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2007.06.30

リスク管理追求型取引の理解には

カブドットコム証券におけるリスク管理追求型取引のツールは実のところ世界の最先端をいっているのではないかと思うときがある。
私は今のところ海外の証券取引口座としてTD AmeritradeHSBC香港の2つを持っているが、この中の取引ツールで理解しずらいことがカブドットコム証券のウェブサイトを見れば理解できることがあるからだ。

例えば、TD Ameritradeにはtrailing stop(トレーリングストップ)というのがあり、これを英文のヘルプで"Trailing stops are orders entered with a stop parameter that creates a moving or trailing activation price. When using a trailing stop, you must enter the stop parameter in points or as a percentage. If you use points, the trail amount must be a minimum of one cent ($.01) and no greater than the current bid (if a sell) or ask (if a buy). If you use a percentage, the trail amount must be a whole number between 1 and 99."と書いてあっても前提知識がなければ何のことかわからないだろう。

ところが、カブドットコム証券の解説を読んでから英文を読めば、オーダーの仕方がだいたい理解できるようになる。
この意味は、取引時間中の高値(空売りの場合は安値)に合わせてリアルタイムでstop limit order(ストップロスオーダー=逆指値注文)を自動修正する注文のことで、売り注文の場合「当日の最高値から**ドル(セント)あるいは**%下がったら売り注文を執行する」という注文を入れておくと、その日の最高値更新に合わせてlimit price(指値)も切り上がることになるのだ。
今の米国市場のように先行きに不安感が出てきているときには有効な注文方法の1つである。
ただ、トレーリングストップの難点は、値動きの荒い銘柄には不適だということだ。
例えば、取引時間中に初値を基準に上下動を繰り返す銘柄は、不本意な注文が執行される可能性が高いし、あまり値幅を取ると、今度はリスク管理の意味がなくなるからだ。

一方、HSBC香港の場合は、two-way limit order(ダブル指値)というのがあり、これはlimit order(一般的な指値注文)とstop limit order(ストップロスオーダー=逆指値注文)の組み合わせなので、だいたい想像がつくだろう。
ただ、この注文のときにLimit Selling Price(売り指値)をMust be higher than or equal to the nominal price(気配値と同じかそれより高値に設定すること)というのは理解できるが、問題は、Stop Loss Price(損切り価格)を設定するのにMust be lower than the nominal price by at least 1 price spread and lower than the Limit Selling Price by at least 32 price spreads(気配値より少なくとも1スプレッド<spread>安く、かつ売り指値から少なくとも32スプレッド安値であること)という条件がある。

はっきり言って何のことかわからず、エラー表示も頻繁に出るので何人かに聞いたところ、PALCOM氏から香港市場での取引におけるスプレッド(spread)については小富豪のための香港金融案内FAQのQ7(香港市場の取引ルール)が参考になるとの指摘をいただいた。
このサイトは結構見ているのだが、灯台もと暗し、とはまさにこのことである。

香港市場のスプレッド

(Regulatory Framework and Rules of KEX)
株価(HK$)スプレッド(HK$)
0.01以上0.25未満0.0010
0.25以上0.50未満0.0050
0.50以上2.00未満0.0100
2.00以上5.00未満0.0250
5.00以上30.00未満0.0500
30.00以上50.00未満0.1000
50.00以上100.00未満0.2500
100.00以上200.00未満0.5000
200.00以上1,000.00未満1.0000
1,000.00以上9,995.00未満2.5000

ちなみに、HSBC香港の注文にはat-auction limit order(オークション指値注文)というのもあり、これは市場が開く前の立会い(香港時間で午前9時30分から10時)での取引を希望する場合の注文形式、ここで取引が成立しなければ、自動的に一般(前場:香港時間の午前10時から午後0時30分、後場:午後2時30分から午後4時)の指値注文になる。

私もそうであるが、海外口座を開いてもそれを完全に使いこなしているかと言われればそうとは言い切れない。
優良株やファンドを買って長期保有、長期投資を基本戦略にすることに異存はないが、ときには遊びで短期の取引をやってみるといろいろなことが見えてくる。
こういった特殊な株式の注文形態について理解が深まるのはこんなときだ。
そういった意味でも日本のネット証券はここ数年で世界の最先端をいくようになったのではなかろうか。
ただ残念なのは「日本市場」が自国の投資家からも見放されつつあるということだ。

