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2012.04.22

500万円の投資で毎月10万円、年率20%の分配金で束の間の宴を楽しもう

数日前、大和証券の店頭にいた私は、応対したスタッフの俄かに信じられない眉唾物のセリフを耳にした。
「まとまったお金をお持ちの方にお勧めしているのですが、弊社の商品にはダイワ米国リート・ファンド(参考:モーニングスター 毎月分配型投資信託.Biz)という毎月分配型のファンドがあり、今の基準価額で500万円を投資されると毎月10万円ほどの分配金をお受取になれます。
私はとっさに言った。「月額なんですか?年額の間違いではないのですか?」
当たり前だろう。
職場や自宅にかかってくる詐欺ファンドのセールストークでもあるまいし、定期的に年率20%を超える分配金を出せるファンドがあるとは思えなかったからだ。
もちろん、そんな話を電話でされたら即座に叩き切って、「証券会社を語って怪しげな投資を勧誘してきている人がいる」と金融庁に通報するところだ。

ところで、500万円でファンドに投資して、年額10万円の分配(配当)金ならば、年率2%で常識的な水準と言えるが、いくらなんでも年率20%はあり得ないと誰もが思うだろう。
私が投資した金融商品の中でこれに近いものは、1997年7月のタイバーツ暴落に始まる"Asian Flu (アジア経済危機)"のときの、シティバンクの3ヶ月物のタイバーツ定期預金、一時期は年利15%を超えていたが、それくらいしか記憶にない。
彼女は続けた。
「この(ダイワ米国リート)ファンドは、2008年のリーマンショックや、昨年の欧州経済危機も乗り越えて現在に至っていて、分配金の基準も2010年8月以降、1万口当たり月額40円から120円に、昨年5月以降は現在の月額130円という金額になっています。この金額は向こう5年くらい(つまり2010年を起点として2015年くらいまで)は現在の基準を維持できるとの計算の上で設定されています。ファンドの基準価額は、リーマンショックと円高ドル安で大幅に落ち込み、現在は1万口当たり6千円ほどですが、今後は米国の不動産市況の回復と、為替が円安ドル高傾向に振れる(参考:若林栄四 Flying Back Japan! 14)ことにより、基準価額の上昇が見込まれます。」
試しに、昨日の直近基準価額(1万口当たり6,163円)で500万円を投資したとすると、785万口(3.15%の買付手数料含む)を買い付けることができ、その口数に現在の分配金(1万口当たり130円)をかけると月額約10万円になる。

最後に彼女は言った。「実はうちの家族にも投資させているんです。」
これは新手のセールストークなのか、本当のことかはわからない。
しかし、私が投資をする決め手になった言葉は彼女のこんな一言だった。
「私はお客様が銀行でなく証券会社を選んで良かったと思える商品をお勧めしたいのです。」

いずれにせよ、ダイワ米国リート・ファンドも、かつて一大ブームとなったグローバル・ソブリン・オープンと同じような、金融庁が法規制を検討していると報じられた毎月分配型のものであり、ファンドの詳細資料(PDFファイル)で収益分配金に関する留意事項(14ページ)に、「分配金は預貯金の利息とは異なり、投資信託の純資産から支払われますので、分配金が支払われると、その金額相当分、基準価額は下がります。」「投資者のファンドの購入価額によっては、分配金の一部または全部が、実質的には元本の一部払い戻しに相当する場合があります。ファンド購入後の運用状況により、分配金額より基準価額の値上がりが小さかった場合も同様です。」とあり、元本部分を取り崩して高分配を続けることが十分にあり得るため、仮に投資したとしてもブームがピークアウトする段階で撤退する必要があるだろう。(投稿後追加:橘玲 毎月分配型投信の不都合な真実
この元本部分を取り崩しているか否かは、詳細資料の分配金の計算過程(17ページ)というものが参考になると思われる。
毎月分配型のファンドに関しては、梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーの著者、水瀬ケンイチ氏が「毎月分配型投信や通貨選択型投信もいいけれど、売る方も買う方もしっかりしよう」と警鐘を鳴らす。
幸いに、このファンドは、欧州経済危機を跨いだ直近1年間でさえ、純資産総額、基準価額ともに伸びているため、分配金の基準に関して彼女が言ったことが真実ならば、今後3~4年間なら私が表題に付けたように「束の間の宴」を楽しむことができそうだ。

