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2010.07.30

セクシーすぎるブロンド客室乗務員

Avianova

ロシアの格安航空会社であるアビアノーバ航空(Avianova Airlines)が画期的な(!?)CMを出したということで評判になっている。
ミニスカートの制服で現れた美女がビキニになり、おもむろに機体の清掃をスタートするが、途中でスポンジの泡を胸元などに垂らしたり、腰をくねらせヒップを突き出して機体を磨いたりと、とても航空会社のCMとは思えない。
日本語メディアではYUCASEE MEDIA(ゆかしメディア)が「セクシーすぎるブロンド客室乗務員」という記事を掲載、英語メディアでは、イギリスのタブロイド紙、サン(The Sun)がSexy airline ad is just booty-ful(お色気航空のCMは女体がいっぱい)という記事を掲載した。
ゆかしメディアの記事は、「再建に苦心している我が日本の航空会社もここまでとは言わないが、企業努力を願いたいところ。」と結んでいるが、日本でこんなCMを流したら大騒ぎだろうな。(笑)

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2010.07.27

イランはUAEディルハムを原油決済通貨にするのか

23日のロイターニュースで、米国政府と国連によって課されている金融制裁(financial sanction)によって、原油取引から得られる利益を米ドルで受け取ることが困難になっているイラン政府が、欧州向けの原油取引をユーロからUAEディルハムに変えようとしていることが報じられた。
ラヒミ第1副大統領(First Vice President Mohammad Reza Rahimi)は、原油決済通貨を米ドルとユーロでなくすことが重要であると言っているようだが、現時点においてUAEディルハムは米ドルにペッグしているし、しかもUAEは親米国である。

一方で、かつての構想としてあったGCC加盟国共通通貨(GCC Unified Currency)は、当初の予定では2010年1月1日までに導入される計画だったが、昨年の10月の段階ではサウジアラビア、クウェート、カタールとバーレーンの4カ国による単一通貨構想に4~5年の遅れが見込まれると報じられている。(Gulf News: Single-currency plan by GCC may be delayed)
この単一通貨構想、確か2年前のときはUAEとオマーンを含めた6カ国によるものだったが、ここから2カ国が抜け落ちて現在に至っているのは私にとっては意外である。
こうしたことは同床異夢がもたらしたGCC諸国間の見解の相違(divergence of views)によるものなのか。
いずれにせよ、ここで反米を旗幟にしているイランが表に立ち、彼らが原油の決済にUAEディルハムを使いたいというアドバルーンを上げたということは、UAEがドルペッグ制を捨てて中東の基軸通貨としての地位を確立しようというのだろうか。
それとも単にイランがブラフをかけているだけなのだろうか。

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イラン、原油取引でユーロやドル以外の通貨使用へ-第1副大統領 (2010.7.23 ロイター)

【テヘラン 23日 ロイター】 イランは、原油取引で使用する通貨をユーロやドルから他通貨に変える方針。準国営通信社Mehrがラヒミ第1副大統領の発言として伝えた。
ラヒミ第1副大統領は「原油輸出のためにどの通貨を選ぼうとわれわれの自由で、この問題はイランの利益次第だ。重要なことは、ユーロとドルを排除することだ」と述べ「ユーロとドルから他通貨へシフトする」と述べた。
国連と米国によるイランへの追加金融制裁により、イランは、ユーロやドルでの取引が一段と難しくなる見通しで、他通貨へのシフトを検討している。

英文記事Iran Avoids Taking Dollars, Euros for Oil Payments, Vice President Says
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2010.07.25

飛行機に水は持ち込めないがサルは持ち込めるのか

2006年8月10日、機内で液状の爆薬を混ぜ合わせ、それを携帯電話等の電気機器で着火するという方法で、イギリスからアメリカへ向かう10機の旅客機の爆破計画を実行に移そうとしていた24人のテロリストグループが、イギリス当局に職務質問を受けた後に逮捕された。(2006年8月14日「イギリスの旅客機爆破テロ計画摘発」)
これを受けて米国土安全保障省は同日、あらゆる液体の機内持ち込みを禁止するなどの安全指針を発表し、このルールは、世界中を飛ぶフライトに適用され、今では出国審査前に購入したミネラルウォ-ターなどのペットボトルを始め、土産物の酒類も機内手荷物としては持ち込めなくなった。(EU各国は2013年4月までに新たな爆発物検知器の導入とともにこの措置を撤廃するとしている BBC - EU to ease airport liquids rule in security revamp BusinessWeek - Europe to Lift Airplane Liquids Ban in 2013 機内への液体持ち込み規制廃止へ=EU、2013年までに

ところが、20日付のCNNニュースにはペルーからサルをメキシコへ持ち込もうとした男性が逮捕されたという記事が掲載された。
逮捕されたのはペルーでなくてメキシコ、ここで彼はどうやって機内に18匹ものサルを持ち込めたのかという疑問が出てくる。
記事によれば、衣服の下ということだが、ティティというものがどれほど小さくても生き物なのだ。
機内で暴れたり、服の下から逃げ出したりしなかったのだろうか。
それに、犯人のカブレラ(Roberto Sol Cabrera Zavaleta)という男がどんなにスリムか知らないが、サルを18匹も衣服の下に隠し持っていて、ペルーのセキュリティ・チェックの担当官はおかしいとは思わなかったのか。
それとも今時、服の下に隠し持つなどという方法で麻薬などの密輸をする間抜けはいないだろうと高を括ったのだろうか。
いずれにせよ、英米がカリカリしているのを尻目に南米諸国はユルユルだと言うこともできようか。

