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2017.08.27

法定相続情報証明制度によって相続手続きは簡略化されるのか

2017年(平成29年)5月29日から「法定相続情報証明制度」というのが始まったのをご存じだろうか。
簡単に言うと、今までは、不動産や金融機関の口座などに関して相続手続きが必要になった場合、亡くなった方(被相続人)の出生から死亡までの戸籍謄本(全部事項証明書/除籍・改製原戸籍を含む)の提出を求められることが多かった。
その戸籍等の原本が提出先で返却されない場合は、手続きに必要な通数を揃えて用意しなければならなかったため、その手間と費用がバカにならなかった。
それが、この「法定相続情報証明制度」によって、法務局に一度だけ手続きすれば、あとは無料で証明書が交付されるので、手続きは簡略化されるという。
但し、この制度を利用するには、前述の戸籍等を取得した上で、法定相続情報一覧図を作成しなければならないので、今までと比べると、その手間が一つ増えることになる。(法定相続情報証明制度の具体的な手続について
なお、「被相続人や相続人が日本国籍を有しないなど、戸除籍謄抄本を提出することができない場合は、本制度を利用することができません。」と書かれているのは、法務局に確認したところ、国際結婚した夫婦の一方が死亡したとき(日本人配偶者の戸籍には婚姻の相手方氏名と婚姻成立日が掲載される)でさえ、外国人側が日本法に基づく身分異動事項が記載された戸籍を添付できないことから適用除外とのことである。

一般的な方の相続の場合だと、父親が亡くなって、相続人が母(配偶者)と子供というのがスタンダードなケースだろう。
相続財産として、持ち家(不動産)と預貯金、証券、生命保険があった場合、生命保険に関しては受取人が決まっているので除外するとして、それ以外のものに対して、被相続人の出生時からの戸籍等の提出が求められることになるだろう。
このケースで、果たして新制度を使うメリットがどの程度あるかは、相続人のパソコンのスキル次第と言えるかもしれない。
仮に、法定相続情報一覧図を手書きするという選択をした場合、面倒になってくることは容易に想像できるからだ。
それならば、従来通りに被相続人の出生時からの戸籍等を複数枚取り寄せた方がいいとなるかもしれない。
仮に、金融機関の窓口で戸籍の確認が終了すれば、原本が返却されるならば、なおのことである。
相続の手続きを専門家(弁護士司法書士税理士行政書士)に依頼するならともかく、自分でやろうとするならば、新旧どちらの制度を使う方が合理的か見極めてからやる方がいい。
もし、新制度について詳しいことが知りたければ、最寄りの法務局か、お住いの自治体で司法書士相談(原則無料)というものがあれば、相続手続きに関連して聞いてみるといいだろう。(参考:日本司法書士会連合会-新しい相続手続「法定相続情報証明制度」
まあ、今まで戸籍等の束を提出されて確認に手間取った金融機関などからすれば、この証明書を出してもらう方がいいということになるが、この制度が浸透するまでには時間がかかりそうな気もするね。

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2017.08.20

外国人観光客誘致による地方再生には外国語情報の充実が不可欠だ

私が7月下旬から8月初旬にかけての四国旅行から帰京し、コラムを連載していたのと時を同じくして、日経新聞のエコノフォーカスに興味深い記事が掲載されていた。
新景インバウンド(上)欧州客、消費の主役(2017年8月13日)」と、「新景インバウンド(下)地方を潤す3つの逆転(2017年8月14日)」という2本の記事だ。
13日の記事では、英国とイタリアからの観光客の1人当たり旅行消費額が、中国人観光客を抜いて、今後は、ヨーロッパからの観光客が訪日観光客の主役に躍り出そうなことが書かれており、14日の記事では、訪日外国人の中のリピーターが地方に目を向け、地方の宿泊客の増加が大都市圏を上回るほどになっており、地方経済の救世主が観光になるのではないかと書かれている。
確かに、そのような兆候はあると私も思う。
2016年10月31日付の日経の記事で「訪日客、初の年間2000万人突破 地方へ分散進む」と掲載されて以降、その傾向は今年になっても続いているのだろう。

