアンドテイクの関係を築くため、そして日本の社会インフラを防衛するためにも人材育成を急ぐべきだろう。
小野寺防衛相の「Mr Onodera said he had "no doubts whatsoever" about US commitment to defending Japan.(日本の防衛という米国の約束に関して『疑いの余地はない』と述べた。)」という発言は、日本の防衛が米国に全面的に依存している現状を踏まえればやむを得ないことなのだが、冒頭で書いたように、今や、米国は自力で脅威に立ち向かおうとしない日本を突き放すときが来るかもしれないことを頭に入れておくべきときかもしれない。
さらに言うならば、元米陸軍大尉・飯柴智亮氏の著書「金の切れ目で日本から本当に米軍はいなくなる」が現実にならないことを祈りたい。

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Japan rules out intercepting North Korean missile tests
(北朝鮮のミサイル発射実験に際して迎撃はあり得ない)
Defence minister's comments highlight sensitivities imposed by pacifist constitution
(防衛相のコメントは平和主義憲法で強いられた過敏性を浮き彫りにしている)
(Finacial Times on October 3, 2017)

Japan will not seek to shoot down North Korean missile tests unless they threaten its territory, the country's defence minister has signalled in an interview with the Financial Times.

日本の(小野寺)防衛相はフィナンシャルタイムズとのインタビューで、日本は自国の領土が脅威にさらされない限り、北朝鮮のミサイル発射実験を阻止しようとはしないということを示唆した。

Some US analysts have suggested intercepting ballistic missile tests as a way of stepping up pressure on Pyongyang, but Itsunori Onodera said Japan had not shot at two recent missiles passing through its airspace because they were projected to land safely in the Pacific.

複数の米国のアナリストは、平壌(北朝鮮政府)への圧力を強めるための手段の一つとして、弾道ミサイル発射実験の阻止を提案したが、小野寺五典防衛相は、北朝鮮の実験は太平洋上の安全区域へのものだったため、日本は領空を通過した2発のミサイルに向けて何も撃っていないと述べた。

"Whether it is Japan or any other country, I think that shooting down a ballistic missile could be construed as a military action," said Mr Onodera. "Unless you judge it is an attack on your own country, I think it is difficult to shoot down such missiles."

「日本でも第三国でも、弾道ミサイルを撃墜することは、軍事行動と受け取られる可能性があると思う。」と小野寺防衛相は言う。「貴方が自国が攻撃されたと判断しない限り、このようなミサイルを撃墜することは難しいと考えている。」

His remarks highlight the sensitivities imposed by Japan's pacifist constitution as it responds to a series of missile and nuclear tests by North Korea, as well as the paucity of options for putting effective pressure on Kim Jong Un's regime.

彼の発言は、金正恩(Kim Jong Un)政権に対して効果的な圧力をかけるための選択肢の少なさと同じように、北朝鮮による一連のミサイル発射と核実験に対処するとき、日本の平和主義憲法によって強いられた過敏性が浮き彫りになっている。

North Korea fired Hwasong-12 intermediate-range ballistic missiles over Japan's northern island of Hokkaido on August 29 and September 15, prompting thousands of residents to evacuate, but Japan did not try to intercept them using the destroyers it keeps constantly at sea.

8月29日と9月15日に、北朝鮮は、多数の住民に避難を呼びかけることになった火星12 (Hwasong-12)という中距離弾道ミサイルを北海道上空を越えて発射したが、日本は海上に絶えず待機している駆逐艦を使ってミサイルを迎撃しようとはしなかった。

"The recent missile tests by North Korea passed at high altitude and there was no fear of them falling in our territory or territorial waters so we did not shoot them down," Mr Onodera said. Were a missile targeted at US territory in Hawaii or Guam, then Japan could intercept them under its new national security legislation, he said.

「北朝鮮による最近のミサイル発射実験は高度上空を通過し、我が国の領土や領海に落ちる恐れがないことで、それらを撃墜しなかった。」と小野寺防衛相は述べた。ミサイルが米国領であるハワイやグアムを標的としたなら、日本は新しい安全保障法によってミサイルを迎撃することもあり得たと彼は言う。

Intercepting a ballistic missile test would require a destroyer equipped with the Aegis defence system to be in the right place at the right time. Security analysts who oppose shooting down test missiles say a failed interception could embolden Pyongyang.

弾道ミサイルの発射実験を阻止するためには、適切な場所と時間にイージスBMD(イージス弾道ミサイル防衛システム)が装備された駆逐艦がいる必要がある。ミサイルの撃墜実験に反対する複数の軍事アナリストは、迎撃の失敗が平壌(北朝鮮政府)をつけ上がらせることになると言う。

Having become defence minister for the second time in August - he also held the post from 2012 to 2014 - Mr Onodera's term has been defined by the North Korean missile threat. Japan is planning to acquire a land-based Aegis missile defence system to supplement its destroyers and its short-range Patriot missiles.

2012年から2014年の防衛相就任以来、この8月に2期目の防衛相に任命された小野寺氏の任期は、北朝鮮のミサイルの脅威が明確になっている。日本は、駆逐艦と短距離パトリオットミサイルを補完するために、陸上型イージス(land-based Aegis missile defence system)を配備する計画である。

"To be at sea around the clock, 365 days a year, is tough in terms of equipment and personnel. Therefore I think it is important to strengthen our deployment of ground assets, including Aegis Ashore," he said.

「365日間、24時間態勢で海上にいることは、人員的にも装備的な条件からしてもきつい。従って、私はイージス・アショア(Aegis Ashore)を含めた陸上装備の導入の強化が重要と考えている。」と彼は言う。

Despite the unpredictability of President Donald Trump, Mr Onodera said he had "no doubts whatsoever" about US commitment to defending Japan. He welcomed Mr Trump's tough rhetoric, including calling the North Korean leader "Rocket Man" in a recent speech at the UN. "As part of putting pressure on North Korea, we welcome President Trump's strong language," Mr Onodera said.