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シャツの下にサル18匹 メキシコの空港で男性拘束 (2010.7.20 CNN Japan)

(CNN) メキシコの治安当局によると、首都メキシコ市の空港でこのほど、衣服の下に小型のサル「ティティ」18匹を隠し持っていた男性(38)が拘束された。
当局によると、男性はペルーの首都リマからの便で到着した。シャツの膨らみに気付いた捜査員に何を持ち運んでいるのかと質問され、「明らかにあわてた様子」をみせたという。
警察によると、ティティは飼育に許可が必要な希少動物。18匹のうち2匹はベルトの下で死んでいた。男性は当局の事情聴取に対し、30ドルで購入した「ペット」だと説明。最初はスーツケースの中に入れたが、空港のX線検査による害を心配し、衣服の中に隠すことにしたと供述した。
警察が公表した画像は、段ボール箱の中でひしめき合うティティの姿を伝えている。

英文記事:Mexican police arrest man hiding 18 monkeys under clothes at airport

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2010.07.24

政治家の眼中にないITのセキュリティ対策

去る7月13日でウィンドウズ2000のサポート期間が切れ、全国の自治体や企業のコンピューターがサイバー攻撃の脅威に晒されることになると全国のメディアは報じている。
私自身のパソコンはVistaだし、職場のパソコンもXPなので、ほとんど関心がなかったのだが、未だに古いOSを使わざるを得ないところは今後のITセキュリティ対策をどうするか頭を抱えているようだ。

ところが、この大きなセキュリティホールに対して政府の支援は今のところなきに等しい。
与党である民主党の政策集INDEX2009には、IT関連の項目として、インターネット選挙運動解禁(第174通常国会に「公職選挙法の一部を改正する法律案」として提出-衆議院で閉会中審査)と、電子投票制度の導入が掲げられているが、その一方で、自治体や企業のITセキュリティを支援するという項目はない。
今やパソコンなしでは自治体も企業も立ち行かなくなっているが、そういった面では相変わらず政治家の関心は薄そうだ。
もっとも、野党の自民党のJ-ファイル2010や今回躍進したみんなの党のアジェンダ2010もこれには触れていないので、どっちもどっちである。

ただ、今回の「OS2010年問題」をクリアしても、3年半後には「2014年問題」が出てくる。
特にVistaの使い勝手が悪く不人気なせいで、XPを使い続けているところは想像以上に多そうだ。
要は、どんなに対策を施しても、ウィンドウズを使っている以上は、10年周期で多額の予算を使ってOSを入れ替えなければならない宿命にあると言える。

早く交換したいが予算がつかない。IT関係は一番後回し。サイバー攻撃にさらされないように、ただ祈るだけ。

今や戦争はサイバー空間で行われているという認識が政治家に全くないのを象徴しているようだ。
おそらく安全・安心というのは物理的空間、いわば犯罪者から市民を守るくらいにしか認識していないのだろう。
まして各種の選挙における投票のマス層は高齢者、彼らの多くはパソコンの操作すら覚束ないばかりか、ITなどというのは手作業を楽にするためだけのものとしか思っていない。
その国民が選んだ政治家にサイバー戦争を認識しろと言っても無理なことだ。
それに地方自治体レベルだと、市長や幹部公務員に対してさえ、ITセキュリティを説明するのに動物に芸を仕込むくらいの労力がいるのが現状だろう。

今や日本は政府も自治体も企業もアップアップでITセキュリティどころではないという感じのところが多そうだ。
むろん、2014年にはもっと悲惨な状況に追い込まれている可能性の方が大きい。
それを避ける手段として有効なのは、老人大国ニッポンに相応しいやり方を取ることだ。

政府や自治体でIT(パソコン)を使うのをやめる。

冗談で言っているのではない。
それに日本は企業でさえ、携帯電話業界や金融業界は「ガラパゴス化」を言われているのだから、政治も行政も本格的に「ガラパゴス化」を目指せばいいのだ。
20世紀の産業(物づくりの)時代は日本人の得意分野だったので世界で一番になれたが、21世紀になって、独創性を必要とする情報時代においてまで、そういった教育をされていない日本人が、無理して、背伸びして、世界についていこう、遅れないようにしよう、と悪あがきを続けたからどんどん鬱病になっているのだ。
それに今後、2008年上期(1月から6月)のように原油価格が高騰し、円安が進めば電気の供給すらままならない時代がやってくる。
それを思えば、あながちバカげた発想でもない。

ここに「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」がある。
この第9条(高年齢者雇用確保措置)では原則として65歳まで社員を雇うことを求めている。
かつてワープロもコピー機の操作もできすに、部下のOLにやらせていた官民の中高年社員が、10年以上たった今、変わったと思うか。
ほとんど変わるわけがない。
そんな彼らでも、特に法律を遵守すべき立場にある官公庁では60歳以降も雇い続けなければならない。

ここで前例となるのは消費者金融の武富士において「回収部隊」と呼ばれた中高年女性のパート社員(時給1,150円)である。
2002年3月25日付の日経新聞によれば、彼女たちの仕事は「誠意と真心の接客」を合言葉に、滞納者への督促状をボールペンで手書きすることであると書かれていた。
まさにコンピューター受難時代の役所で求められている仕事だ。
武富士のパート社員は女性だけだったようだが、役所ではオトコを雇えばいいだろう。
まさに(本当の意味での)終身雇用の復活だ。
どうせ電子政府など作ったところで役に立っていないならやめればいいだけのことだ。
セキュリティの心配もなくなるし、そういった面では強度の心配性の国民性にもピッタリとマッチする。