今回の旅行に関しても、8月13日のコラムで「外国人にも人気の祖谷渓(Iya Valley)、祖谷のかずら橋と奥祖谷二重かずら橋に行ってみた」と書いたとおり、祖谷渓が外国人に人気があることは、列車やローカルバスに乗っているときでさえ、実感できるほどだったのだ。
私が知らなかっただけかもしれないが、それこそ、ジャパンガイド(Japan Guide.com)という、訪日外国人の旅行バイブルを作成しているステファン・シャウエッカー(Stefan Schauwecker)さんの著書でいう「外国人だけが知っている美しい日本」そのものではないかと思った。
それで思い出しのが、彼が書いている「外国人観光客からの質問で多いのは、交通に関することです。飛行機や新幹線など、観光拠点都市へ行くための第一次交通手段については、すでに十分な情報がありますが、そこから先のバスに関しては、外国語の情報が少ないのです。」というのに触発されて、今までにない熱心さで英語版のウェブサイト(travel to Shikoku region in Japan in 2017)も作った。

これ以外にも日本各地を旅行した後で英語サイトを作る過程で思ったのが、英語の観光情報サイトで、一番肝心な「How to get there(どうやってそこに行くのか)」が書かれていないものが非常に多い。
単に、写真と観光地の説明文だけ載せても、行き方がわからなければ、そこに来てもらえないことがわかってないのだろうか。
このあたりは是非とも改善しなければ、宝の持ち腐れになるだろう。
今までは大都市圏から日本人観光客に来てもらえばいいとしか思っていなかったかもしれないが、日本人サラリーマンの有給休暇取得率の低さは相変わらずで(2016年12月15日 We Love Expedia-「世界28ヶ国 有給休暇・国際比較調査2016」  日本の有休消化率、2013年以来3年ぶりに最下位に)(Expedia Viewfinder on November 15, 2016 - 2016 Expedia Vacation Deprivation Report)、頼みの熟年旅行者の懐もだんだん寂しくなる一方なのだから(2014年9月14日 統計からみた我が国の高齢者(65歳以上))-高齢者の家計)、週末で来られるような地域を除けば、今後も期待薄といっても過言でない。
従って、地方都市の観光政策担当者は、海外拠点の日系旅行社のように、もはや日本人だけを相手にせず、という方針で臨まないとお先真っ暗と言えるだろう。

ところで、ステファン・シャウエッカー(Stefan Schauwecker)さんが指摘している地方都市のバスだが、この点に関して言えば、日本の地方在住者は車で移動するのが当たり前になっていて、外国人が使うのは公共交通機関だというのがわかっていないと思う。
従って、彼が、「鉄道と連動しないバスの不思議」と書いても、地方交通の当局者が見ているのは地元の中高生の通学と高齢者の通院、役所巡りの利便性だけだから、列車や他の交通機関との連携は二の次になる。
それで利用者が減っているので活性化といっても、利用時間帯や接続が不便な公共交通機関を利用する人がいるわけがない。
地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」というものがあるようだが、観光資源のある自治体は、是非とも外国人観光客の利用を視野にした政策を実施して欲しいものだ。
そもそも、地方都市のローカルバスのことについては、何も細かなことまで英語で書く必要はない。
運賃の払い方と下車のときのやり方、時刻表と、主要停留所の近くにある観光地を案内すれば事足りるだろう。
いずれにせよ、これから日本が観光立国を目指すためには、外国人が個人旅行をしやすい環境を整えることが重要なのだ。

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外国人だけが知っている美しい日本 ~スイス人の私が愛する人と街と自然~ by ステファン・シャウエッカー

■これから求められるのは、飛行機や新幹線を降りたあとの交通情報

2008年から、私は国土交通省が主導する「VISIT JAPAN (VJ)大便」を務めています。
これは、海外からの観光客を増やすために、有識者の提言を聞くという取り組みです。
第一期のメンバーには、大手鉄道会社の社長や有名温泉地の代表者など観光のプロに加え、ファッションデザイナーのコシノジュンコさんなどの著名人もいらっしやいます。
ですから第二期に指名されたときには、「私でいいのですか?」と、とまどいました。
それでも非常に光栄なことですので、喜んでお受けしました。

VJ大便の役割は、基本的には「今の仕事の中で、海外からの観光客を増やすために尽力する」ということです。それに加えて、年に数回、ミーティングやシンポジウムが行われています。
私に求められているのは、長きにわたって外国人旅行者の動向を見続けてきたプロとしての立場から意見を述べること、「ジャパンガイド」のサイトを通じて届けられる旅行者たちのナマの声を、他の大便や国土交通省の方々に伝えることだと思っています。