予測不可能なドナルド・トランプ米国大統領(President Donald Trump)にもかかわらず、小野寺防衛相は日本の防衛という米国の約束に関して「疑いの余地はない」と述べた。彼は、先般の国連総会において、北朝鮮の主席を「ロケットマン」と呼んだことを含めて、トランプ大統領の断固たる発言を歓迎した。「北朝鮮への圧力の一環として、私たちはトランプ大統領の強気の発言を歓迎する。」と小野寺防衛相は言う。

He said America's security commitment in the region was crucial. "If a conflict breaks out in east Asia, even temporarily, then Asian economic growth will halt. That will have a direct effect on the US economy. I think regional stability is very important not just for the United States and Japan, but for China and South Korea as well."

彼は、東アジア地域におけるアメリカの安全保障上の関与は極めて重大なものであると言い、「もし、局地的なものであれ、東アジア地域で紛争が起きれば、アジア経済の成長は止まるだろう。それは、米国経済にも直接的な影響をもたらす。私は地域の安定がアメリカや日本のみならず、中国や韓国にとっても非常に重要であると考えている。」と述べた。

Mr Onodera said Japan was strengthening its cyber defences but had not detected a particularly large volume of hacking attacks from North Korea. He said Japan's current stance on cyber warfare was defensive, indicating Tokyo was not seeking to launch its own hacking attacks against Pyongyang, which was a possible option for the US.

小野寺防衛相は、日本はサイバー空間の防衛を強化してきたが、北朝鮮からの非常に大量のハッキング攻撃に気づかなかったと述べた。彼は、日本のサイバー戦争に対する現下の姿勢は、東京(日本政府)が米国のために実行できる選択肢である平壌(北朝鮮政府)へのハッキング攻撃を開始しようとしないことからも防衛的である。

"Whether as a nation Japan is permitted to conduct a cyber offensive attack - I don't think that discussion is settled," he said. "It would help if society, especially in the United States, could define what constitutes a cyber attack and what form a counterattack can take."

「国家として日本がサイバー攻撃を実施できるかどうか、私は議論が終わったとは思っていない。」と彼は言う。「もし、(国際)社会が、とりわけ米国が、サイバー攻撃を構成するものは何か、反撃の形態を定義することができれば助けになるだろう。」と述べた。

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2017.11.30

日本人にとって韓国の実質リスクレベルは2(不要不急の渡航中止)だ

出張や旅行で海外渡航をする際に多くの人が参考にするのは外務省の海外安全ホームページだろう。
このサイトにおいて、危険情報のある国については、リスクレベルが4つに分けられ、リスク1の国が、注意喚起で「その国・地域への渡航、滞在に当たって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。」とされ、リスク2の国は、不要不急の渡航中止勧告で「その国・地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合には特別な注意を払うとともに、十分な安全対策をとってください。」となり、リスク3になると、完全な渡航中止勧告となって、「その国・地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。」となる。
リスク4は、退避勧告で「その国・地域に滞在している方は滞在地から、安全な国・地域へ退避してください。」となっている。

さて、相次ぐ北朝鮮のミサイル発射実験に際して、隣接している大韓民国(韓国)の危険情報がどうなっているのか確認すると、「現在、危険情報や感染症危険情報は出ておりませんが、北朝鮮との関係において、朝鮮半島情勢は、引き続き予断を許さない状況にあります。最新スポット情報、安全対策基礎データ、在韓国日本国大使館/総領事館のホームページや報道等から常に最新の情報を入手し、安全対策に心がけてください。」とある。
このようなレベルに収まっているため、旅行会社のツアーや、個人旅行も、従来通り行える状況にあるようだが、2017年11月19日付のForbes Japanは「朝鮮半島有事でも、日本人5万人が退避できない『痛い理由』」という記事を掲載している。
この中では、韓国のリスクレベルが一気に4になった場合、反日感情の強い韓国政府の協力が得づらい日本人には安全な国・地域へ退避手段の選択肢がないと書かれている。
さらに、小野寺五典防衛大臣が「朝鮮半島有事が起きた場合の邦人退避に関し、韓国との協議ができていない。」と公言したと書かれており、「有事の際、邦人の保護どころか、ソウル市内のシェルターからも締め出しかねない勢いで、北朝鮮対応で最も重要な日韓の連携は砂上の楼閣だ。」と締めくくられている。(参考:2017年4月21日 毎日新聞-在韓日本人 72時間シェルター退避、北朝鮮から攻撃時 政府検討

ところで、このソウル市内のシェルターとは何か。
英国政府の旅行者向けアドバイス(Foreign travel advice)の韓国(South Korea)の項に、「Civil emergency exercises and advice(市民の緊急訓練と助言)」としてシェルターの説明がある。
「Shelters in Seoul are marked with a special symbol.(ソウルのシェルターには特別なシンボルが付いています。)」「The South Korean government has developed a smartphone application with civil emergency advice, including shelter locations, different types of alarms, medical facilities and emergency services. Search for 'emergency ready app' on Android or Apple app stores.(韓国政府は、シェルターの場所、さまざまな種類の警報、医療施設、緊急サービスなど、緊急時のアドバイスを含むスマートフォンアプリケーションを開発しました。アンドロイド、又はアップルのアプリケーションストアで非常事態準備アプリケーションを検索します。)」と解説されている。(2013年11月4日 あらびきわさび韓国漂流記-シェルター(대피소)があるのを知っていますか? Korea Net on March 6, 2014 - Emergency app launched in English

一時期よりだいぶ減ったとはいえ、2016年の日本人の訪韓旅行者は年間200万人にも上る。(2017年1月12日 トラベルボイス-韓国の外国人旅行者数が年間1700万人を達成、日本人旅行者は約25%増に 韓国観光公社
日本の外務省も韓国渡航者向けにこの程度の情報は提供してもらいたいものだが、このアプリがインストールされていたとしても、英語か中国語が読めないとダメだし、ご存知の通り、韓国内の対日感情が原因で、有事の際にシェルターに日本人が入れるかどうかは、第二次世界大戦中にドイツ占領地で匿われたユダヤ人並みの幸運を祈るしかない。
従って、表題のとおり「日本人にとって韓国の実質リスクレベルは2(不要不急の渡航中止)だ」と言わざるを得ない。
個人的には「反日に対する対抗策が、非韓三原則であり国交断絶である(2016年11月11日 Darkness TIGA)」だと思うのだが、ここではこれ以上触れないでおく。
もっとも、日本国内にいたところで、小野寺五典防衛大臣が「Japan rules out intercepting North Korean missile tests - Financial Times on October 3, 2017(北朝鮮のミサイル発射実験に際して迎撃はあり得ない)」などと公言しているぐらいだから北朝鮮危機は当分の間続くだろう。

