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2015.04.21

日本における外国株投資ツールの充実と海外口座を巡る最近の情勢

昨日の日経新聞は、日本の証券会社の中で、外国株の取扱銘柄や関連サービスを拡充するところが増えているとの記事を配信した。
現時点で米国株や海外ETFが取引できる日本の証券会社は、私が知る限り、インターネット証券三社(2015年3月13日-クローズアップ株式:米国株の取引ができるネット証券3社の比較)に、エイト証券(旧ユナイテッドワールド証券)、そして、外資系のインタラクティブ・ブローカーズ証券(Interactive Brokers)や、フィリップ証券(Phillip Securities)といったところなので、この動きは非常に好ましいことだと思う。
さらに、米国株や海外ETFの投資関連書籍も充実してきている。
私が3月14日に行ったパンローリング主催の投資戦略フェアEXPO2015のブースで販売されていた「週刊東洋経済臨時増刊 米国会社四季報 2014年版(創刊号)」(2014年7月23日初刊)は画期的なツールだと思うし、つい最近は「週刊東洋経済増刊 米国会社四季報 2015年春-夏号(2015年4月13日号)」も出され、双方とも電子版(Kindle版)と書籍版がある。
今まで難解な金融英語で苦労してきた身としては嬉しい限りだ。
この書籍は、米国のS&P500を構成する企業と、日本の証券会社で買える主だった海外ETFの情報が掲載されている優れモノだ。
残念ながら私が望むような高配当銘柄(High Dividend Stocks)は掲載されていないことが多いが、これから米国株や海外ETFで資産形成を図ろうと思う人にとっては大きな武器になるだろう。

ところで、私は主としてFirstradeを使って米国株や海外ETFに投資をしているが、今となっては、米国の証券会社にある資金を日本に戻そうとは思っていない。
ただ、今の時点から新規に米国株や海外ETFに投資したい場合、確固たる理由がなければ、それらを取り扱っている日本の証券会社に口座を開いた方がいいだろう。
理由の一つは、海外口座を維持するための労力がかかり過ぎるからだ。
米国の証券会社は、郵送で口座が開設できる点はいいのだが、英語を使わなくてはならないことは元より、突然、非居住者口座の取り扱いが変わることがあるからだ。
今では小康状態を保っているが、私がかつて保有していたTD Ameritradeの口座が強制閉鎖させられたり(2012年9月29日-TD Ameritradeが2012年10月末で日本を含む特定国の居住者の口座を強制閉鎖へ)、Firstradeも新規口座開設ができなくなったり、それが再開されて開設できるようになったり(2014年12月13日-Firstradeが日本国籍者の新規口座開設を再開した理由とは)と、動きが目まぐるしい。

一方、海外投資を楽しむ会がフォローしている寶盛證券(BOOM Securities)凱基證券(KGI Securities)は、今のところ非居住者口座の開設が可能な香港の証券会社で、香港株や中国株、そして米国株も取引可能だが、入出金のハブとなる香港上海匯豐銀行(HSBC Hong Kong)(銀行口座だけでなく、香港株・中国株・米国株の投資口座もある)の新規口座開設が今年になってかなり困難になっていると聞く。(2015年1月12日-香港IFA玉利将彦のブログ:2015年2月。HSBC香港口座開設、また厳しく
元よりHSBC香港の口座開設のためには現地に渡航しなければならない上、今では通訳抜きで相手方と英語か中国語で基本的なコミュニケーションが図れ、さらに、日本で取り扱っていない商品(2015年3月11日-BRICsプラス11投資情報:金融庁の規制で日本の証券会社から取引できないもの)に投資したいなどの確固たる理由が説明できないと、口座開設不能になる可能性が高いということらしい。
そこまでして海外に口座を開く理由があるか自問自答した方がいいだろう。

また、日本の証券税制も、私が10年前に「海外口座を使った場合の株式譲渡所得の申告」というコラムを書いたときは、とても外国株の取引に対応したものではなく、その分、海外口座を持つ投資家にとっては得することもあったのだが、今や当時のメリットは税制上ほとんどなくなりつつあり、海外投資を楽しむ会のFAQ「海外株式の譲渡益に対する課税はどうなりますか?」に、今年(2015年)の1月現在の適用税制の概略が掲載されている。
ちなみに、「株式の国内取引(上場株式等)と海外取引(非上場株式等)の損益通算は可能」という下りも、今年(2015年)の12月までの取引分、つまり来年(2016年)の確定申告分で終わりとなるようだ。(ノムコム・ビズ-平成25年度改正:株式・公社債に係る譲渡所得の損益通算の見直し
こうした税制改正の流れが、海外への資産逃避(capital flight)防止策として機能するかは未知数だが、単純に外国株に投資したいだけの目的であれば、日本の証券会社を使った方がいいだろう。
ただ、日本の証券会社では米国市場で上場されているすべての銘柄が買えるわけではないと聞く。
こういった事実は知っておいた方がいいだろう。(2015年3月11日 BRICsプラス11投資情報-金融庁の規制で日本の証券会社から取引できないもの

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外国株の取り扱い広がる NISA活用も (2015.4.20 日経新聞)

証券各社が個人向け外国株取引のサービスを相次いで拡充している。
取り扱う銘柄数を拡大するほか、日本語リポートや専門のセミナーを増やすなどして提供する情報を充実させ、海外投資のハードルを低くする。
海外の証券会社と提携し、海外市場の情報網を広げる動きも活発だ。
日本株が活況だが、世界的な株価上昇で拡大する個人の分散投資ニーズに応える。

外国株は個人投資家が自ら入手できる情報量が日本株に比べると圧倒的に少ない。
このため、証券各社は個人が外国株についても自分で投資の判断ができるように情報提供の拡充に動き始めた。

野村証券は顧客と担当の営業員がペアになって講師の説明を聴く「相談型セミナー」について、外国株講座の開催店舗を過去1年間で5倍に増やした。
営業員は講師の説明を顧客の隣で補完する。
昨年5月に始めた際は月間で10店程度だったが、顧客の要望に応えるため3月時点では全国規模で約50店まで拡大。今後も順次増やす。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は定期的に日本語リポートを発行する米国株を中心とした海外銘柄の数を、過去2年で約50銘柄追加して約300まで増やした。
また外国株の投資情報をまとめた小冊子の発行頻度を隔月から毎月にし、発行部数も4割増やした。

みずほ証券は昨秋に米欧やアジア株の取扱銘柄数を200銘柄から1400銘柄に拡大。
うち投資家の注目が高い100銘柄は、四半期決算などの節目で詳細な日本語の調査リポートを出す。

ネット専業ではマネックス証券が、米国株の口座を開いて入金した後、最初の20日間は売買手数料を最大3万円まで現金で全額返還し、手数料をゼロにしている。
カブドットコム証券も年内に米国株取引に参入する。

証券各社がサービスの拡充を急ぐのは、個人の間にも海外の個別企業に投資したいという要望が強まっているため。
「日本株だけではなく、外国株にも投資したほうがリスク分散や収益拡大につながると考える顧客が増えている」(野村の柴田吉丈エクイティ・マーケティング部長)という。

配当金だけは現地の税率で課税されるが、少額投資非課税制度(NISA)を使って外国株に投資しようという動きも出ている。
マネックスやSBI証券、楽天証券はNISAを通じた海外株の上場投資信託(ETF)の買い付け手数料を無料にした。
SBIの藤本誠之氏は「個人の多くは国内に偏って株式投資しており、外国株に対するニーズは今後も高まりそうだ」と指摘する。

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