外国人観光客からの質問で多いのは、交通に関することです。
質問が多いということは、情報が足りていないということだと思います。
飛行機や新幹線など、観光拠点都市へ行くための第一次交通手段については、すでに十分な情報がありますが、そこから先のバスに関しては、外国語の情報が少ないのです。

■鉄道と連動しないバスの不思議

日本の公共交通で私が昔から疑問なのは、「なぜ駅前を発着するバスの運行時刻が、鉄道と連動していないのか?」ということです。
それは私が、鉄道とバスが必ず連動しているスイスで生まれ育ったからかもしれません。
スイスでは、駅を出るとバスは必ず待っています。
数分前に出発してしまったとか、次のバスまで長時間待つということは、基本的にありません。
ですから旅をする際に、バスの時刻を気にする必要がないのです。

けれど日本では、不思議なくらいバラバラですよね。
地方のバス路線の場合、ウェブ上に時刻表の情報を掲載していても、日本語だけというサイトがほとんどです。
旅好きな日本人の友人は、「ローカルなバスの時刻を調べるのは大変。しかもいつの間にか変更されていたり、ときには廃線になっていたりするからスリリングだ」と笑っていました。
日本人でさえ苦労するのですから、海外からの旅行者がバスの時刻まで事前に調べることはとても難しいです。

もちろん、ローカルバスを乗りこなして旅する外国人はめったにいませんから、今はまだ大きな問題にはなっていません。
けれど、海外からの観光客は、2013年に 「ビジット・ジャパン・キャンペーン」 の目標でもあった年間1000万人を突破しました。
2020年の東京オリンピックに向けての盛り上がりを考えると、「飛行機を降りたあと」「新幹線を降りたあと」の交通情報を外国人旅行者にどう届けるかは、いずれ取り組まなければならない課題だと思います。

■改善が待たれる京都のバス

バスというと、どうしてもまた京都について触れざるを得ません。
京都は私の大好きな場所なので、だからこそとても残念に思うのです。
地下鉄が網の目のように走っている東京や大阪と違い、京都での観光はバスに頼る部分が大きいです。
しかしこのバスが・・・。

まだ京都の交通事情をよく知らなかった頃、桜を取材した帰りにバスに乗った私は、夕方のラッシュアワー近くに、市内で大渋滞に巻き込まれてしまいました。
そのとき、わずか数百メートル進むのに40~50分かかるという経験をしました。
しかもバスは観光客で満員です。
「ジャパンガイド」に寄せられる京都への不満の意見でいちばん多いのが、交通の便の悪さです。
バスは草体が小さめで本数が少なく、特に桜や紅葉の季節には、私の経験したような渋滞が毎年のように繰り返されています。
ですから「ジャパンガイド」では、「できるだけ地下鉄や鉄道を使い、あとは歩くように」とすすめています。

■ぜひ欲しい、英語で予約できるサイト

今後はインターネットから英語で電車やイベントチケットなどの予約ができるようになるといいと思います。
日本への旅行を準備する際に、みんなインターネットを利用しているからです。
いちばん欲しいのは、電車の指定席の予約ができる英語のサイトです。
現状ではJR東日本の新幹線と一部の特急の予約ができますが、それ以外はほとんどできないのです。
特に作ってほしいのは東海道新幹線です。
最も需要が多いですから。

できれば他の交通機関、たとえば私鉄、バス、フェリーなども英語予約サイトがあれば便利だろうと思いますが、地方では外国人旅行者の需要がない交通機関もありますので、それは無くても仕方ありません。
しかし、全国の主要な交通機関、都市や観光地の交通機関に関しては、海外から英語で予約できるサイトがあったら素晴らしいと思います。

有名観光地で言えば、あの東京スカイツリーですら、海外から予約ができません。
なぜならチケットの購入には、外国で発行されたクレジットカードが使えないからです。
ご存知のように、東京スカイツリーは開業から50日間は予約でしかチケットを買えませんでした。
当日券はまだ販売されていなかったのです。
つまり、その期間はほとんどの外国人観光客が行きたくても行けない状態でした。

当時、このことを知ったときはびっくりしました。
外国人観光客を誘致するキャンペーンを行なっている時代に、東京に新しくオープンしたメジャーアトラクションで、外国人が予約できる英語のシステムがないことに本当に驚きました。
今は当日券がありますので、外国人観光客でも展望デッキまで上れるようになりましたが、いまだにサイトで事前予約することはできません。
英語の案内ページはあっても予約ページはなく、「日本で発行されたクレジットカードしか使えません」と書かれています(2014年6月現在)。
交通機関や観光名所などのチケットも、2020年の東京オリンピックまでには、このような点が改善されていたらいいと思っています。