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2017.11.22

サービス残業などの未払い賃金請求権は5年に延長されるのか

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2017年11月19日付の日経新聞は、サービス残業などによる未払い賃金の請求時効(労働基準法第165条により2年)を、第193回国会(2017年1月20日から6月18日)で成立した民法の一部を改正する法律(平成29年6月2日法律第44号)(改正民法)に合わせて、5年にするかどうかが今後の労働政策審議会(厚生労働大臣の諮問機関)などの議論の焦点になると書いている。
私が10月10日に掲載した「憲法違反のサービス残業、不払い賃金は民法の不当利得返還請求で取り戻せるか」の中で、不当利得返還請求権の消滅時効(現行民法第167条)が10年であることを書いたが、改正民法第166条第1項によって、原則として5年に統一されることが決まったことがわかったので、今後は過去5年分が請求の対象になるわけだ。
ただ、改正民法は、公布の日(2017年6月2日)から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日から施行するとなっているので、現時点では改正前の法律が適用される。
ちなみに、日経新聞の記事にある未払い賃金の請求時効の1年というのは、現行民法の第174条(1年の短期消滅時効)第1号(月又はこれより短い時期によって定めた使用人の給料に係る債権)のことを指している。

この改正民法と労働基準法の時効の規定が統一されなかったことについて、弁護士の水口洋介氏は6月22日付のコラムで「賃金債権の時効と民法(債権法)改正」という記事を掲載しており、国会審議の過程で将来的な労働基準法改正を視野に入れるという趣旨の答弁をしていることから、今回のことに繋がっているのであろう。
とりあえず、今後、労働基準法の改正法が成立すれば、改正民法と改正労働基準法の施行がほぼ同時になって、問題はなくなるのだが、果たしてうまくいくだろうか。
この際、サラリーマン諸氏は、この改正論議を機に、サービス残業(無賃金労働)の命令者を、刑法第223条(強要罪)で処罰できるようにすることや、過重労働が原因で過労死や精神疾患に至らしめた場合は、未必の故意による傷害罪(刑法第204条)や傷害致死罪(刑法第205条)を適用できるように、国会議員や厚生労働省の「国民の皆様の声」に働きかけていくことも必要だろう。
これらのことは10月10日のコラムでも書いたが、日本の国民が健康で文化的な最低限度の生活を営めるようにするための責務と言ってもいい。
もし、今回、そういうことをやらないで傍観しているようなことがあれば、それこそ日本のサラリーマンは一生虐げられて終わりになるだろう。

ところで、前出のコラムでは、民法に基づいてサービス残業代を請求した例として、「『とんかつ和幸』元社員、未払い残業代を求め提訴(2010年1月21日 My News Japan)」(不当利得返還等請求事件 2010年1月9日横浜地方裁判所川崎支部に提訴 原告:皆本吉彦氏 被告:和幸商事株式会社 平成22年(ワ)第18号 2010年7月21日和解/民事事件記録の閲覧謄写の申請/和解調書の保存期間は30年)を上げたが、この結末の詳細は裁判所に足を運ばないと閲覧することができない。
インターネットで公開されている民事訴訟記録(個人情報を除く)は、裁判所ウェブサイトの裁判例情報から検索できるのだが、この提訴案件については和解が行われたことと、インターネット等で和解の内容を掲載してはならないという条項が付いているため、メディア等で続報が上がって来なかったし、裁判例情報でもヒットしなかったのだ。
私が現地で和解調書を閲覧した結論から言うと、被告から原告に解決金は払われたのだが、原告の提訴金額からすると、ずいぶんと値切られたなというのが率直な感想だ。
ただ、民法に基づいて訴えを起こすことが無駄ではなかったことが救いと言えるのだが、おそらくは原告が裁判の長期化を望まなかっただろうという推測は成り立つ。

この例からも言えるように、企業側はサービス残業代を民法に基づいて請求されては困るというのがありありと感じるし、日経新聞の記事でも財界の思惑を忖度して、「厚労省は働きやすい環境づくりを進めるうえで、未払い賃金の請求期間延長は必要とみる。ただ企業負担が急増するようだと、採用を減らすなどの影響が出かねない。企業活動への配慮も考慮する。」と締めくくっている。
これを単純に読むと、従業員に賃金不払い残業(違法労働)させないとダメな企業が日本には山ほどあって、それを5年も遡って請求されると財界は困ると言っているに等しいのだが、このままいけば「労働基準法を守ると潰れるような会社は潰してしまった方が世の為だ!(2016年8月25日 お前ら、社畜で人生楽しいか?)」という論理には傾かないような気がする。
とりあえず、厚生労働省は労働基準法の時効規定を民法の規定に合わせるように提案すると思われるが、財界の代表が難色を示すようだと紆余曲折があるし、それに負けないようにサラリーマン諸氏が声を上げていかないとならないと思うが、いかがなものだろうか。

余談になるが、2017年12月1日まで在日米陸軍基地管理本部(座間キャンプ基地内)就職説明会の事前登録を受け付けている。
興味がある人は「在日米陸軍キャンプ座間 就職説明会 参加申込書」に必要事項を記入して応募すればいいと思う。
労働条件は、給与水準は日本国政府の公務員に準じ、しかも時間外労働がほとんどない上に、有給休暇の取得率もほぼ100%とPRされているので、相当なホワイト職場なことが期待できる。
18歳から39歳までの日本国籍者又は永住資格者が応募の対象とあるので、正直言って、日本の役所や企業でサービス残業させられている若手は、転職のチャンスと言えるだろう。
今年は日本の金融危機(1997年)からちょうど20年という年だが、1997年は私の人生の転機になった年でもある。
今更こんなことを言っても始まらないが、私が今、20代なら無論、30代で扶養家族がいても迷わず応募するだろう。
私は自ら講師を務めた大阪セミナー「ちゃんとリタイアして豊かな生活を実現する人生の選び方」でこう言った。
「子供に対しては、『生き方改革』を迫られていることを理解させ、グルーバル社会に対応できるようにするのが親の責務である。海外や外国語に対して嫌悪感を抱かせないようにするのは必須である。」
自分がそうならないで子供が付いてくるわけがない。