テレビでは何シリーズ目かわからない水戸黄門が放映され、時折流れる昭和の懐メロ番組に視聴者が涙する。
日本人にはあの時代のあの光景が相応しいのだろう。
戸籍謄本や住民票を取りに行ったときに、今は10分で済むものが1時間かかるようになるかもしれないが心配することはない。
昭和時代の役所に戻ったような不便さを味わうことになるが、そういうときは隣り合った人との会話を楽しみ、窓口に居並ぶ先人たちの顔を見ながら老子の言葉を思い出すといいだろう。

天下多忌諱、而民弥貧、民多利器、而邦家滋昏、人多智慧、而奇物滋起、法物滋章、而盗賊多有。
(禁令が増えれば増えるほど人民は貧しくなり、技術が進めば進むほど社会は乱れていく。人間の知恵が増せば増すほど不幸な事件が絶えず、法令が整えば整うほど犯罪者が増えていく。)

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ウィンドウズ2000期限切れ・・・15万台ウイルス脅威 (2010.7.20 読売新聞)

■自治体、住民情報漏れる恐れ

13日(米国時間)に10年間のサポート期間が終了した米マイクロソフト社のOS「ウィンドウズ2000」が、自治体や国内企業のコンピューター15万台以上で使われていることが19日、分かった。
サポートが切れると、無防備な状態でサイバー攻撃にさらされることになるが、予算不足を理由に使い続ける自治体も多く、住民情報の漏えいの危険性もある。
7年前には、サポート切れのOSが攻撃されて大量の被害が出ており、関係者は新たな「OS2010年問題」に神経をとがらせている。

「とうとうこの日を迎えてしまった」。首都圏の人口約3万人の市でシステムを担当する職員は焦りの表情を浮かべた。
市役所には、職員用の端末が約400台あり、うち60台は「2000」のまま。新しいOSを載せた端末に買い替えるには1台15万円かかり、「早く交換したいが予算がつかない。IT関係は一番後回し」と嘆く。「サイバー攻撃にさらされないように、ただ祈るだけ」という。

東証1部上場の精密機器メーカーも、サーバー280台、事業用コンピューター2000台で「2000」を使うが、買い替えには約5000万円かかるため、断念。2年間だけ安全を保つ「延命ソフト」を約300万円で購入して当座をしのぐ。
担当者は「景気が回復しないと対応できない」と、苦しい胸の内を明かす。

ウィンドウズの主なOSのサポート期間
製品名発売日サポート終了日
NT ワークステション3.51 1995.05.302001.12.31
951995.08.15 2001.12.31
98 スタンダードエディション1998.06.30 2006.07.11
2000 サーバー2000.03.31 2010.07.13
ME2000.12.312006.07.11
XP プロフェッショナル2001.12.312014.04.08
Vista ビジネス2007.01.252017.04.11
7 プロフェッショナル2009.10.222020.01.14


マイクロソフト日本法人は、こうした「2000」を搭載した端末が国内に今も15万台以上残ることを認める。
期間終了後も使い続けることはできる。ただ、新たな手法の攻撃があっても基本的に放置され、知らない間にウイルスに感染して情報が抜き取られたり、第三者へのサイバー攻撃の中継点として悪用されたりする恐れが生じる。

「ウイルス対策ソフトを入れれば大丈夫と誤解している人もいるが、土台となるOSが穴だらけだと機能しない」と、ネットセキュリティー会社「フォティーンフォティ技術研究所」(東京都新宿区)の奥天(おくてん)陽司氏は警告する。
奥天氏によると、2003年8月に世界中に広がったウイルス「ブラスター」は1000万台が感染したとされ、サポートが切れた「ウィンドウズNT」などで大きな被害が出たという。
今回、特に深刻なのは、「2000」が主に基幹システムのサーバーや業務用での利用を想定して作られ、利用者の大半が自治体や企業という点だ。
自治体サーバーなどが脆弱(ぜいじゃく)だと、住民の情報を流出させたりする危険もある。
独立行政法人・情報処理推進機構は「危険なので使わないでほしいが、企業や自治体の業務が滞るかもしれないので、なかなか言いにくい」と悩む。

元大手家電メーカー勤務で「消費者志向研究所」の池田康平代表は「サポートを打ち切る際に更新費用を安くするなど何らかの対応が必要。使う側も安易に人任せにせず、自分のOSに関心を持たなければいけない」と指摘する。
マイクロソフト日本法人は「永遠のサポートは無理で10年は妥当な期間。ユーザーには様々な方法で更新するよう求めていきたい」としている。

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2010.07.19

サラリーマンがどんどん貧乏になる@消費税ってそんなに悪いものなのか

日本の歴代内閣の多くがタブー視しているものの一つに消費税がある。
要するに、財政再建のためには増税(税率アップ)は避けて通れない道であるが、国民の拒否反応が強く、内閣を一つ潰す覚悟でなければ発言することすら憚られるものがある。
確かに「増税は歳出削減とセットでなければならない」のは正論ではあるが、元々消費税の導入は直間比率の是正を目的としていたはずだ。
つまり、直接税のシステム自体が不公平なものであるために、より公平な消費税を導入する、ということではなかったのだろうか。
従って、(財務省の役人に操られていると言われる)菅直人首相の消費税を上げ、法人税を下げるという発言は、歴史的な経緯からすれば間違いではない。

