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2014.02.05

暴落相場のカナリア、ミセスワタナベが沈黙する日はやってくるか

去る1月23日のアルゼンチンペソの暴落(2014年1月24日 ロイター アルゼンチンペソが2002年以来の大幅下落、中銀の介入停止方針受け)以来、新興国の株式・通貨を中心として世界的な激震が続いている。
かつては、光り輝く希望の市場だった新興国の中でも、外国資金の必要度が高いトルコ、南アフリカ、インド、インドネシア、ブラジルの5ヶ国は、モルガン・スタンレー(Morgan Stanley)が「フラジャイル・ファイブ(fragile five=脆弱な5通貨)」と呼ぶほど通貨が売られている。
そのような中、1月15日のコラムでは「2014年新たな投資先思案中」などとお気楽な記事を書いていたが、私のポートフォリオの中では最もリスクレベルが高いダイワ米国リート・ファンドのことが気になりだして、大和証券のウェブサイトにアクセスしてみた。
今までの例で言えば、世界的に株式市場が動揺しているときは、先進国の債券、特に円が逃避先として選ばれることが多いのだが、機関投資家でなく、個人向けの商品としてはどういうものがあるのか興味半分で見てみた。

その大和証券の新たに発行される円建債券の中で、今月売り出されるユーロ円債の銘柄を見て私は驚いた。

1.ドイツ銀行ロンドン支店-2017年2月14日満期-期限前償還条項付-日米2指数参照円建社債(ノックイン60)-満期日までに日経平均株価かS&P500のいずれかが、2014年2月26日の終値の60%以下になるとノックインとなる。

2.ドイツ銀行ロンドン支店-2017年2月14日満期-期限前償還条項付-日経平均株価参照円建社債(ノックイン60)-満期日までに日経平均株価が、2014年2月26日の終値の60%以下になるとノックインとなる。

3.ノルウェー地方金融公社-2015年2月19日満期-円/豪ドル・デュアル・カレンシー債券(円償還条項付)-満期日の10営業日前(2015年2月4日)の円・豪ドルの為替レートが、2014年2月20日のレートより10円以上円高になると、豪ドルで償還、それに達しないときは円で償還される。

投資家にとって不利としか思えないノックイン条項付の円建社債が2種類と、デュアル・カレンシー債が1種類、何とえげつないのだろう。
3番目の1年後の為替レートが条件になっているものはともかく、日経平均株価がノックイン条項になっているものは、そうなってしまう可能性が俄かに出てきている。
今後3年の間に日経平均株価が9,000円割れすれば、達成されそうな感じだからだ。
これらを逆手に取って儲ける方法を書いたのが、2008年9月4日の「仕組債で儲ける方法」、この法則を信じるならば、日本株指数に連動するETFを空売りするか、反比例するベア型(インバース型/inverse)型のETFに投資するといいかもしれない。
米国株口座を持っているならETF Database - Inverse Equity ETF List、あるいはList of Inverse ETFs (Short ETFs / Bear ETFs)の中から選ぶのも面白いだろう。

私の記憶しているところによれば、こういう商品が出てくるときは日本市場が熱気を帯びてピークを付けた後だ。
最初は2000年のITバブルの後、2回目は小泉政権下の新興市場バブルの後だった。
そして、今年はアベノミクス(第二次安倍内閣の経済政策)による爆上げ相場の後だ。
過去2回はいずれも、ノックイン条項付の債券を売りに来た証券会社の営業マンはこう言った。
「今の株価水準から言って、ここ(ノックイン条項に抵触する水準)まで落ちることはないでしょう。」
ところが、いずれのときも日経平均株価は、あっさりと史上最安値を更新し、ノックイン条項付の債券を買った人や、ロングポジションを持ち続けた個人投資家は死屍累々だった。

奇しくも、本日付のフィナンシャルタイムズ(Financial Times)は、Japan's new-year drop is not a buy signalJB Press:年初からの日本株下落は買いのシグナルではない)とも書いている。もし、二度あることが三度あるなら、またもやミセスワタナベ(日本の個人投資家)は総じて討ち死にということになるだろう。
下手して、円・豪ドルの為替もリーマンショック時並みに円高に振れれば、ほとんどのFX投資家も討ち死にするということだ。
大きなニュースにならないところで、暴落相場のカナリアは鳴いている。
私としてはそうならないことを切に祈っている。

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