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未払い賃金請求、最長5年に サービス残業抑制へ検討 (2017.11.19 日経新聞)

厚生労働省は働き手が企業に対し、未払い賃金の支払いを請求できる期間を延長する方針だ。
労働基準法は過去2年にさかのぼって請求できるとしているが、最長5年を軸に調整する。
サービス残業を減らし、長時間労働の抑制につなげる狙いだが、企業の負担を増やす面もある。
厚労省は専門家や労使の意見を幅広く聞いて結論を出すことにしている。

厚労省は年内に民法や労働法の学識経験者らによる検討会を設置。
そこでの議論を踏まえ、来年夏をメドに労働政策審議会(厚労相の諮問機関)で労使を交えた具体的な時効の議論を進める。
法改正が必要となれば、2019年に法案を国会に提出し、2020年にも施行することにしている。

検討会では、請求可能な年限を何年にすべきかについて一定の結論を出してもらう。
長時間労働の抑止効果や企業の人事労務管理の負担増などを点検。
未払い賃金の時効期間を議論することで、有給休暇の取得が進むかどうかについても議論したい考えだ。

労働政策研究・研修機構によると、未払い賃金の時効は英国とフランスで2年、ドイツは3年となっている。
一般的な債権の時効より短めだという。
日本は民法で1年とするが、労基法は労働者保護の観点を強くして2年に延ばしている。

ただ5月に成立した改正民法では、賃金の支払い請求ができる期間を1年から5年になることを決めた。
労基法を民法の基準に合わせるかが議論のポイントになる。

労働者に賃金を払わず、残業をさせている企業は少なくない。
望ましくない労働慣行といえるが、働き手も評価への影響を恐れ断りきれない面がある。
暗黙のサービス残業が未払い賃金の発生につながっている。

連合総研の調査では、今年9月に残業した人の31.5%がサービス残業があると答えた。
厚労省は働きやすい環境づくりを進めるうえで、未払い賃金の請求期間延長は必要とみる。
ただ企業負担が急増するようだと、採用を減らすなどの影響が出かねない。
企業活動への配慮も考慮する。

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2017.11.08

安倍政権は2018年(平成30年)内に憲法改正できるか

2017年9月19日、国連総会の一般討論演説で米国大統領のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は、北朝鮮を名指しして非難し、北朝鮮の兵器プログラムに関する対立が戦争に発展した場合、「北朝鮮を完全に壊滅させる以外に選択肢はなくなる。(If the dispute over its weapons programs leads to war, Trump said, "we will have no choice but to totally destroy North Korea.")」と言明した。(2017年9月19日 ブルームバーグ-トランプ米大統領:北朝鮮「ロケットマン」が破滅を招く-国連で演説 Washington Post on September 19, 2017 - In U.N. speech, Trump threatens to 'totally destroy North Korea' and calls Kim Jong Un 'Rocket Man'
その翌日、安倍首相も国連総会の一般討論演説で「核・ミサイル開発を続ける北朝鮮によって核不拡散体制は『史上最も確信的な破壊者によって、深刻な打撃を受けようとしている』と非難し、全ての核・ミサイル計画を放棄させるために必要な行動は『対話ではない、圧力』だと強調。日本は日米同盟、日米韓の結束によって北朝鮮の脅威に立ち向かい、『全ての選択肢はテーブルの上にある』とする米国の立場を『一貫して支持する』と改めて表明した。(2017年9月21日 ブルームバーグ-安倍首相:北朝鮮は不拡散体制の「最も確信的な破壊者」-国連演説 Reuters on September 20, 2017 - Japan's Abe says time for talk is over on North Korea
もはや鈴木傾城氏が、2017年9月21日付のコラムで書いているように「対話ができない体質の北朝鮮と対話したところで意味がない」ところまで情勢は緊迫していた。
9月28日、こうした戦後最大の難局にあたって、安倍晋三首相は衆議院を解散し、それを「国難突破解散」と名付けて、国民の信を問うとともに、日本国憲法第9条の改正を公約として掲げた。(2017年10月2日 ブルームバーグ-自民政権公約:北朝鮮、憲法改正、アベノミクス加速などが柱

そして、10月22日に行われた第48回衆議院議員総選挙の与党大勝を受けて、11月1日に第4次安倍内閣が発足した。(2017年11月1日 産経新聞-第4次安倍内閣が発足 「安保環境最も厳しい」対北圧力「最大限高める」 補正予算案編成指示 特別国会は来月9日まで
従って、憲法改正を公約に掲げた自民党が大勝した上、改憲勢力が衆議院の3分の2を上回ることになったのであれば、憲法改正案の上程を政治日程に乗せるのは日本国宰相として当然の責務である。(2017年10月23日 産経新聞-自公300超 改憲勢力3分の2 立憲民主党が野党第一党に
私が2014年12月20日のコラムで書いたように「健全な野党がないのが日本の最大の政治的欠陥」であり、戦後の日本は、なぜか「国防をしなくていい」と主張する政党が常に最大の野党で、憲法改正の議論ですら彼らによって邪魔されて続けてきた。

その政治的麻痺の状況がようやくなくなりつつあり、ケント・ギルバート(Kent Sidney Gilbert)氏が夕刊フジで連載する「ニッポンの新常識」のコラム「衆院選の総括、夢想主義から目覚めた日本人 いつまでも米国に依存している異常さに気づくべき(2017年10月28日)では、「ドナルド・トランプ米大統領は『日本の自立』を望んでいる。財政的にも技術的にも能力的にも、英国やドイツ以上の防衛力を十分持てる日本が、いつまでも米国に依存している異常さに気づくべきだ。改憲は日本の自立の第一歩である。日本の政治状況は『保守vsリベラル』ではなく、『現実主義vs夢想主義』だ。夢想から目覚めた人々が衆院選の結果を生んだ。あと一息である。」と書かれている。
彼に言われるまでもなく、「9条2項は異常。病気だ」「改正してようやく占領が終わる」(憲法改正国民集会・詳報)と思うのだ。