しかし、菅直人首相に限らず、歴代の首相・財務相が根本的に間違っていることは、消費税導入のメリットとデメリットをきちんと説明しないことだろう。
私が思うに消費税のメリットは次のようになる。

1.来日する外国人観光客や一時滞在のビジネスマンから税金を取れる。このことは作家の三田誠広氏が「スペインと私-観光立国と消費税の効用」というコラムを書いているので読むといいだろう。ちなみに私たちが渡航する多くの国では高額商品を買った場合の消費税(付加価値税)の還付制度があるが、Global Refundを見る限り、日本では導入されていないようだ。

2.アンダーグラウンドの住人から税金を取れる。彼らは高級品を持つことにステータスを感じる人が多い。

3.法的に所得(利益)がないことになっている人から税金を取れる。彼らは政府に税金を納めるくらいなら、その分消費(経費計上)したいと考える。

4.住所不定者から税金を取れる。

これを見て、特に2と3を見てどう思うか。
これに対して目くじらを立てる、几帳面(punctual)で潔癖過ぎる(fastidious)人の多くは言うことが決まっている。
「役人(国税庁や自治体の徴税部門の職員)がちゃんと働けばいいんです」
アンダーグラウンドの住人から徴税することがいかに困難であるか、経費計上が嘘と立証するためにどれだけのコストがかかるか考えれば自ずと答えは出るのだが、思考停止をしている人にはどんな理屈も通用しない。
しかも彼らの多くは自分が正義だと信じ込んでいるから始末に負えない。
従って、首相・財務相を始め、財務省の役人でさえ、こうしたメリットを説明しようとはしないのだろう。
もちろん、できない大臣も多いのは事実であるがね。

一方で、消費税と言えば、セットメニューで出てくるのが「逆進性による弱者切り捨て」という意見だ。
これについては、生活必需品の軽減税率を設ける、もしくは非課税とすることである程度は救済できるのではないかと思う。
財務省の資料「主要国の付加価値税の概要」を見る限りでも、こうした税制を導入している国は複数あるのだから、それほど導入に困難なこともないだろう。

日本では「弱者」と言えば「人権」と同じくらい正義に聞こえるが、私はこれらについて極めて懐疑的だ。
なぜなら消費税に反対している人たちは、NO税者(直接税を負担していない人)も多いように感じるからだ。
それに生活必需品を除けば、カネのない人は消費などしないのだから税金(消費税)も払わないだろう。
ちなみに、民主党が今年の参議院選挙前に言っていた「生活必需品相当分の還付」をするくらいなら税率を上げない方がいい。
何でここまでバカなのかと言いたいが、消費税の還付申告などする方も、申告書を受け取る方も手間とコストがかかることが理解できないのだろうか。

ところで、私は約3年前に「冷たい政府(unkindly government)に成り果てる日本」というコラムの中で、「地方税(個人住民税)の徴税システムには大きな欠陥があり、それを是正しない限り、日本は『小さな政府』どころか『冷たい政府』に邁進する結果となる。」と書いた。
このことを全国に幅広く知らしめたのは小泉内閣当時の竹中平蔵元総務相、彼は地方税法第318条(個人の市町村民税の賦課期日)の規定を逆手に取り、1月1日現在の居住地を外国にすることによって日本の住民税を逃れたという疑惑を持たれたことがある。
私は、彼が地方税法の欠陥条項を修正することなしに、三位一体改革の一つである地方への税源移譲(所得税は減税、住民税は増税)を行ったことに対し、得をするのは「外資の渡り鳥くん」であると断じた。

そして、私が3年前にこのコラムを書いたときには、あまりにも刺激的過ぎて書かなかったことが一つある。

法律は金持ちのために作られる。
外資の渡り鳥くんのために多くのサラリーマンは貢くんに成り果てる。

地方税法の欠陥については、7月31日号の週刊現代のコラム「報酬8億9000万円なのに ゴーンさん住民税がゼロ円ってどうよ」という中でも赤裸々に書かれている。
彼らは竹中平蔵元総務相のように1月1日現在の居住地を外国にすることによって合法的に住民税を支払わずに済ませている。
この穴埋めをしなければならないのは誰なのか。
給与明細すらまともに見ないサラリーマン夫婦は頭を捻って考えた方がいいだろう。

私に言わせれば、個人住民税を各自治体が徴収するという制度をやめて、所得税と一体化させるか、住民税の制度自体をやめて、その分をすべて消費税で賄えばいいとさえ思う。
そうすれば、全国の地方自治体にいる徴税部門の職員はかなり不要になるし、滞納者に対する税務調査による金融機関などの負担も減るだろう。
所詮、地方自治体が国の従属物でしかない日本において、独自の財源など単なるお題目でしかないし、終身雇用と年功序列賃金が磐石だった時代の遺物である個人住民税は21世紀に相応しい税制とは思えないからだ。

「ゴーン氏は日本での所得8億9100万円に対して20%、つまり1億7800万円を源泉課税されている。しかし、日本で払っている税額はこれだけである。『生活の本拠』がフランスであれば、フランスで所得税、住民税を納税するが、この際日本で払った20%分は控除される。フランスの最高税率は所得税率の40%は日本と同じだが、住民税率は日本の10%よりずっと安い(地域ごとに税率が決められている)。フランスでは住民税が安い分、19.6%の付加価値税(間接税)がかけられ、買い物をするたびに高率の税金を納める必要があるが、ゴーン氏は日本にいる限り、消費税5%を払えば済む。」