■外国語のガイドツールが増えると、状況は変わる

「ジャパンガイド」がサイトで観光地を紹介するとき、その説明文に入れるのは、「英語のパンフレットはあるか」「英語の説明表示はあるか」「英語のガイドツアーはあるか」という点です。
外国人観光客が多く訪れる有名観光地のほとんどは英語の表示が併設されています。
特に東京など都市部の交通標識や鉄道の表示は、どんどん改良されていて、とてもわかりやすくなっています。
京都の観光案内所などで入手できる英語版の観光マップは、昔から本当に素晴らしいと感じています。

一方で、もう少し改善すればもっと良くなるのに、と感じる場合もあります。
たとえば北海道の知床国立公園は、世界遺産に登録されて観光客泌増えたことにより、知床五湖を見学するシステムが大きく変わりました。
クマが生息するエリアなので、夏の時期に遊歩道を歩いて見学を希望する観光客は、事前レクチャーを受けたうえでガイドツアーに参加しなければなりません。
個人で行ってはいけないのです。

私が訪問した二年前には、外国語のパンフレットは用意されていましたが、外国語によるツアーはありませんでした。
これは、とてももったいないことだと思いました。
説明がわからなくても、あの美しい風景だけで十分に楽しめるとも言えますが、もし言葉がわかったなら、楽しさはさらに広がったと思います。
外国語のツアーはやはりあったほうがよいと思います。

■外国人アドバイザーによって、地元の魅力はもっと伝わる

私は日本の歴史や仏教などについて少しずつ勉強しています。
知識を持っていると、観光の楽しさが違ってきます。
良きガイドがいれば、日本人からすると「何もない街」でも、訪れる価値のある場所になることがあります。

和歌山県田辺市の熊野ツーリズムビューローでは、カナダ人のブラッド・トウルさんが、プロモーション事業部長として長年にわたり地元の観光のためにがんばっています。
彼が来たことで、英語のホームページや資料が充実してきました。
彼は旅館や土産物店に出向き、どこにどのような英語の表示をつければ外国人観光客は困らないかなどのアドバイスを積極的に行いました。
さらに宿泊施設のために、外国人客と指さし会話ができるマニュアルも作成しました。
ミシュランの『グリーンガイド・ジャポン』で、熊野古道は三つ星を獲得していますが、その陰には、熊野という土地の魅力だけでなく、こうした地道な取り組みがあったからだと私は思います。

長野県の戸倉上山田温泉にも、そんな外国人がいます。
亀清旅館で若旦那を務めるタイラー・リンチさんです。
2005五年に奥さんの実家である温泉旅館を継ぐべく、結婚して10年住んでいた生まれ故郷のシアトルから引っ越してきました。
旅館の仕事をこなしながら、地元の人たちとも幅広く交流し、温泉街を活性化させて、外国人観光客を呼び寄せるための活動にも取り組んでいます。

高野山の無量光院という宿坊には、クルト・キュブリさんというスイス人僧侶がいます。
高野山は、外国人観光客にも人気です。
特に宿坊体験は、「ジャパンガイド」の調査でも非常に満足度が高くなっています。
お寺に泊まり、精進料理を食べ、お勤めに参加するだけでも、もちろん素晴らしい経験になるでしょう。
しかし、さらに高野山、真言宗、弘法大師について直接英語で話してもらえると、旅の味わいがぐっと深まります。

日本には、魅力的な土地、人、ものがたくさんあります。
しかし、それらはまだ十分に世界に伝わっていないと、私は思います。
「ジャパンガイド」は、その名の通り、ありのままの日本の姿を世界に紹介する「良きガイド」でありたいと思います。

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2017.08.18

日本一の清流、徳島県美馬市の穴吹川で遊んでみた

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先日の四国旅行シリーズに関するコラムもこれで4連続となるわけだが、夏が終わらないうちに川遊びのことを書かないと、旬の時期が終ってしまうので、少し焦っていたりする。(笑)
そこで、今日のコラムは、美馬市商工観光課曰く、日本一という清流の穴吹川に立ち寄ったことを書いてみたい。
当初の計画では、ここに来ることは全く頭になかった。
何しろ、横浜からのスタートが青春18きっぷ利用者御用達の「快速・ムーンライトながら」なのだ。
7月28日の日程は、それこそ普通列車を乗り継いで四国入りしようと思っていたところが、フト思い立って「特急・四国まんなか千年ものがたり」に乗ることになったことから、一気に予定が変わったのだ。