ところで、私は基本的に第3国(例えば北朝鮮)が日本を攻撃してきた場合の対処方法は3つしかないと思っている。
このことは2003年3月23日に掲載した「イラク戦争に思う」の中でも書いたことなのだが、特に、憲法改正論議すら毛嫌いする反戦・平和団体やメディア、政治家(2017年3月16日 Darkness TIGA-日本を憎悪する反日工作員、侵略(のりこえ)を画策している=最近ではこれらの人は日本の仮想敵国、要は中国・韓国・北朝鮮の工作員が多いとも言われる)の支持者を自認する人に、以下の選択肢以外に方法があるならお聞きしたいものだ。
こういう質問をすると、「戦争をしないための外交交渉をすれば良いのです」などと言う人が日本人には多いが、トランプ政権の要、ジェームズ・マティス国防長官(Defense Secretary, James Norman Mattis)は、「北朝鮮の核問題を外交的に解決するために、われわれはあらゆる手を尽くす。しかし究極的には、外交官が強い立場で交渉に臨むためにも、陸海空軍の強力なサポートが必要だ。(While the US and South Korea were "doing everything" possible to reach a diplomatic solution, the combined military presence was key to the strategy. Ultimately our diplomats have to be backed up by strong soldiers, sailors, airmen and marines.)」と言っている。
つまり外交的解決を徹底的に探りつつ、いつでも軍事的選択肢を取れる準備を万端に備えておけ、ということであり、外交交渉が決裂したときの最終形が戦争なのである。(2017年11月1日 ダイヤモンドオンライン-アメリカの哲人将軍マティスも警戒する新旧大国で戦争を不可避にする歴史の罠 CNN on October 27, 2017 - US Defense Secretary James Mattis at Korean DMZ: 'Our goal is not war'

自ら武器を取って戦う-これがグローバルスタンダードだ。
永世中立を宣言しているスイスは、自国の防衛のためには国民全員が武器を取る。
いくら中立などと言っても、例えば、1940年4月9日にナチスドイツに占領されたデンマークとノルウェーのように蹂躙されるのだから、そういった宣言がいざというときに何の役にも立たないことを彼らは知っている。(2009年9月29日 リアリズムと防衛ブログ-「中立国の戦い スイス、スウェーデン、スペインの苦難の道標」
日本が外交努力を続けていれば攻めてくる国などないと言う人は、なぜ湾岸戦争が起きたか、イラクはクウェートを攻めたか学習するといい。
鈴木傾城氏は、2017年9月5日付の「日本も今すぐ核保有を宣言して大量の核兵器を所有すべきだ」というコラムで、「日本が最も弱い周辺国だから北朝鮮からはミサイルを打たれ、韓国からは謝罪と賠償を要求される。武器を持つことは理不尽な暴力に対する抑止力になる。」と書いている。
ついでながら、「韓国から謝罪と賠償を要求されない中国の報復外交を見習え(2017年8月26日)」というのも読むといいだろう。
日本の諺に「賢者は他人の失敗(歴史)に学び、愚者は自分の失敗(経験)に学ぶ(Wise men learn by other men's mistakes; fools by their own.)」というものがある。
今こそ肝に命じるときではなかろうか。
誰かに守ってもらう。これが今の日本の姿である。
米軍は一種の傭兵なのだから、彼らに対価を支払う(在日米軍駐留経費負担)のは当然の成行きである。(2017年1月26日 日経新聞-在日米軍駐留経費、日本負担は86% 防衛省試算
14年前のイラク戦争当時、2003年3月20日のイラク問題に関する対応について(Press Conference by Prime Minister Junichiro Koizumi)における小泉純一郎首相(当時)の発言は、そのことを認識したものという評価を英国のBBCから受けた。
BBC東京特派員のチャールズ・スキャンロン(Charles Scanlon)は「日本はアメリカに拘束されている(Japan's binding ties to the US.)」という記事で、「たくさんの日本人が反戦のために通りを埋め尽くしても小泉首相がアメリカを支持すると言ったのは、来る北朝鮮の脅威に際してアメリカの保護が必要になることを彼は理解していたからだ。」と書いている。
無条件降伏。運命だと思ってあきらめる。
自力で逃亡するしかないが、周囲は海であるから無事に台湾まで行けることを神に祈ろう。
一部の反戦・平和団体や政治家の主張を忠実に実行するとこれしか選択肢はない。(2017年8月29日 Darkness TIGA-憲法第九条を守ったところで、ミサイルも侵略も止まらない
仮に、自衛隊が違憲の存在ということで武装を解除され、それに加えて、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(日米安全保障条約)(Security Treaty Between the United States and Japan/Japan-U.S. Security Treaty)も失効したら日本は丸腰になる。
刑法第81条と第82条に規定する外患の罪は、外国が日本に武力行使をさせるようにした者や加わった者だけが処罰されるのだが、彼らの言動はそれに相当するようなことをやっていることを認識して欲しいものだ。

私が思うに憲法改正案の国会上程はまったなしだ。
2019年夏には参議院議員選挙を控えているため、それから逆算すると、来年(2018年)の通常国会で憲法改正案を上程できなければ、安倍首相の目論見は雲散霧消しかねない。
また、アベノミクス(安倍内閣の経済政策)はすでに綻びが出ているし、既定路線となっている2019年10月(2年後)の消費税増税(8%から10%)が実施されるのは確実となったので(2017年8月5日 日経新聞-首相、消費増税「予定通り」 19年10月に10%)、それ以降、日本経済の内需が、よりいっそう冷え込むのは避けられないだろう。(2017年10月6日 Darkness TIGA-消費税を上げれば日本経済と日本人は地獄の底に落ちていく
おそらく、安倍首相は9月28日の衆議院解散後の日経平均株価のよりいっそうの上昇と(2017年11月7日 日経新聞-株高に3つの追い風 企業業績・世界景気・金融緩和)、今回の選挙で無敵であることが証明されたので、消費税増税が自分たちの足をすくうなどとは夢にも思っていないかもしれないが、消費税増税によって景気が冷え込めば、憲法改正どころか、内閣が吹っ飛びかねない事態になるだろう。
そういった意味でも、この期に及んで、憲法改正審議にすら二の足を踏むような与野党の国会議員がいるならば、国民が主権者であることをわからせるために、上記の3項目のどれを選択するのか踏み絵を迫るべきだろう。
北朝鮮のやっていることがブラフ(はったり)であることは重々承知の上で言うが、「平和を願うなら、戦争の準備をせよ(Si vis pacem, para bellum.)」という言葉は今でも通用することなのだ。

