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2015.12.29

資産形成のための比較的安全な米国株投資法

投資というものにはリスクがある。
そう聞いただけで投資に及び腰になる人が後を絶たない。
そうかと言って、そういった人がお金に興味がないかと言えば、そうではなく、むしろ老後を迎えてから、「安全確実」とか「絶対」とか信じがたい釣り文句で騙されて虎の子の貯金を騙し取られている。
そこで、私は来年以降の投資銘柄の物色に生かすことを含め、そういった方のために比較的安全な投資法を書きたいと思う。
それは、2015年11月1日付の鈴木傾城氏のブログ「Darkness DUA」の記事、「世間から全方位で袋叩きにされても、したたかに生き残る企業」にそのヒントがある。

そして、その彼の記事の中に、「仮に『ソニー(6758)とJT(2914)の株式のどちらかを長期投資として購入すること』と言われれば、どちらを購入するだろうか。多くの人は『JTを選ぶくらいなら、絶対にソニーを選ぶ』と答えるのが目に見える。それほど、たばこは嫌われているし、たばこに良いイメージがない。しかし、私なら迷いなくJTを長期投資として選ぶ。ひねくれているからではない。そちらの方が投資対象として安定しているからだ。」というのがある。
この先は鈴木傾城氏の「ダークネス」メルマガの購読者でないと読めない(購読者になればバックナンバーも読める)のが残念だが、言わんとしていることはだいたい想像がつく。
「飲む、打つ、買う(大酒を飲み、ばくちを打ち、女を買う。)」に代表される男の道楽に眉をひそめる女性も多いと思うが、この言葉が現代の世の中でも生きている理由を考えれば答えがでるだろう。

ところで、私が最近読んだ本の中で、アンドルー・ファインスタイン(Andrew Feinstein)著、 村上和久訳の「武器ビジネス 上: マネーと戦争の『最前線』」 、「武器ビジネス 下: マネーと戦争の『最前線』」というものがある。
これを読むと、欧米の政治家が民主化支援などと口先で綺麗事を言っている傍らで、マッチポンプのような武器取引が公然と行われ、それが数年後あるいは10数年後に、911など世界中を賑わせるテロ事件などで報復(blow back)されるというのが、ここ数十年の近代史を彩っていることが理解できる。
その武器取引の裏方を支えるのは兵器ブローカーなのだが、彼らは当事国の為政者の有形無形の保護を受けるため、武器売買が違法な商取引だとしても、それがために訴追されて処罰されることは稀であるという。

また、この本における主役は、イギリスのブリティッシュ・エアロスペース(BAE/British Aerospace)(現在のBAEシステムズ/BAE Systems:株価 BA.L)、サウジアラビアのバンダル王子(Prince Bandar bin Sultan)、そして、アメリカの軍産複合体の雄であるロッキード・マーチン(Lockheed Martin:株価 LMT)なのだが、これら英米の企業は、言い換えれば「死の商人」、鈴木傾城氏の言う「(日本の)世間から全方位で袋叩きにされる企業」になりかねない。
しかしながら、こういった企業は当該国の国策企業なので、倒産するリスクはほぼゼロだろう。
前出の本の下巻の239ページにこういう下りがある。
「ロッキード・マーチンとハリバートン(Halliburton Energy Services:株価 HAL)は、(イラク)戦争で最大の利益を得た二社だった。前者は2005年だけでアメリカの納税者の金250億ドルを受け取った。この金額は100ヶ国以上のGDPを上回り、商務省と内務省、中小企業局、そして政府の全立法部門の予算を合わせたものより大きかった。ロッキードの株価は2000年から2005年のあいだに3倍になった。防衛指数は2001年から2006年のあいだに平均で15%上昇し、S&P平均の7.5倍で、これらの企業は金融恐慌のなかでも最も立ち直りが早かった。ロッキードは兵器製造企業のなかで政治運動への最大の支出者でもあり、ブッシュの2004年の選挙運動に20万ドル近くを寄付した。」

いかがだろうか。
私は正直なところ、今までアメリカの防衛産業には着目していなかった。
もっと素直な目で「国策に売りなし」という格言どおりの投資を実行すれば良かったかもしれない。
個別株に投資するとしたら、昨日(2015年12月28日)の終値で、ロッキード・マーチン(LMT)の株価は218.41ドル(約26,000円)と相当に高値のように思えるが、米中関係の緊迫化やイスラム過激派組織(ISIS/Islamic State of Iraq and Syria)によるフランスのテロなどで、欧米諸国は再び安全保障の強化に舵を切り始めている。
1株当たりの価格は高いが、1回当たりの投資金額を20万円から30万円程度に抑えれば、それほど痛手は蒙らないと思う。
ちなみに、私が11月5日付で掲載した「米国高配当株の新規投資案件をピックアップしてみた」で紹介した銘柄は日本の証券会社で買えないものが多かったそうだが、S&P 500を構成するロッキード・マーチン(LMT)は間違いなく買えるだろう。(参考雑誌:米国会社四季報2015秋冬号 2015年10月21日号: 週刊東洋経済 増刊

また、ETFに投資するならiShares US Aerospace & Defense (ITA)や、SPDR S&P Aerospace & Defense ETF (XAR)がいいだろうか。
当然ながら、将来的に金融危機が起これば、これらの銘柄も含めて暴落するだろうが、防衛産業株の立ち直りの早かった歴史に学ぶことも重要だ。
また、日本はひたすら米国債を買い支えているが、それらの原資は私たちの税金であり、アメリカの国策企業に投資して資産形成をすることは、払った税金を少しでも取り戻す行為であると思う。
そう思えば、軍需産業に投資しているという罪悪感(!?)がある人でも、その気持ちが少しでも和らぐだろう。

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