観光特急の大歩危到着が12時48分、一般の人なら、ここから大歩危峡(Oboke Gorge)の観光遊覧船にでも乗るところだろうが、特急の始発駅である多度津で琴平・大歩危祖谷フリーきっぷを買い足してあった私は、向かいに止まっていた多度津行きの普通列車(12時52分発)に乗り込んで阿波池田(13時18分着)へとんぼ帰りした。
さて、ここからどうしようかというところだが、今下りた普通列車(13時35分発)に乗りなおして琴平へ行くのも悪くないが、何しろ灼熱の太陽が地面を焦がしている。
春や秋のように気候の良いときならともかく、こんな日に金刀比羅宮へ行く参道を上ったりしたら倒れてしまうだろう。(参考:2013年10月「松山城・坊っちゃん列車とこんぴらさん」

残りの選択肢は、JR徳島線に乗って、穴吹に行くことなのだが、実のところ、そこへ行けば何があるのか直前まで知らなかったのだ。
そこで、阿波池田から穴吹へ行く列車に乗っている最中に、iPhoneで調べてみると、穴吹は「うだつの町並み」が見どころの一つだった。
しかし、真夏に街歩きをするのか~と思うと、食指が動かない。
また、うだつと言えば、2010年10月の「美濃・下呂温泉の旅」で行ったところと同じではないかと思ったら行く気が失せた。(笑)
最後の決め手は、駅前に止まっていたタクシードライバーに言われた「こんなカンカン照りの日に街歩きなんかするもんじゃないよ」と・・・

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こんな感じで最終的に残った選択肢が、穴吹川で遊ぶことだった。
川遊びは、翌日のビッグスマイル-徳島小歩危アドレナリンラフティングを予約していたので、それほど水遊びを切望していたわけではないが、日本一の清流がどんなものか見てみようと思った。
私が行ったのは中流の「天神の瀬」と呼ばれるところなのだが、ここに来てみて、確かに日本一を自認するだけあると思った。
水が飲めるほど透き通っているし、スノーケリングのマスクをして魚を見ようとしている人が多いのにも納得だった。
それに、川が浅くて流れも緩く、水も冷たくないので、子供を平気で遊ばせることができるため、家族連れが非常に多かった。
子供の夏休みも残り10日余りだが、ここは関西圏からの車でのアクセスも便利なので、一度来てみたらいかがだろうか。
また、JR徳島線の穴吹駅から美馬市営バス「穴吹・木屋平線」で来る場合は、天神バス停(所要8分)下車、バス停から「天神の瀬」まで来るには天神橋を渡る必要がある。(タクシーの場合は穴吹駅から片道1,000円程度)
最後になるが、「天神の瀬」には有料駐車場のそばに「リバーサイドしでの家」があるので、必要に応じて利用するといいだろう。

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2017.08.17

高知の柏島はまるで南の島、エメラルドグリーンの海で海中散歩を楽しもう

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ほとんどの人が高知の海と言われて思い浮かべるのは、黒潮が洗う桂浜の荒々しい海岸を思い浮かべることだろう。
ところが、高知県の西南端とも言われる柏島には、まるで南の島を彷彿とさせるご機嫌なビーチがあることをご存知だろうか。
灼熱の太陽の元、白いプレジャーボートに、エメラルドグリーンの海、青い空に映える絵葉書のような景色が目の前にある。
手が届きそうなところにいる魚の群れは、スキューバ・ダイビングをすれば無論のこと、スノーケリングだけでも十分に楽しめる。
アクセスが不便であるがゆえに秘境のような状態で残された海の楽園は、一見するとエーゲ海か南太平洋のビーチに来たような錯覚さえ覚える。
それがゆえに、ビキニの美女たちが演出する見事なコントラストが余計にリゾート気分を高揚させる。