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2017.11.06

FXの証拠金倍率上限の引き下げ案に個人投資家も反対意見を出そう

為替取引の世界でミセスワタナベと呼ばれる日本のFX個人投資家に対して、委託証拠金倍率の規制を強化しようという案が出ている。
現在、通貨関連デリバティブ取引(外国為替証拠金取引/FX)の委託証拠金として最低限必要な額は、金融商品取引業等に関する内閣府令(平成19年内閣府令第52号)第117条第7項にいう約定時必要預託額と、第8項にいう維持必要預託額として、取引額の百分の四と決められている。
つまり、この規定がFX証拠金倍率の上限が25倍という根拠なのだが、金融庁が来年にもそれを変更しようというのが2017年9月28日付の日経新聞の記事として報じられている。
7年前(2010年8月1日)に委託証拠金倍率が引き下げられたときのパブリックコメントの結果が、2009年(平成21年)7月31日付で「金融商品取引業等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について」という表題で掲載されているが、パブリックコメントを募集している段階では、ある程度法令改正の方向性が固まっているので、根本的な反対意見は聞き入れられないことも多いという。
今回のように、メディアにリークした時点で、検討に入ったという言い方をしている場合は、所管の官庁が世論に対して観測気球を上げている可能性が高く、この時点で反対意見を言った方が効果的だと思うのだ。

サンワード貿易から出ている月刊情報誌「Rich Life」の2017年11月号で小次郎講師は、「レバレッジ規制によって個人のFX投資家の抱える問題が解決するわけではない。投資家に予期せぬリスクを軽減させるためには投資家教育しかない。投資教育こそが金融庁が推進しなければならない最優先課題である。今後、FXの証拠金倍率の変更案についての話し合いが始まると思うが、この流れを変えることができるのは投資家の声だ。個人投資家の声が大きく広がれば金融庁は考えを変えざるを得ないだろう。」と述べている。
この号では、小次郎講師が証券税制の改正要望について税務署に質したところ、国民が声を上げてないから政府当局者からはニーズがないと思われているとも書かれている。
それならば、来年の通常国会が始まる前に投資家が声を上げようではないか。
もちろん、内閣府令は国会審議は不要なものだが、通常、こうした政令や規則の改正案は国会の会期中に処理されることが多いからだ。
宛先は、麻生太郎内閣府特命担当大臣(金融)と、金融サービス利用者相談室ウェブサイト受付窓口でいいのではなかろうか。
9月28日付で日経新聞で掲載されていたFX証拠金倍率の上限規制の変更について、金融商品取引業等に関する内閣府令(平成19年内閣府令第52号)第117条の改正を望まない旨と、自分なりの理由を書いて送ればいいかと思う。

ところで、皆さんはこの問題が単にFX投資家だけの問題だと思っていないだろうか。
私は、こうした金融庁の規制強化のメンタリティの根底にあるのは、今年の流行語大賞になってもおかしくない「億り人」が、これ以上出ることを望んでないという穿った見方をしている。
2016年8月21日付で私が書いた「65歳での奴隷解放宣言、金持ち父さんが嫌いな霞が関官僚のメンタリティ」というのは、霞が関の役人の心の中に流れる大きな潮流だからだ。
今から13年前、私が敬愛する知日投資家のピーター・タスカ(Peter Tasker)氏は霞が関官僚のメンタリティについて、日本の景気回復を望まない人々(2004年3月31日)と、経済に毒針を刺す官僚というサソリ(2004年11月17日)というコラムを掲載していたが、これは現在でも脈々と続いている。
そう、日本のエスタブリッシュメントたちは国民が社畜を脱して金持ちになって欲しいとは一つも思っていないのだ。

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FX証拠金倍率の上限下げへ 金融庁検討、最大25倍から10倍に (2017.9.28 日経新聞)

金融庁は外国為替証拠金取引(FX)の証拠金倍率(レバレッジ)を引き下げる検討に入った。
現行の最大25倍から10倍程度に下げる案が有力。
外国為替相場が急変動した際、個人投資家や金融機関が想定を超える損失を抱えるリスクが高まっていると判断した。
国内取引高は約5千兆円に上る。
規制見直しで日本発の市場混乱を防ぐ。

金融庁はFXの業界団体、金融先物取引業協会と規制見直しに向け協議を開始。
早ければ来年にも内閣府令を改正して実施する可能性がある。

個人投資家は現在、手元資金の25倍までの範囲で取引できる。
手元に4万円の証拠金があれば、100万円まで取引できる計算だ。
レバレッジを10倍にすると、必要な証拠金は10万円になる。
金融庁は過去の為替相場から、変動率がどんなに大きくなっても元本がなくならないようにする方針で、現在は「10倍程度」が妥当とみている。

また金融庁はFX業者の自己資本規制も強化する方向で見直す。
現行は自己資本比率が120%を下回ると業務改善命令の対象になる。
FX業者へのストレステスト(健全性審査)では、取引先が破綻した場合に120%以下になる業者が複数あった。

ただFX業界の反発は必至。
取引量の低下から収益減や為替市場の流動性低下を懸念する声がある。
FX取引をけん引してきた個人の投資行動にも影響が出そうだ。

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2017.10.28

公立学校教員の部活顧問強制は違法、文科省、教委と日教組の不作為で潰れる教師たち

最近では、民間企業のサラリーマンの長時間労働や過労死などブラック労働環境のニュースが多く流れているが、それに負けず劣らず、公立学校教員の労働環境がブラックだという記事も多くなってきた。
そこで、私が2017年10月10日に書いた「憲法違反のサービス残業、不払い賃金は民法の不当利得返還請求で取り戻せるか」に続いて、公立学校教員の労働環境がブラックだということについて調べていると、日本は労働関係法規が全く守られていないトンデモない国だということがよくわかる。
実際のところ、日本政府は国際労働機関(ILO/International Labour Organization)が批准を求める条約のうち、労働時間に関するものは一つも批准していないし(2017年1月30日 弁護士ドットコムニュース-日本、労働時間に関する「ILO条約」批准ゼロ・・・労働問題の「遅れている国」なのか?)、八つある基本労働条約のうち、批准していないものが二つもあるという。(2015年1月14日 東京新聞-ILO基本条約と日本 二つが未批准、問われる姿勢
もっとも、このことだけをもって日本が遅れているとは言えないだろうが、2016年8月10日付のピコシム氏のブログ「国連から是正勧告 日本の長時間労働と奴隷状態の29万人の存在」にあるように、政府が労働者の人権をあまり重要視していないというのは事実だろう。