ちなみに、金融庁が来年の通常国会で法規制を検討しているとのメディア報道に対し、当の金融庁市場課は「日本経済新聞報道は先走り過ぎ。金融庁としては、特定の方向性について、具体的に決定した事実はない。一昨年12月24日に公表した『金融資本市場及び金融産業の活性化等のためのアクションプラン』において、投資信託・投資法人法制の課題の把握・見直しの検討を掲げている。その中で、2013年度までに『制度整備の実施を行う』と明記しており、それに沿って法整備を進めていきたい」とコメントしたという。(2012年1月30日-NSJ日本証券新聞
政府や金融機関としては投資家が儲かろうが損しようが、先細る日本市場における人気商品を潰すことに躊躇いがあるのだろう。
何しろフィディリティ証券のファンド検索で年間分配実績上位のものを検索すると、毎月分配型のファンドがずらりと並ぶからだ。

私が思うに、ダイワ米国リート・ファンドのような高い分配金を出すファンドは使いようによってはいいものになる。
これから資産形成をしようという現役世代にはこうした商品は向かないが、最もお勧めなのは、50代後半で早期退職した人が、厚生(公務員・私学共済)年金受給年齢になるまでの繋ぎとして投資する場合だ。
昭和28年(1953年)4月2日以降に生まれた(現在59歳以下の)男性は、厚生(公務員・私学共済)年金の報酬比例部分の支給年齢が60歳からでなく、段階的に引き上げられるため、退職から年金受給年齢までの間、無収入となる可能性がある。
そういった人が短期的なつなぎ生計資金を得るために投資し、年金受給年齢になった段階で、もっと安全性の高い、例えば高金利通貨の外国債券といった金融商品に乗り換えるというプランはいいように思える。
一方、「5年後にサラリーマンを引退します」と宣言(!?)されたベトカブ氏のように早期退職後の収入源の一つと位置づけた人もいる。
どちらの方法が良いかは別にして、私は現役時代から投資の勉強をするべきと思うのだ。
それをしないで、目先の分配金の高さに釣られ、年金の足しになると言われて、毎月分配型の商品に投資するのは非常にリスキーだ。

私の場合はもっと違う目的で投資を考えている。
それは毎月の分配金を海外FX用の原資として使おうと思っているのだ。
先月25日に書いたスワップ狙いのFX投資用ではなく、為替のトレンドが誰にも明らかな時期(例えばリーマンショック後の円高)を狙っての高レバレッジ投資用だ。
幸い、海外のFX会社の中には未使用の証拠金に金利を付けてくれるOandaのようなところが結構ある。
泡銭(!?)みたいな感じで得た金であれば、遊ばせておいても苦にならないし、リスキーな投資も思い切って行うことができる。
ある程度、FX用の原資ができたらファンドの行方を見据えた上で解約か、そのまま保有するかを決めようと思っている。

なお、今のところ口座保有者以外はわからないかもしれないが、HSBC香港の口座にログインし、上部のInvestments(投資)タブをクリックすると、左サイドバーにMargin FX(外国為替証拠金取引)が出ている。
これは先週まで、Available Soon(まもなく利用可)の表示だったので、できたてのホヤホヤだ。
プレミア(Premier)を維持できるほど余裕資金がたくさんある人ならともかく、一般の人は海外投資へ回せるお金には限りがあるだろう。
特に、アドバンス(Advance)や、スマートバンテージ(Smart Vantage)の人にとっては、HSBC香港の口座内でFX取引ができることは朗報だ。
何しろ内外のFX会社が破綻するようなリーマンショック級のときの安心感が全く違うし、資金移動の点でも当然スムーズだ。
トレーディング・ポイントと違って日本語のウェブサイトやサポートはないが、場合によっては双方に口座を持てばいいし、片方はデモ口座でもいいだろう。

