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2016.08.21

65歳での奴隷解放宣言、金持ち父さんが嫌いな霞が関官僚のメンタリティ

早期リタイアへのファイナルステップ(final step for early retirement)」、私が約2年前(2014年11月16日)に書いた早期リタイアへの決意表明だ。
なぜ、そうしたか。
最大の理由は、自分の体力と気力があるうちに自由時間を楽しみたいということだ。
日本の労働環境は、今や幻想と言うべき安定(終身雇用)を得るために、休暇も満足に取らずに40年以上の奴隷的拘束に耐えるか、自由を得るために経済的利益を半永久的に捨てるかの二者択一でしかない。
中年の域に差しかかったサラリーマンが、心身ともに疲れ果てた様相で職場にいるのを見て、生きている幸せを全く感じられないのは私だけではないだろう。

これが私の書いたコラムの内容の一部であるが、そのように考えている人は世の中には数多くいると思うし、安定を標ぼうする公務員でさえ例外ではない。
私が今月の2日から5日まで参加した「地球が遊び場~感動の長岡花火と夏の佐渡島スペシャル企画」(独自に私は「水上ラフティング&SLみなかみ号」の企画を追加した)の参加者の一人である中園健士さんは、ご自身のコラム「人を変えようとしない(2016年8月6日)」でこう書いている。
「今あなたの上司があなたの限りなく近い未来予想図です。そうなりたいですか??なりたくないなら自分を変えるしかない。」
私は同じようなことを自由人の師匠である小長井さんからも言われたことがある。
おそらく、人生のラットレースを抜け出し、自由人への道を歩み始めた成功者たちは、みんな口を揃えて同じことを言うだろう。

ところが、そうは考えないのが霞が関のお役人たちだ。
彼らの基本的にメンタリティは、今日のコラムの表題にもあるように「65歳での奴隷解放宣言、金持ち父さんが嫌いな霞が関官僚のメンタリティ」だ。
簡単に言えば、余計なことを考えずに老齢年金受給開始年齢(65歳)まで組織の元で働きなさいということだ。
日本の学校教育もそのような組織に忠実なサラリーマンを大量生産する教育が未だに続いているし、2004年当時、ニューズウィークに寄稿していたピーター・タスカ(Peter Tasker)氏が霞が関官僚のメンタリティについて、日本の景気回復を望まない人々(2004年3月31日)と、経済に毒針を刺す官僚というサソリ(2004年11月17日)というコラムを掲載していて、これらは、まさに的を得た記事と言えるだろう。

ところで、霞が関のお役人が「金持ち父さんが嫌い」というのは、佐賀新聞に掲載されていた「賃貸収入7000万円の消防士、兼業で懲戒 佐賀広域局の消防副士長(2016年1月20日)」、「他に6人が賃貸収入 消防士7千万円兼業問題 1500万円超も 佐賀広域消防局(2016年2月18日)」、「賃貸収入7千万円の消防士、改善命令従わず(2016年8月10日)」で如実に現れている。
公務員が兼職規制の下にあるとはいえ、不動産投資というものが、「(副士長以外の)6人は、物件の転売をしたり、物件購入を繰り返したりしていないことを理由に副士長の事案より悪質性は低いとみて、懲戒処分は見送る方針。」などと、違法行為のような言われ方をする筋合いのものなのだろうか。
悪質性というのは、妻を代表者とするペーパー会社を設立した元国税職員のようなケースが出て初めて言うものではないのか。(2009年10月31日 朝日新聞-国税職員、無届けで賃貸マンション60室を経営 大阪
そして、「佐賀消防署予防指導係の男性副士長(44)が約7千万円の賃貸収入を得ていた問題で、佐賀広域消防局が6カ月以内に賃貸収入を人事院規則に沿って減らすよう指示した改善命令に、副士長が従っていないことが9日、分かった。佐賀広域消防局は追加の懲戒処分を検討している。」
こんなことを言われて、未だに役所組織にしがみついている消防副士長も想像を絶するレベルだが、命令する上司も常軌を逸している。
もっとも、いくら減給(懲戒処分)などされても、年間7千万円の収入を生む資産を500万円に減らせなどという命令を聞くバカはいないので、どこで綱引きをやめるかの問題になっていることだろう。

私は、2012年9月2日付のコラムで「中高年公務員の処遇を議論するより副業規制を緩和せよ」と書いているが、今や、公務員といえども投資で成功して資産を築く人も出るわけだから、そういった人たちを不祥事の当事者のように扱うのでなく、組織として生かす方向で考えるべきだと思う。
作家の平野啓一郎氏も、「会社員や公務員の兼業規制を緩和し、出来るだけ、個人の収入源を複数化すべきだ。それによって、辞職やリストラが収入ゼロに直結するというリスクを回避することが出来、組織への隷属を免れられる。」(2014年4月7日-西日本新聞 ローンと事なかれ主義)と述べている。
弁護士ドットコム(銘柄コード:6027)では「あいつぐ公務員のバイト問題-『公務員の副業』はなぜダメなのか?(2013年6月25日)」という問題提起がされているが、もはや、組織にしがみついて老齢年金受給開始年齢(65歳)まで全うしようなどと考える公務員ばかりになると、国民にとってお荷物になりかねないのだから、そういう発想はやめるべきだろう。

こういった記事は「仕方ないわね~これだから~」などと斜に構えている感じで見る人も多いだろうが、霞が関のお役人が「65歳での奴隷解放宣言、金持ち父さんが嫌いな霞が関官僚のメンタリティ」というものをいつまでも持っていると、それが酷税と揶揄される税制面にそのまま跳ね返るのだ。
従って、公務員も副業規制がありがちな上場企業のサラリーマンも「適切な形で副業をやってどんどん稼ぎなさい。そのノウハウを本業でも生かしなさい。」と発想が変わらない限り、日本経済が真の意味で蘇えることはないかもしれない。
今年の2月のタイ・シンガポール旅行の途上、飲み会をしたシンガポール在住のエグゼクティブ(友人)がこう言った。
「想像以上に内地の日本人の脱出が相次いでいるようだけど、将来の日本は大丈夫なのか。」
私は言った。「大丈夫じゃないだろ。そもそもこれが私が海外投資を始めた理由の一つだし、早期退職の理由の一つでもあるのだから。」

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