ところで、2017年9月11日付の東洋経済は「中学教師の何とも過酷で報われない労働現場」という記事を掲載しているが、この記事の中で、「部活動問題で深刻なのは長時間労働の一因になったり、休みが取れなかったりすることだけでない。『公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法』(給特法)によって、時間外勤務手当や休日給は支給されないこととなっている。教員には学校外の教育活動や夏休みなど長期の学校休業期間などがあり、また『勤務時間の管理が困難』という理由から。その代わりに給料月額4%分の教職調整額が支給されている。」というくだりがある。
私はこういうとき、必ずその法律がどうなっているのか当たってから記事を書くことにしているので、調べてみると、公立学校教員の部活顧問強制は違法という結論になる。
なぜなら、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(給特法)第6条第1項と、公立の義務教育諸学校等の教育職員を正規の勤務時間を超えて勤務させる場合等の基準を定める政令によって、教員に時間外勤務を命ずるときは、臨時又は緊急やむを得ない場合に限るとあるので、恒常的に時間外勤務となるような仕事(部活顧問など)を命じることは違法なのだ。

そもそも公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(給特法)第2条第2項の「教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない。」というのが、労働基準法などの法規と照らして適正な条文なのか大いに疑問に思うが、これであるがゆえに、原則として教員に残業や休日出勤はさせないという規定になっているのであろう。
それにもかかわらず、名古屋大学大学院教育発達科学研究科・内田良准教授の「拡がる教員の部活指導義務 『全員顧問制度』の拡大とその背景に迫る(2017年6月18日)」といった記事が配信されているところをみると、文部科学省、各地方自治体の教育委員会、そして日本教職員組合(日教組)の不作為によって、現場の教員が苦しめられているとしか言いようがない。
もし、現行法によって公立学校の教員を働かせ続けるなら、日野瑛太郎氏の2016年9月10日付の脱社畜ブログにあるように「『教員は勉強を教えるだけの職業』でいいんじゃないの?」というのを徹底すべきだろう。

2017年2月8日付の東洋経済では「働かせ放題の『みなし残業』など(法的に)存在しない」という記事があるが、臨時という名の恒常的時間外労働を行わせて、法的に働かせ放題が存在しているのが、公立学校の教員の世界だ。(2016年9月10日 お前ら、社畜で人生楽しいか?-みなし残業(固定残業制度)を導入してる会社はブラック企業と断言する!
一筋の光明として、来年度から非常勤の事務補助スタッフを付けるということだが、部活顧問も外部人材を採用するか、地域のクラブなどに活動自体を委ねるべきだろう。(2017年7月18日 ニューズウイーク-アメリカの部活動は、なぜ「ブラック化」しないのか 2017年8月24日 産経新聞-教員事務、支援員を配置へ 来年度、公立小中の負担軽減
また、教員の労働環境がブラックになっているのを助長しているのがモンスターペアレントと呼ばれるクレーマーで(2015年12月16日-異常な土下座要求にNO! 「モンスターペアレント」の”とんでもクレーム” 弁護士の大ヒット対処マニュアルは万能か)、もはや、モンスターペアレントに対応するために残業させられた場合に、時間外手当を支給しないというのは時代遅れであるどころか、今や教師側が彼らに対して慰謝料を請求してもいいくらいのレベルになっているのではなかろうか。

こうした環境の中で、過労死を防ぐためにはハッキリとNO!と言う勇気を持つことだ!(2017年1月8日 お前ら、社畜で人生楽しいか?)というのは正しいのだが、地方議会の議員や保護者(モンスターペアレント)、心ないネット住民やメディアのバッシングで、正論を認めてもらえないのが公立学校の教員の世界に思える。
例えば、毎日4時間もタダ働きさせられるなら部活顧問などやりたくないという正論を吐いても、認めてもらえないばかりか、ディスられたり(dis=けなす)、人格攻撃されたりするので、精神異常をきたすか、過労で倒れるかの二択になるだろう。
最も端的な例は、私が2013年2月10日付で書いた「政治家と幹部公務員の自己保身、記者クラブメディアの無能に翻弄された現場の悲劇」で、責任のすべてが政治家や幹部公務員とメディアにあるのに、口汚く罵られたのは末端公務員という図式だ。
そうなると、優秀な人ほど最初から教員という職業を選択しないようになり、ますます公立学校の教員のレベルは落ちるという負のスパイラルになるだろう。
「教育は国家百年の大計」というが、それを蔑ろにした日本に未来はあるのだろうか。(2011年10月17日-日本人愚民化教育の成れの果て

最近になって、私は、インターネット署名サイトのchange.orgで行われている「教職員の時間外労働にも上限規制を設けて下さい!!」や、「部活がブラックすぎて倒れそう・・・ 教師に部活の顧問をする・しないの選択権を下さい!」といったキャンペーンに賛同して署名を行った。
本来なら、こういう活動は教員有志がやるものでなくて、日教組が主導して然るべきものだろう。
憲法9条を守れと叫ぶのでなく、教員の労働条件や健康、生命を守れと要求するのが、あなた方の仕事ではないのか。
それに、法令を守らせるべき立場の文部科学省や各地方自治体の教育委員会は何をやっているのだろうか。
それとも、任意という名で実質的に強制する日本の労働環境に頬かむりして、教員の部活顧問は強制ではないし、時間外労働も命じていないと強弁し続けるつもりだろうか。