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私が先日の四国旅行で行った白浜ビーチは、新柏島大橋の手前にある細い階段を下りて行ったところにある。
ほとんどの人は車で来るので、橋の手前にある無料駐車場に車を止めるといいだろう。
私のように酔狂にも高知西南交通バスで来た人は、終点の柏島の手前にある新大橋白浜バス停で下りると、すぐ下のところがビーチになっている。
スノーケリングがしたければ、柏島大橋の近くにある前浜の方が魚がたくさん見られそうだ。
白浜ビーチには、海の家はおろか、シャワー施設もトイレ(新柏島大橋を渡ったところに公衆トイレがある)もないので、秘境気分を十分過ぎるほど味わえる。(逆に、設備が整ったところとしては、竜ヶ浜キャンプ場がある。)
問題は、途中で飲食をしたくなったときだが、地理的に近そうな魚(うお)ごころで食べるといいだろうか。
ここは、いろいろなコラムでお勧めだとされているし、泊まろうと思ったら民宿も併設されているようだ。

私が思うに、柏島のビーチが秘境のような状態で残るというのは素晴らしいことだと思うが、現状は車で来るのさえ大変そうなので、願わくば、宿毛の片島港からフェリーかボートで直接アクセスできるようになれば、もっと利便性が高まるような気がしてならない。
実際に片島港からの沖の島航路はあるわけだから、やろうと思えばできると思う。
そうなれば、まさにエーゲ海か南太平洋のビーチにアクセスするような気分になれるし、観光客も増えることだろう。
ちなみに、大月町観光協会のスタッフによれば、柏島のビーチは天気が良ければ、9月まで泳げるそうだし、ダイビングやスノーケリングに関してはショップで申し込めば、ウェットスーツがあるので問題ないだろう。
マリンアクティビティを楽しむのに、LCC(Low Cost Carrier=格安航空)に乗って沖縄に飛ぶのも悪くないが、たまには知られざる日本の田舎を再発見してみようではないか。

高知西南交通バス時刻表(2017年4月~9月)
(運転日) 毎日平日毎日平日土日祝平日平日毎日平日・土曜毎日平日
宿毛駅8:00- 10:50--14:03-16:11- 18:07-
ふれあいパーク大月 8:248:2711:1811:5012:2314:3114:3316:3516:3818:3119:03
竜ヶ浜8:54-12:28 12:56-15:0017:1119:37
新大橋白浜8:55-12:2912:57-15:01 17:12 19:38
柏島8:57- 12:3112:59-15:0517:1419:40
清水プラザパル前9:18------17:34-19:25-
高知西南交通バス時刻表(2017年4月~9月)
(運転日)平日土日祝毎日平日毎日平日土曜毎日平日平日
清水プラザパル前-------12:49-14:49
柏島7:007:05-9:00-12:3113:0215:06
新大橋白浜7:027:07-9:02-12:3313:0415:08
竜ヶ浜7:047:09-9:04-12:3513:0615:10
ふれあいパーク大月7:477:477:519:309:4013:0713:3813:4715:3615:42
宿毛駅--8:19-10:08--14:11-16:06

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2017.08.13

外国人にも人気の祖谷渓(Iya Valley)、祖谷のかずら橋と奥祖谷二重かずら橋に行ってみた

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私が行った先日の四国旅行、企画を立てたときは、それほど真剣に祖谷渓(Iya Valley)を巡ろうという考えはなかった。
ところが、徳島県の三好市にある大歩危峡(Oboke Gorge)と祖谷渓(Iya Valley)が、外国人観光客の間で人気観光地だと知って、どんなところか見てみたくなった。
私は英語版のウェブサイト(travel to Shikoku region in Japan in 2017)も作っている都合上、国内旅行でも英語サイトが充実しているかどうかに目がいくことが多い。
私がびっくりしたのは、三好市の大歩危・祖谷観光NAVIと、私が奥祖谷へ行くときに頼んだ祖谷渓タクシーの外国語サイトの充実ぶりだ。
正直言って、地方都市の観光サイトの外国語版がこれほど充実しているのは、高山市の観光サイトを除いてお目にかかったことがない。
おまけに、WikitravelのIya Valleyの項目はローカルバスの時刻表まで掲載してあり、これは2015年7月に行った飛騨高山並みの人気が予想された。
参考までに、私は2017年のバス時刻表の英語版(バス停のみ日英併記)を作成したのでご利用いただくといいだろう。(四国交通:Iya Valley Bus Timetable 三好市営バス:Tsurugi Mountain Bus Timetable

