« 10年遅い日本の観光庁構想 | トップページ | 香港返還10周年 »

2007.06.30

リスク管理追求型取引の理解には

カブドットコム証券におけるリスク管理追求型取引のツールは実のところ世界の最先端をいっているのではないかと思うときがある。
私は今のところ海外の証券取引口座としてTD AmeritradeHSBC香港の2つを持っているが、この中の取引ツールで理解しずらいことがカブドットコム証券のウェブサイトを見れば理解できることがあるからだ。

例えば、TD Ameritradeにはtrailing stop(トレーリングストップ)というのがあり、これを英文のヘルプで"Trailing stops are orders entered with a stop parameter that creates a moving or trailing activation price. When using a trailing stop, you must enter the stop parameter in points or as a percentage. If you use points, the trail amount must be a minimum of one cent ($.01) and no greater than the current bid (if a sell) or ask (if a buy). If you use a percentage, the trail amount must be a whole number between 1 and 99."と書いてあっても前提知識がなければ何のことかわからないだろう。

ところが、カブドットコム証券の解説を読んでから英文を読めば、オーダーの仕方がだいたい理解できるようになる。
この意味は、取引時間中の高値(空売りの場合は安値)に合わせてリアルタイムでstop limit order(ストップロスオーダー=逆指値注文)を自動修正する注文のことで、売り注文の場合「当日の最高値から**ドル(セント)あるいは**%下がったら売り注文を執行する」という注文を入れておくと、その日の最高値更新に合わせてlimit price(指値)も切り上がることになるのだ。
今の米国市場のように先行きに不安感が出てきているときには有効な注文方法の1つである。
ただ、トレーリングストップの難点は、値動きの荒い銘柄には不適だということだ。
例えば、取引時間中に初値を基準に上下動を繰り返す銘柄は、不本意な注文が執行される可能性が高いし、あまり値幅を取ると、今度はリスク管理の意味がなくなるからだ。

一方、HSBC香港の場合は、two-way limit order(ダブル指値)というのがあり、これはlimit order(一般的な指値注文)とstop limit order(ストップロスオーダー=逆指値注文)の組み合わせなので、だいたい想像がつくだろう。
ただ、この注文のときにLimit Selling Price(売り指値)をMust be higher than or equal to the nominal price(気配値と同じかそれより高値に設定すること)というのは理解できるが、問題は、Stop Loss Price(損切り価格)を設定するのにMust be lower than the nominal price by at least 1 price spread and lower than the Limit Selling Price by at least 32 price spreads(気配値より少なくとも1スプレッド<spread>安く、かつ売り指値から少なくとも32スプレッド安値であること)という条件がある。

はっきり言って何のことかわからず、エラー表示も頻繁に出るので何人かに聞いたところ、PALCOM氏から香港市場での取引におけるスプレッド(spread)については小富豪のための香港金融案内FAQのQ7(香港市場の取引ルール)が参考になるとの指摘をいただいた。
このサイトは結構見ているのだが、灯台もと暗し、とはまさにこのことである。

香港市場のスプレッド

(Regulatory Framework and Rules of KEX)
株価(HK$)スプレッド(HK$)
0.01以上0.25未満0.0010
0.25以上0.50未満0.0050
0.50以上2.00未満0.0100
2.00以上5.00未満0.0250
5.00以上30.00未満0.0500
30.00以上50.00未満0.1000
50.00以上100.00未満0.2500
100.00以上200.00未満0.5000
200.00以上1,000.00未満1.0000
1,000.00以上9,995.00未満2.5000

ちなみに、HSBC香港の注文にはat-auction limit order(オークション指値注文)というのもあり、これは市場が開く前の立会い(香港時間で午前9時30分から10時)での取引を希望する場合の注文形式、ここで取引が成立しなければ、自動的に一般(前場:香港時間の午前10時から午後0時30分、後場:午後2時30分から午後4時)の指値注文になる。

私もそうであるが、海外口座を開いてもそれを完全に使いこなしているかと言われればそうとは言い切れない。
優良株やファンドを買って長期保有、長期投資を基本戦略にすることに異存はないが、ときには遊びで短期の取引をやってみるといろいろなことが見えてくる。
こういった特殊な株式の注文形態について理解が深まるのはこんなときだ。
そういった意味でも日本のネット証券はここ数年で世界の最先端をいくようになったのではなかろうか。
ただ残念なのは「日本市場」が自国の投資家からも見放されつつあるということだ。

|

« 10年遅い日本の観光庁構想 | トップページ | 香港返還10周年 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/82450/15601702

この記事へのトラックバック一覧です: リスク管理追求型取引の理解には:

« 10年遅い日本の観光庁構想 | トップページ | 香港返還10周年 »