« ゼンショーの株主優待食事券 | トップページ | バンコク在住邦人の惨すぎた有名税 »

2009.07.05

社畜.com

最近の人気アクセスサイトに社畜.comというのがある。
「社畜」とは、作家の佐高信氏の著書で多く見られた言葉で、「サラリーマンが会社の家畜化している」という意味で、大企業や官公庁において従業員が人格まで支配される構造を指しているのだが、これに加えて、彼はオウム真理教による地下鉄サリン事件(テロ)の当時、大企業はそれぞれが個々の宗教団体と変わらない存在で、社長は教祖、そこの社員はそれぞれの教祖の教えを守る企業教徒であり、また、社宅はサティアン(satyam)とも言っていた。
私はこの社畜というのは終身雇用制下の遺物と思っていたのだが、どうもそうではないらしい。
要するに、未だに社畜という言葉が亡霊のように残っているのは、終身雇用制の崩壊が労働市場の流動化からきているものではなく、従来の終身雇用制下における従業員奴隷化システムを温存したまま首切りだけを容易にするシステムに変わったがための所産なのだろう。
ちなみに、先月末に日本生産性本部から発表された「平成21年度新入社員「働くことの意識」調査結果」の中で、「デートか残業か」では「残業」(82.8%)が「デート」(16.6%)を大きく上回り過去最高の開きとなった。男女別に見ると「残業派」が男性78.6%、女性88.4%と、女性のほうが仕事を優先する傾向が強い、という眉唾ものの調査結果が本当だとすれば、ますます日本の正社員の社畜度はアップするに違いない。

さて、社畜.comの設問内容だが、このコンテンツに作者の意思が入っているのは仕方がないとしても、概ね社畜度を測るには正しいように思える。
参考までに私の場合、「はい」に該当するのは「ここ数年給料が上がっていない」「通勤時間が往復1時間以上である」ぐらいなものだ。
これが社畜と何の関係があるのか、とも言いたいところだが、私は確固たる信念を持って社畜化しないように努力しているのだから「はい」が全くなくとも当然と思える設問ばかりだ。
この設問の中にはないが、私に言わせれば個人的趣味である読書やゴルフでさえ、仕事にしかリンケージさせていない人は典型的な社畜だ。
重ねて言っておくが、私のウェブサイトの旅行記を見て、私と同じ職場にいれば、オレだってなんて思うのは大きな間違いだ。
この社畜.comの設問で15問(半分)以上が「はい」のような場合は、職場環境もさることながら、自分自身が社畜オーラを放っているのだから自分から変わろうとしなければダメだ。
会社ムラから生還せよ―大リストラ時代のサラリーマン自立道」の著者である設楽清嗣氏は言っている。
「サラリーマン諸君、泣き寝入りをやめて、大地を踏みしめる足がふるえようとも、みっともないスタイルでも、ともかくファイティング・ポーズをとろう。うちのめされても、一発ぐらいは反撃のパンチを打ってみよう。そこから新しい世界が見えてくるのだから」

それとこれは私からのアドバイスだが、これから持ち家をしようという人は、そのことを親しくもない上司や会社の人事担当セクションの人に言ってはいけない。
もちろん、「言うな」という意味は、融資を受けたり、年末調整のときに申告することも含んでいる。
持ち家を会社に知られることは、一種の奴隷化宣言と同じで、何をされても文句は言わずに働きます、と言うようなものだからだ。
今はあるかどうかわからないが、持ち家をした途端に転勤になって、遠距離通勤や単身赴任を強いられるのは決して偶然ではない。
会社やその系列の金融機関から融資を受けることが余程のメリットがあるなら止めはしないが、何のしがらみのないところから融資を受けているのに年末調整で住宅ローン控除を申告する(会社に持ち家を報告する)なんて愚の骨頂だ。
年末調整はあくまで確定申告の代替機能でしかないし、今やサラリーマンの還付申告ぐらいは国税庁のウェブサイトで簡単にできるのだからそちらを使うべきだ。

ちなみに、源泉徴収(withholding)は相当する英訳はあっても、年末調整というのに相当するものはないだろう。
だいたい会社の人事給与セクションが税務署の代行機関として無料奉仕していることがおかしいと、企業側から声が上がらないというのは、会社が社員のプライバシーを掴むことが、ものすごくメリットがあることとしか思えないのだ。
それに社畜.comもブラック企業.comも余程日本のエスタブリッシュメントには不都合なサイトなのか、検索サイトのトップにきてもいいはずが、実際のところこれらのサイトは各々のブログからアクセスしないとならないことが多い。
まさに日本の現実を垣間見ているとはこのことだ。

|

« ゼンショーの株主優待食事券 | トップページ | バンコク在住邦人の惨すぎた有名税 »

コメント

yemeniaさん、ようこそ。

>新人の時程、早く仕事覚えないと、とか頑張ってついていかないと、とか思ってしまいますしね。

まあ、そのこと自体はいいことだと思いますが、問題はその先ですね。上司や先輩の言うことに盲従してしまう姿勢、まして休日のゴルフとか、付き合いまですることをあらためないと社蓄化するのも早いと思いますね。


投稿: カルロス | 2009.07.18 13:20

日本では仕事=自己実現、人間的成長、人格形成などという形で語られることが多いですからね。新人の時程、早く仕事覚えないと、とか頑張ってついていかないと、とか思ってしまいますしね。
今は自分は終わったらさっさと帰りたい&実際帰ってますが。

投稿: yemenia | 2009.07.17 17:37

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/82450/45543602

この記事へのトラックバック一覧です: 社畜.com:

« ゼンショーの株主優待食事券 | トップページ | バンコク在住邦人の惨すぎた有名税 »