これが世の金持ちの行動である。

「日本で働き、日本で収入を得ている以上、日本で納税するのが基本だと思います。それをしないのは、企業人として許されない行為です。発生した収入の源は日本ですし、なにより日本の企業ですからね。しかも長期にわたって日本に滞在している。それでいて日本には最低限の税金しか納めず、フランスヤアメリカに納税するのはまったくおかしいですよ。脱税とはいえませんが、間違いなく節税です」

こんなことを言っている人が多数いるようでは、日本の税制改正など覚束ないだろう。
私は消費税の議論も直間比率の是正という当初の理念に立ち返るべきだと思う。
「金持ちから税金を取ればいいんです」というのがいかにナンセンスかというのは週刊現代のコラムを読めばわかるだろう。
こういったバカげた議論に振り回され、ババを引くのはエセ弱者に「救済してくれ」と言われ続けている現役サラリーマンに他ならない。
日本では弱者と言えば、高齢者に低所得者、障害者を指すことが多いが、彼ら全員が弱者なのか、そのカテゴリーに入らない現役サラリーマンは果たして「強者」なのか。
そして、消費税は本当にサラリーマンにとって悪税なのだろうか。

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報酬8億9000万円なのに ゴーンさん住民税がゼロ円ってどうよ この国の財政のためにも納税を!
週刊現代 2010年7月31日号)

「私は自分が付加価値を提供し、力強い目標を掲げるかぎり、社長をやり続けるペきだと思っている」-最近のインタビューでカルロス・ゴーン氏は自信満々に語った。
カリスマ社長は巨額の報酬を得ているが、その納税に、疑問の声が上がっている。

■日本で納税してほしい

ある国税OBは、公表された上場企業役員の報酬額の一覧を見てこう憤る。
「日産のゴーン社長は、9億近い報酬を得ていながら、一円も住民税を払っていない。いくらなんでもそれはないでしょう。日本の企業で働いて、日本の企業から報酬を得ているんだから、日本で納税するのが当然。上場企業のトップには社会的責任もあるでしょう。国税関係者は、みな怒っていますよ」

今年の改正内閣府令によって、上場企業の経営者のうち1億円以上の報酬(給与、賞与、ストックオプションなど)を開示することが定められ、6月末までに金融庁に提出された有価証券報告書でいっせいに公開されたが、そのなかで、報酬の額が上場企業中1位の8億9100万円と抜きん出ていたのが日産自動車のカルロス・ゴーン社長(56歳)だった。

そのゴーン社長はじめ、多数の外国人経営者は実は日本で住民税を納税していないケースが多い。
日本企業から多額の報酬を受け取りながら、日本の税務署に納税しない-そこに問題はないのだろうか。
日産自動車はほかにも外国人役員のカルロス・タバレス副社長に1億9800万円、コリン・ドッジ副社長に1億7600万円を払っている。
通常であれば、所得税率40%と住民税10%の最高税率の50%が適用され、ゴーン社長の場合税額は4億4500万円、タバレス副社長は9900万円になるはずだが、実際の納税額はもっとずっと少ない。

「そもそも住民税は、その年の1月1日、どこに住所地があるかで決まります。
ゴーン氏はおそらく、1月1日現在フランスにいるので、日本での住民税は発生しません。というより、日本の税金は世界一高いので、『フランスにいることにしている』というのが適切でしょう。
一般的な感覚では『日本法人のトップがなぜ非居住者なのかJという感情を持ちますが、税制上は『非居住者』といえてしまいます」(税務コンサルタント・久保憂希也氏)

久保氏によると、ゴーン氏は日本での所得8億9100万円に対して20%、つまり1億7800万円を源泉課税されている。しかし、日本で払っている税額はこれだけである。
「生活の本拠」がフランスであれば、フランスで所得税、住民税を納税するが、この際日本で払った20%分は控除される。
久保氏が言うように、フランスの最高税率は所得税率の40%は日本と同じだが、住民税率は日本の10%よりずっと安い(地域ごとに税率が決められている)。
フランスでは住民税が安い分、19.6%の付加価値税(間接税)がかけられ、買い物をするたびに高率の税金を納める必要があるが、ゴーン氏は日本にいる限り、消費税5%を払えば済む。
「カルロス・ゴーンの主たる居住地はフランス、カルロス・タバレスは米国、またコリン・ドッジの主たる居住地は日本です。いずれも法に則った手続き、及び納税処理を行っています」(日産・国内企業広報部)

納税地を決める場合、「主たる居住地」がどこにあるかがポイントになる。仮に1年の半分以上海外に住んでいても、日本に立派な自宅を残していると「主たる居住地」が日本だとして課税されるケースもある。
日本が「あくまで仮住まい」と主張する場合、ホテルなどに滞在することが多いという。
ゴーン氏の場合は、どうだろうか。ゴーン氏の日本での住居は東京・元麻布にある29階建ての超高級マンション。人気女性シンガーなど有名人も多数住んでいるという豪華マンションだ。部屋は賃貸で、約150平方メートルの広さ。賃貸料は月100万~120万円程度とみられる。

「ゴーンさんは、大学生を筆頭に一男三女の父。数年前までは、奥さんと4人の子どもとともに、同じマンションの最上階のもっと広い部屋に住んでいた。しかし数年前に奥さんと子どもたちがパリに移ったため、ゴーンさんは”単身赴任”の状態になり、狭い部屋に移った」(日産関係者)
ゴーン氏の日本滞在日数について、日産は「ルノーのCEOを兼ねているため、日本にいるのは1ヶ月のうち1週間から10日くらい」と説明しているが、リタ夫人は以前、雑誌のインタビューに対して、(夫は仕事で2週間をパリで、残りの2週間を東京で過ごしています)(日経ビジネスアソシエ臨時増刊2008年4月8日号)と答えている。夫人の説明どおりだと、日本が「主たる居住地」にあたるかどうか微妙なラインになってくる。

■エコカー減税との兼ね合いは?