一方、ダイワ米国リート・ファンドだが、仮に、このファンドが良質なファンドとして永らえる可能性が出れば、そのときは50代での早期退職もあり得るだろう。
良質なファンドとして永らえる可能性?
私がダイワ米国リート・ファンドの高い分配金の話を聞いて思い浮かべたのは、アメジスト香港の無料海外投資セミナーで聞いたウォルトン社(Walton International Group)のランドバンキングのことだった。
もっとも双方の投資スキームで同じところは全くないのだが、「ランドバンキングに投資した場合、5年後の償還時には、ほぼ倍になっています。」というものが頭に引っかかっていたのだ。
そして、札幌の不動産屋日記のコラム「Walton社の本当の実績」の記事を読み終えたとき、北米大陸の不動産投資ファンドは、5年で投資リターンが倍になることがあり得ると思うようになった。
つまり、近い将来(早ければ平成25年度?)に、投信信託の配当原資を運用益に限定するといった法規制がされても、ダイワ米国リート・ファンドはかなりの分配金を出せる余力が残るのではないか、と期待できるのだ。

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毎月分配型投信に制限=運用規制も、投資家保護へ-金融庁 (2012.1.27 朝日新聞)

金融庁は27日、商品の仕組みが複雑でリスクの高い投資信託に対し、新たな規制を導入する方針を固めた。
投資信託法を改正し、配当金を毎月支払う分配型投信について、配当原資を運用益に限定することや、外貨建て投信ではデリバティブ(金融派生商品)を利用した運用を制限したりする措置を検討する。
投資の経験や知識が乏しい高齢者らも安心して購入できる環境を整備するのが狙い。
金融庁は同日、金融審議会(首相の諮問機関)に投信法改正案の検討を要請。
3月から具体的な規制案を議論し、来年の通常国会に改正案を提出する。

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コメント

お役に立てて何よりです。

投稿: カルロス | 2014.01.17 23:13

勉強になりました。

投稿: いちろう | 2014.01.17 15:33

旅行へ行っていて回答遅れました。
よく気がつかれましたね。
ご指摘ありがとうございます。修正しました。

投稿: カルロス | 2014.01.04 11:56

金額なっています
は、
金額になっています
ですね。

投稿: | 2013.12.24 10:41

ぴーちゃんさん

コメントありがとうございます。
ちょっとセブ島へ行っていて返事が遅れました。
まだ海外居住ではありませんが、将来的にはどうしようかと思ってます。
アジアの先物ですか?
そこまではあまり考えてませんでした。

投稿: カルロス | 2013.03.17 19:43

海外に永住ですか、早期リタイアで良いロハス生活を満喫していますね。さらにアジア先物を視野にいかがですか。

投稿: ぴーちゃん | 2013.03.15 12:43

リタイア2年目さん

コメントありがとうございます。
私も大いに勇気付けられます。

>米国がシェールガス革命で景気が回復し

これは私も聞いたことがあります。

投稿: カルロス | 2012.04.23 22:44

国際REITファンドを購入しないのは、言葉は悪いが「阿呆」でしょう。

2008年9月のリーマンショック以前に購入された方は、基準価格が1/3になり、お気の毒ですが・・・・

リーマンショック以降に購入された方は、トントンまたはプラスでしょうね。

良く、蛸配は悪のように言われますが、元本が戻って来るんですから、いいことなんですよ。

投資家の80%以上は損をしてるんですから。

国際REITがタイバーツ定期預金やグローバルソブリンと決定的に違うのは、REIT市場がどん底にあるということです。

タイバーツ預金やグローバルソブリンが人気があったのは、右肩上がりの商品(バブル気味)でしたが、REITファンドは右肩下がりの状態で、今後回復が見込めると言うことです。

米国がシェールガス革命で景気が回復し、次いで不動産市場が回復すれば、REITファンドには大きな期待が持てます。

また、1971年から40年続いた円高が、2011年10月の75円で底を打ち、今後は長期円安時代に入り込んだことを想定すれば、国際REITファンドには大きな死角は見当たりません。

私も、国際REITに2000万円投資し、毎月30万円の配当金を得ています。

今はアジアの●●国に滞在していますが、30万円は使い切れませんね。

投稿: リタイア2年目 | 2012.04.23 22:33

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受信: 2012.05.21 16:12

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