実際のところ、飛騨高山とはいかないまでも外国人に人気のある観光地であることは十分に感じられた。
香川県の多度津駅では私が乗った「特急・四国まんなか千年ものがたり」に外国人の団体客が大挙して乗り込んで来たし、大歩危峡(Oboke Gorge)の観光遊覧船にも少なからず外国人が乗っていた。
もちろん、四国交通バスの車内アナウンスは主要停留所では英語併用だったし、乗客は地元の高齢者を除けば、私と外国人だけということもあった。(笑)
ドライバーが外国人乗客が乗るときに、整理券を取れというのを身振りでやっていたのだが、私にも同じように身振りで指示していた。
きっと、こんなローカルバスに乗るのは外国人しかいないと思われたのかもしれない。

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最もびっくりしたのは、祖谷のかずら橋(Kazurabashi Bridge)から帰るときに、レンタカーに乗った外国人から英語で道を聞かれたことだ。
日本の道路は外国人にとって走りづらいと聞いたことがある。
車線が逆(の国が多い)だけでなく、2014年4月1日付で「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令の一部改正について」が出されているにもかかわらず、学校や通り、公園などの案内標識の英語表記が、日本語をそのままローマ字表記したものが多く、外国人にはわかりづらいからだ。
それにも増して、レンタカー屋が英語を話せないのではないかと思ったら、今ではRent a Car in Japan - ToCoo! Car Rentalというウェブサイトまであると、Wikitravelでは紹介されている。
いやはや時代は変わったと言うべきだろう。

ところで、祖谷のかずら橋(Kazurabashi Bridge)に着いたのは7月29日の夕方だったので、単に橋を渡っただけだったのだが、やはり川べりに下りて体感しないと良さはわからないだろうということで、翌日の奥祖谷二重かずら橋(Oku-Iya Niju Kazurabashi Bridges)では川べりに下りて川遊びを楽しむことにした。
トリップアドバイザーの口コミ評価にあるように、私の感想も二重かずら橋(Oku-Iya Niju Kazurabashi Bridges)の方がはるかに良かった。
秘境感があるというだけでなく、こちらの方が自然の中で遊んでいるという感覚が得られたからだ。
祖谷のかずら橋の近くにある琵琶の滝(Biwa Waterfall)は単に見るだけで終わりだが、奥祖谷では滝壺の中に入って遊ぶことができるだろう。
二重かずら橋(Oku-Iya Niju Kazurabashi ridges)は、外国人のみならず、日本人の間でもまだ知名度が高くないと思われるが、昨日のコラムで紹介した名頃のかかしの里(Nagoro Scarecrow Village)と、剣山(Mt. Tsurugi)(阿波ナビ-日本百名山・剣山に登ろう)のハイキングを組み合わせて日帰りか、1泊2日のツアーにすれば欧米人受けするものになると思う。
日本人は人目を気にして遠慮する人が多いのだが、私の旅行経験から言えば、欧米人、特に白人は性別年齢問わず、水辺で遊ぶというコンセプトがとても好きだ。
実際、祖谷のかずら橋(Kazurabashi Bridge)の下では川遊びをしている外国人がいたというから、やはり彼らはそういうものが好きなのだろう。
ここでは、盛夏の間しか川遊びができないかもしれないが、そういうものを組み込むことによって新たな需要が喚起できるならやってみた方がいいと思うが、いかがだろうか。

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2017.08.12

奥祖谷の名頃のかかしの里(Nagoro Scarecrow Village)へ行ってみた

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私が先日の四国旅行で奥祖谷(おくいや)の、それも名頃のかかしの里(Nagoro Scarecrow Village)という、ほとんどの人が聞いたこともないであろうところへ行こうと思ったのは、ほんの偶然とも言えることからだった。
実のところ、名頃(なごろ)という村のことは私が行った前日(2017年7月29日)にテレビ朝日の番組「なかなか行けないニッポンの秘境! スター野宿旅!!」で紹介されたことにより、俄かに脚光を浴びているかもしれないが、私がここに着目したのは、奥祖谷(おくいや)の観光名所である二重かずら橋(Double Vine Bridge)に行くための三好市営バスの時刻表を調べていた時に、複数のバス便の終点として出てきた地名だったからだ。
一般の人は、奥祖谷(おくいや)を観光するのに、自家用車やレンタカーを利用するので、こんなことで悩まないが、二重かずら橋まで行くバスが一日2本と、超絶に不便な観光地で、その手前の名頃まで行くバスが何本かある。
名頃(なごろ)に泊まって、朝の散歩を兼ねて、山道を歩けば健康のためにもなるし、と思った私はインターネットで検索を始めた。