いずれにせよゴーン氏は納税について専門のアドバイザーの意見を聞いているという。
日本、フランスの滞在日数やマンションの契約などについても、国税から指摘を受けないように慎重に検討されているはずだ。もちろん、タバレス氏も同様だろう。
だが、日産については、次のような批判もある。「政府は2009年6月から2010年9月までの期間に6300億円のエコカー減税予算を組んでいるが、日産の国内シェアは15%前後ですから、これによって日産は950億円程度の恩恵を受けたことになる。

それだけではありません。日産は本社移転に伴い、神奈川県と横浜市から合計48億円もの補助金を受けている。これらの原資はすべて税金です」(全国紙経済部記者)国や自治体から多額の補助金を得ている企業のトップが、高額の報酬を得ていながら、日本を居住地とせず、稼ぐだけ稼ぐ。それでいいのかということだ。

■ストリンガー氏は米国に納税

今回公表されたなかには、ほかの企業の外国人経営者の名前もある。
ソニーはハワード・ストリンガー会長兼社長が8億1000万円、ニコール・セリグマン取締役が2億700万円の報酬を受け取っている(ストックオプションを含む)。「住民税は、居住地である米国にて納税しています。
ハワード・ストリンガーについては、主たる居住地は米国です。日本の滞在日数はおおよそ、1年の半分弱となっています。
ニコール・セリグマンについては、主たる居住地は米国です。月に一度の来日、一度の来日で1週間程度の滞在となっています。
弊社の経営者は、日米の税法にのっとって、しかるべく納税しております」(ソニー広報センター)

ストリンガー氏はウェールズ出身で、イギリスにも自宅があり、日本、イギリス、アメリカを行き来しているが、この3カ国のなかでもっとも税率の低いアメリカを「主たる居住地」とし、納税している。
ちなみにソニーも、政府が2946億円(2009年度)を支出したエコポイント制度によって大きな恩恵を受けている。「基本的には稼いだところ、仕事をした場所におカネを落としてほしい。ソニーはどこの会社かと言えば、日本の会社なんですから」(『ソニーインサイドストーリー』などの著書があるノンフィクション作家・立石泰則氏)

居住地と課税の問題では、国税当局と高額所得者の間で問題になったことが何度かあった。
2006年には 「ハリー・ポッター」の翻訳者として有名な松岡佑子氏が「2001年からスイスに住み、スイスで納税している」と主張したが国税当局は「日本に生活の本拠がある」として35億円の申告漏れを指摘した。
消費者金融大手・武富士の武井保雄会長の長男は、1650億円の関連会社株を相続したが、「主たる居任地が香港」と主張して日本で相続税を払わなかった。
しかし、国税は「東京・杉並区の武井氏宅に本拠がある」として課税し、裁判で争っている。
ちなみに、メジャーリーグに移籍し10億円以上の年俸を得ている松井秀喜、イチローらも、日本では納税していない。

多くの資産家が、高額な日本の税率を避けようと知恵を絞るなか、国税はそれに厳しい目を向けている。
「外国人で、日本の非居住者に対しては、一定のルールで課税されています。どこかの国の居住者であれば、その国のルールに基づいて課税される。脱法行為ではありませんし、おカネ持ちにとっては当たり前のことだと思います。
私はむしろ給与所得控除のほうに、不公平感がある気がします。8億稼ごうが、1000万円だろうが一律5%の控除が認められていますが、その部分については必要ない、という議論があると思います。それと、非居住者に対して払った役員報酬は一部課税が漏れるわけですから、その分を法人のほうで経費に認めないようにする方法も考えられます」(宝田・寿原会計事務所、宝田健太郎代表税理士)

経済評論家・明治大学政治経済学部教授の高木勝氏は、こう疑問を呈する。
「日本で働き、日本で収入を得ている以上、日本で納税するのが基本だと思います。それをしないのは、企業人として許されない行為です。発生した収入の源は日本ですし、なにより日本の企業ですからね。しかも長期にわたって日本に滞在している。それでいて日本には最低限の税金しか納めず、フランスヤアメリカに納税するのはまったくおかしいですよ。脱税とはいえませんが、間違いなく節税です」

900兆円を超える日本の財政赤字を救うためにも、「大企業トップ」の社会的責任にふさわしい納税態度を示してもらいたいものだ。
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2010.07.18

思い立ったが吉日

梅雨明けで一気に猛暑になった昨日、横浜へ出かけたついでに中華街で昼飯を食べようと関内まで行くと、ホームをぞろぞろと人が歩いている。
最近ではほとんどプロ野球観戦などしなくなったが、もしかするとデーゲームでもあるのかも、と横浜スタジアムへ歩いて行った。
すると「横浜対巨人」の3連戦が7月16日から18日まであり、土日はデーゲーム(14時開始)と書かれてあった。