日本が未批准のILO条約の中に第151号(1978年の労働関係(公務)条約)がある。
これは、公の機関に雇用される「公的被用者」を対象として、団結権の保護、公的被用者団体への便宜供与、雇用条件決定手続、紛争の解決、市民的、政治的権利のそれぞれについて規定しているものだが、日教組がまともな労働組合としての活動をしないで、日本の仮想敵国(中国、韓国、北朝鮮)を利する行為ばかりをしているうちに、今や、彼らが何を言っても国民は聞く耳を持たなくなってしまった。
自民党が公約にしている憲法改正、その改正草案の第28条(勤労者の団結権等)第2項に、「公務員については、全体の奉仕者であることに鑑み、法律の定めるところにより、前項に規定する権利の全部又は一部を制限することができる。この場合においては、公務員の勤労条件を改善するため、必要な措置が講じられなければならない。」が加わることになっている。
今でさえ、労働関係法規が全く守られていないトンデモない国である日本の教員にとって、ILO条約第151号が半永久的に批准されることがないばかりか、労働条件を改善するための最後の頼みの綱も断ち切られようとしている。
そして、そのことは憲法改正推進派の怒涛のような勢いと、憲法9条を守れの大合唱の中で、誰にも顧みられることはなく忘れ去られていくだろう。

今から15年前、2002年の第155回国会(臨時会)で「裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律」が可決成立し、彼らの報酬が減額されることになったとき、野党の中では反対の論陣を張った人もいたが(2002年11月13日-衆議院法務委員会 2002年11月19日-参議院法務委員会)、9条問題では政府に噛み付くマスコミや、「憲法を守れ」と主張する市民団体は全くの音なしだった。
そればかりか、衆議院法務委員会の席上、山本庸幸内閣法制局第二部長と、山崎敏充最高裁判所事務総局人事局長は、「裁判官の報酬については、司法権の独立を担保するため、憲法79条6項と80条2項で減額できない旨規定されているが、2002年9月4日の最高裁判所裁判官会議においては、『国家財政上の理由などで、やむを得ず立法、行政の公務員も減額される場合、裁判官報酬の減額は身分保障などの侵害には当たらず許される』との見解が出されており、学界において合憲説も主張されていることも踏まえ、現下の社会の諸情況に照らし、今回の引き下げは容認、政府案に賛成の旨報告され了承された。」と答弁した。
実際のところ、前出のとおり、裁判官報酬減額法は違憲なのだが(自民党の憲法改正草案では合憲)、日本では末端公務員の人権は憲法でも守られないほど軽いものなのだ。
その公務員に労働基準法違反事件を裁いて欲しいと言うサラリーマンはどんな気持ちを持つだろうか。

公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法
(昭和46年法律第77号)
第2条(定義)
この法律において、「義務教育諸学校等」とは、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する公立の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校又は幼稚園をいう。
この法律において、「教育職員」とは、義務教育諸学校等の校長(園長を含む。次条第一項において同じ。)、副校長(副園長を含む。同項において同じ。)、教頭、主幹教諭、指導教諭、教諭、養護教諭、栄養教諭、助教諭、養護助教諭、講師(常時勤務の者及び地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二十八条の五第一項に規定する短時間勤務の職を占める者に限る。)、実習助手及び寄宿舎指導員をいう。
第3条(教育職員の教職調整額の支給等)
教育職員(校長、副校長及び教頭を除く。以下この条において同じ。)には、その者の給料月額の百分の四に相当する額を基準として、条例で定めるところにより、教職調整額を支給しなければならない。
教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない。
第一項の教職調整額の支給を受ける者の給与に関し、次の各号に掲げる場合においては、当該各号に定める内容を条例で定めるものとする。
地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四条第二項に規定する地域手当、特地勤務手当(これに準ずる手当を含む。)、期末手当、勤勉手当、定時制通信教育手当、産業教育手当又は退職手当について給料をその算定の基礎とする場合 当該給料の額に教職調整額の額を加えた額を算定の基礎とすること。
休職の期間中に給料が支給される場合 当該給料の額に教職調整額の額を加えた額を支給すること。
外国の地方公共団体の機遣される一般職の地方公務員の処遇等に関する法律(昭和六十二年法律第七十八号)第二条第一項の規定により派遣された者に給料が支給される場合 当該給料の額に教職調整額の額を加えた額を支給すること。
公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律(平成十二年法律第五十号)第二条第一項の規定により派遣された者に給料が支給される場合 当該給料の額に教職調整額の額を加えた額を支給すること。
第6条(教育職員の正規の勤務時間を超える勤務等)
教育職員(管理職手当を受ける者を除く。以下この条において同じ。)を正規の勤務時間一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号)第五条から第八条まで、第十一条及び第十二条の規定に相当する条例の規定による勤務時間をいう。第三項において同じ。)を超えて勤務させる場合は、政令で定める基準に従い条例で定める場合に限るものとする。
前項の政令を定める場合においては、教育職員の健康と福祉を害することとならないよう勤務の実情について十分な配慮がされなければならない。
第一項の規定は、次に掲げる日において教育職員を正規の勤務時間中に勤務させる場合について準用する。
一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律第十四条に規定する祝日法による休日及び年末年始の休日に相当する日
一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第十七条の規定に相当する条例の規定により休日勤務手当が一般の職員に対して支給される日(前号に掲げる日を除く。)
公立の義務教育諸学校等の教育職員を正規の勤務時間を超えて勤務させる場合等の基準を定める政令
(平成15年政令第484号)
公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(以下「法」という。)第六条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)の政令で定める基準は、次のとおりとする。
教育職員(法第六条第一項に規定する教育職員をいう。次号において同じ。)については、正規の勤務時間(同項に規定する正規の勤務時間をいう。以下同じ。)の割振りを適正に行い、原則として時間外勤務(正規の勤務時間を超えて勤務することをいい、同条第三項各号に掲げる日において正規の勤務時間中に勤務することを含む。次号において同じ。)を命じないものとすること。
教育職員に対し時間外勤務を命ずる場合は、次に掲げる業務に従事する場合であって臨時又は緊急のやむを得ない必要があるときに限るものとすること。
校外実習その他生徒の実習に関する業務
修学旅行その他学校の行事に関する業務
職員会議(設置者の定めるところにより学校に置かれるものをいう。)に関する業務
非常災害の場合、児童又は生徒の指導に関し緊急の措置を必要とする場合その他やむを得ない場合に必要な業務

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