まずは、三好市の大歩危・祖谷観光NAVI奥祖谷の宿泊施設を調べてみる。
民宿などはウェブサイトがないところもあるが、住所に「京上(きょうじょう)」や「菅生(すげおい)」と書かれているところが多いことがわかる。
おそらく、名頃にある民宿などはなさそうだなと思いながらも、念のために「三好市 名頃」で検索すると、出てきたものは民宿などがあるとはとうてい思えないコラムの数々だった。
人形村“かかしの里”に見る限界集落の現実(nippon.com-2014年7月28日)」「四国見聞録 徳島県三好市・祖谷かかし村 軒先でバス停でみんなで談笑?! 人口40人集落 住民が作り『寂しくない』(毎日新聞-2016年4月14日)」「Explore the hidden Japanese village where dolls replace the departed (The Verge on May 2, 2014)
最初のコラムにあった「限界集落」、ウィキペディアによれば、限界集落とは、日本独自の概念で、過疎化などで人口の50%以上が65歳以上の高齢者になって冠婚葬祭など社会的共同生活の維持が困難になっている集落を指すとされている。
これらのコラムで必ず登場する「かかし工房」の綾野月見(あやの・つきみ)さんも65歳を過ぎている。
彼女が存命なうちに「日本一有名な限界集落、名頃(なごろ)」に行こうと思ったのはこのときだった。

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そして、当日、私は奥祖谷(おくいや)の観光のために、あらかじめ祖谷渓タクシーを時間貸しで予約していた。
最初は、二重かずら橋と奥祖谷観光周遊モノレール(Okuiya Sighseeing Monorail)を周遊コースにしようと思っていた私は、モノレールに乗る代わりに、かかしのメンテナンスがしっかりしている間に、名頃(なごろ)を訪れようという気持ちに傾いていた。
9時過ぎ、名頃(なごろ)集落の入り口に着いた私を出迎えてくれたのは、バス待ちをしているだろうと思われるかかしだった。
このバスの待合所の周辺にも、生きている人間は1人もいなかったが、バスの時刻表だけは本物だった。
タクシードライバーの女性は「かかしも含めて全部レプリカよ!」と言ったが、復路をバスにしようと思っていた私は、ウェブサイトから印刷したものを持っていたのだ。
不思議な気分だった。
ここでバスを待っていても本物はやって来ないというドライバーの発言が事実に聞こえるほどかかしだらけの村だった。
どこまで行っても生きている人に会うことはない。
晴れた日曜日の9時過ぎなら、いくら高齢化が進む集落であっても行き交う人がいそうなものだが、ひと気が全くない集落を歩いていると、日没後にここを歩いていたらお化け屋敷にいるより怖いだろうと思う。

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途中の一軒家で老齢の男性が出てきて、「ゆっくりと見て行ってくだされ」と言った。
軒下には「かかしノート 2016年12月~ かかしの母 あやの」とペン書きされたノートがあったので、私も一言書いておいた。
ほかにも「ペンション三嶺」と看板が掲げられた建物や、酒屋、工務店などもあったが、いずれも往時のものであって、今では全く営業してなさそうな感じだった。
それと、名頃小学校(2012年3月31日閉校)にも寄ってみたかったのだが、ここにもかかしの生徒がいるのだろうか。
最後に「かかし工房」と書かれたところに行ってみると、かかしの作者である綾野さんにお会いすることができた。
生きている人間に会うのは2人目だ。(笑)
綾野さん曰く「元気なうちはかかしを作り続ける」とのことだが、かかし作りの跡継ぎはなかなか難しいものがあるのだろうな。
時間があればいろいろお話したり、「かかし基本台帳」なるものを閲覧したりしていきたかったのだが、残念ながらお別れしないといけなかった。
生きている人間よりかかしの方が多いユニークな集落、名頃(なごろ)、綾野さんはかかし作りも教えてくれるそうなので、時間がある方はやってみてはいかがだろうか。
ただ、自家用車がない方は超絶にアクセスが不便なので、京上(きょうじょう)バス停周辺の民宿に泊まるといいだろうか。
なお、今回の四国旅行では、英語版のウェブサイト(travel to Shikoku region in Japan in 2017)も作った際に、2017年のバス時刻表の英語版(バス停のみ日英併記)を作成したのでご利用いただくといいだろう。(四国交通:Iya Valley Bus Timetable 三好市営バス:Tsurugi Mountain Bus Timetable

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