私の微かな記憶では今年も横浜ベイスターズはぶっちぎりの最下位、巨人は首位で、対戦成績もお話にならないくらい負け越しているはずだった。(帰宅後に調べたら横浜の巨人戦の対戦成績は7月16日現在で2勝9敗であった)
正直言って、炎天下での野球観戦、2年前のときは最初から観戦の予定だったので、帽子にサングラスの用意(もちろんデジカメも)があったのだが、今回はそんなものはなかった。
これで、ボロ負けゲームを見させられたら堪らないと思った。
しかも所持金はわずかに8000円ちょっと、チケットを買ったら食事をしてビール(1杯500円)を何杯飲めるかということさえ心配しなければならなかった。(爆)

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そこで、中華街へ食事に行った後でスタジアムに戻ってきて、初回からピッチャーが火達磨になってなければ、途中観戦しようと思った。
ところが、意に反して店は空いていて食事のサーブはスムーズ、町食堂みたいな佇まいでありながら美味しく、しかもスタジアムに戻っても十分最初から見られるタイミングだった。
ATMで金を下ろしている暇はなかったので、チケットを買ってそのまま入場した。
私が熱心に野球観戦をしていた頃は巨人戦で開始直前にチケットが買えることはまずなかったが、今では余程のことがなければ買えるようだ。

スタジアムに入ったのは原口総務大臣の始球式が終わった直後、要は、試合開始直前だった。
席に座り、さあ、これからというときに目の当たりにしたのは巨人の坂本の先頭打者ホームラン、ダメだこりゃ、と横浜のスターティングメンバーを見ると、ほとんど誰も知らない。(爆)
巨人の先発投手もサブメンバーか、というような感じ、先週終わったばかりのワールドカップの試合で言えば、ポルトガル対北朝鮮(7対0)か、というゲーム展開が予想された。
案の定、2回表にも巨人は追加点、ますます一方的な試合展開の様相に所持金が尽きたら帰ろうと腹を括る。

ところが、2回、3回と横浜は効率的に点を入れ、5対2と逆転した。
私の隣で観戦していた熱心な横浜ファンが言う。「こんな試合は初めて見た。今年の横浜にはほとんどない展開だ。」
私はエッ!と思った。
確かに最下位チームの横浜だが、そんなに酷かったのか・・・
しかし、喜びもつかの間、巨人に5回、6回で同点に追いつかれ、なおノーアウト満塁のピンチである。
私が隣のファン氏に「よれよれの清水を6回まで続投させるなら中継ぎを頭から突っ込むべきですよね。」と言うと、ファン氏は「それができないから今年の横浜は負け続けなんですよ。」と・・・
押し出し四球で同点に追いつかれ、リリーフに立ったのは藤江、ファン氏は「ここで逆転されるのがいつものパターンなんだ。」
しかし、予想に反して藤江は巨人の強力打線を相手に3者連続で凡打に討ち取り、7回にリリーフしたピッチャーもよれよれになりながら逆転を許さなかった。

そして、8回、酷暑の中で浴びるようにビールを飲み続けた私の所持金はすでに千円札すらない状態だった。
8回表に延長戦になるなよ、と祈りながら最後のビールを買うと、リリーフした山口が三者凡退に切り抜ける。
幸先いいじゃん、と思っていると裏の攻撃でツーアウト満塁、打席にはピッチャーの山口、代打出さないの?という展開にスタンドの横浜ファンはさも当然という感じで応援を続ける。
私は彼を代える余力もないのか、と思った矢先に彼の打った打球はファーストの頭上を超え、2点タイムリーになって勝ち越した。
最後の9回は一発出れば同点という場面を無失点で凌ぎ、山口はこの日のヒーローインタビューのお立ち台に立った。(2010.7.18 スポニチ 「HERO」山口 勝利打点だ勝利投手だ!

フト思い立って行ってみた横浜スタジアム、7月16日時点で今シーズンたった2勝(9敗)しかしていない巨人戦の勝ちゲーム、しかもファン氏によれば奇跡的な試合展開、これを偶然とはいえ、目の当たりにできた私は何とラッキーなんだろうと思った。
しかも横浜スタジアムに行ったのが、連休初日で横浜駅周辺のレストランがどこも長蛇の列で、それにうんざりして中華街へ逃げた結果だから余計にそうだった。
スタジアムから関内駅への帰り道、ほとんど今シーズンの横浜戦ではあり得ないとも思える負け試合に立ち会った巨人ファンの愚痴を耳にしながら私は思った。
「今年はフト思いたった行動が幸運を呼ぶ。イベント運はおそらく最高の年だろう。海外旅行も然り。今年は超ドピークでも問題なし。」と・・・

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2010.07.10

参議院選挙期日前投票、今回は「みんなの党」へ

私は昨年9月2日に「民主党怒涛の308議席、ついに政権交代」として戦後初めてと言っていいほどの快挙に喝采を送った。
もっとも、選挙による政権交代が「快挙」というのは、まるで半独裁国家に政権交代が起きたようなことで、日本がいかに政治的に遅れているのかを如実に示すものであったが、1年も経たないうちに「喝采」は「失望」に変わった。
自民党政権が長かったために、今までのツケの尻拭いをさせられることもあろう、試行錯誤で失敗することも多かろう、少しは長い目で見なければ、と思ったが、今回は民主党に投票することをやめた。

一番大きな原因は菅直人首相のカメレオンのような変わりようだ。
鳩山由紀夫首相が退陣し、彼に首相の座がバトンタッチされたとき、少なくとも「脱官僚政治」(自民党政権時代の官僚主導政治からの脱却)は継続されるものと信じていた。
彼が橋本内閣の厚生大臣のときに官僚と戦った「薬害エイズ事件」のことを覚えていればなおさらだった。
しかし、彼が首相の座について最初にやったことは隠れ天下り官僚を増大させる「退職管理基本方針」だった。
これまでずっと脱官僚を唱え続け、霞ヶ関批判を繰り返した彼が、6月8日の首相就任会見で「官僚の皆さんこそ、政策やいろんな課題に取り組んできたプロフェッショナルだ。プロフェッショナルとしての知識や経験を十分生かす。」と言い、突然お行儀よくなって嫌な気がしたが、それがモロに出たような感じだった。
そして、この記事が出た後、私は言いようのない失望感を感じた。

こうなった最大の原因は、鳩山政権の閣僚が官僚を使いこなせなかった、あるいは逆に官僚たちが民主党政権に対して面従腹背だったことは容易に想像できるが、官僚たちの抵抗があることは民主党が政権を取る前からわかり切っていたことだ。
私が民主党政権に期待したものの一つには、知的な経歴を持った候補者が多数当選したからだった。
彼らが官僚たちに対抗しうるような知的財産、あるいはそういったネットワークを構築できる可能性を持っていたにもかかわらず、当時の鳩山首相が「大臣補佐官に専門知識のある1年生を起用したい」と言ったことに対して、小沢一郎幹事長(当時)が「それはいけない。専門知識があるかないかでなく、党内秩序の問題だ」と断ったという。
(2010年1月31日-朝日新聞「新人教育に『小沢5原則』執行部、10班に分け管理」

何とバカなことをと思った。
昭和時代ならいざ知らず、21世紀の組織の人事ではないと心の底から思った。
それに、新人議員を絶対統制下におく小沢5原則なるものは、まるでナチス時代のヒトラーユーゲントを彷彿させるものがあった。
民主党政権になって政務三役(大臣・副大臣・政務官)と呼ばれる人たちはよく働いているという印象があるが、わずか3人で何もかもできるはずがなかった。
そして、鳩山政権の掲げる脱官僚、政治主導という理想は、名実ともに立ち往生の憂き目に遭い、菅首相は臆面もなく、今までとは真逆の「ヘルプ・ミー・官僚」発言をすることになったのだろう。
今、メディアは彼の消費税増税発言で参議院選挙の行方を占うような記事がトップを飾っているが、これが細川政権末期の「国民福祉税構想」とダブって見えるのは私だけではあるまい。

もう一つは言うまでもなく「外国人参政権法案(永住外国人に対する地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権の付与に関する法律案)」だ。
これは鳩山政権時代から燻っているものだが、私は「外国人の富を日本人を豊かにするために生かせ」とは言うが、選挙の投票権を与えよと言うつもりは全くない。
第一、民主党でこの法案に賛成した人は、地方自治体、特に人口の少ない町村が「オウム心理教(現在のアレフ/Aleph)」の元信者による転入届をどれだけ恐れているか、法的グレーゾーンの中で彼らの届出を拒否しているか知らぬわけではあるまい。
つまり、彼らが住民の多数を占めれば、小さな町村であれば政治・行政がカルト宗教に乗っ取られる可能性あることを地元住民は恐れるのだ。
外国人に参政権を与えれば、それと同じことが起こりかねない、つまり日本の中に植民地政府ができる可能性がある、ということがわからないのだろうか。
小さな町村など問題ではないと言うならば、今の鹿児島県阿久根市を見てみるといい。
竹原信一市長のやっていることが良いか悪いかを言うつもりはないが、日本の法的欠陥を炙りだしているということでは大いに評価できる。
彼はその気になれば、県知事の法的要請も裁判所の命令をも無視しても、日本では何ら問題がないことを実証している。
例えば自衛隊の基地のある自治体、原子力発電所のある自治体で、そういうことが起きたらどうなるのか。
言い換えれば、外国人参政権下で登場しうる市長が同じことをできるというわけで、日本に数ある難題を置いておいて、こんな国益にならない法案を提出しようという輩は何を考えているのか。

今回の参議院選挙で民主党には投票しないことにしていたが、かと言って自民党や、昨年の総選挙で自民党が負けた後に、泥縄式に逃げ出した卑怯者(新党)に投票するつもりはさらさらなかった。
彼らのような卑怯者は風向きが変われば、また自民党に復党するからだ。
選挙を棄権するのは自分のポリシーに反するので、どうしようか考えた結果、消去法で人気の高い「みんなの党」に入れることにした。
彼らの言っていることがどうであれ、民主党の暴走を止めることが必要だと思ったからだ。
ただ、みんなの党が躍進すると懸念されることが一つある。
福田内閣当時の2007年11月に降って沸いたような「自民・民主大連立構想」の復活だ。
昨年の総選挙で民主党に投票した大多数の国民の期待を裏切って官僚主導政治を復活させ、「霞ヶ関の愛犬」とまで言われるようになった菅首相、元祖官僚丸投げ政治の自民党とは仲良くできる要素が多分にある。
第二次世界大戦前の政党政治を終焉させた究極の形、大政翼賛会平成版の登場はすぐ目の前にあるかもしれない。

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