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2007.06.26

10年遅い日本の観光庁構想

今でこそインターネットが発達によって旅行情報の収集も楽になったが、私が海外旅行に行き始めた1990年代、外国の観光情報を収集するには「地球の歩き方」というガイドブックを買い、そして東京都内にある政府観光局に資料を請求し、あるいは集めて歩くことだった。
そして、外国旅行中に、ふと思ったことがある。
外国に日本大使館や領事館はあっても観光庁(局)って見ないな、と。

一応、日本にも訪日外国人に対するサービス機関として国際観光振興機構(JNTO/Japan National Tourist Organization)というのがあり、海外13ヶ所に事務所があるらしいが、私の目から見ても日本の観光政策は影が薄い。
JNTOの目標ともなっている「2010年までに訪日外国人旅行者数を今の年間500万人から倍増させる」と言っているが、それでも観光立国と呼ばれる国々にはほど遠いらしい。
私に言わせれば、少なくとも、ワールドカップ日韓大会の開催が決まった1996年5月末、本来ならその時点で外国人観光客の誘致を国の基本政策の1つに掲げるべきだっただろう。(2004年9月20日「今日の一言」
やはり、ワールドカップというのは世界的に注目を浴びるイベントの1つであり、そこで集まった外国人の何割かをリピーターにできれば相当インパクトがあるはずだからだ。

ところが、日韓ワールドカップが始まってもそこに来たサポーターに日本を旅してもらおう、なんて発想は官民ともになく、開催地とキャンプ地だけが盛り上がっていた状態だった。
そして、「お祭りが終わった1年後(2003年3月26日)」に飛び出したのがVisit Japan Campaignというわけだ。
誠にもってマヌケな話としか言いようがない。
例えてみれば、メインパーティでもったいぶって軽食しか出さずにいたくせに、皆が帰ってから慌ててメインディッシュの献立をするようなものだ。

そして、ようやく日本にも観光庁なるものができるかという感じで、観光行政に本腰を入れるらしいが、あまりにも歩みが遅いと言わざるを得ない。(観光庁-国交省、来年度予算で新設要求へ-担当部署を統合
今や世界の主要観光国は来訪する外国人にいかに自国に金を落としてもらえるか、という知恵比べの時代になっているからだ。
それが最高にうまくいっていると言われるモナコでは一部のフランス国籍の人を除き所得税がかからず、住民税もかからない。(モナコインフォメーション・ビジネス
要は世界の富裕層が落とす金によって住民が潤っているという図式だ。

一方の日本は、富裕層を外国に叩き出すような政策によって残された住民が塗炭の苦しみを味わっている。
せめてシンガポールの観光政策(2006年5月27日「今日の一言」)でも見習えばいいものを、何を考えているのか「将来的には他省庁の観光関係部門の再編・統合も検討する方向」とかいう体たらくだ。
第一、国会議員たるものが「観光庁設置の実現を求めて決議」でもないだろう。
お前らは労働組合員か?決議でなくて法制化がお前らの仕事ではないのか。
他国では大臣が音頭を取るところもある観光を、官僚の調整に委ねる日本。
これではせっかくの円安の追い風もポジティブに生かすことはできないであろう。

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2007.06.22

ハイリスクハイリターンのワラント投資

去る5日の「今日の一言」でHSBC香港の口座を通して中国人寿保険(China Life Insurance) (2628HK)をベースにしたプットワラント(原則として株価が下落すれば儲かる)を買ったことを書いた。
このときは一時的な調整を見込んでプットワラントにしたのだが、予想とは逆に15日と18日に株価が暴騰し、あえなく初挑戦は損切りを余儀なくされた。
現物株はこのとき25香港ドルから2香港ドル程度(約8%)の上昇だったが、プットワラントの下落率は35%にも達し、5万株で11,000香港ドル(約17万4千円)の投資額であったにもかかわらず、損失額は4,000香港ドル(約63,000円)にも達してしまった。
わずか2週間で投資額の3分の1を失い、ハイリスクなワラントの怖さを感じざるを得なかった。

ところが、ここで私は中国人寿保険(China Life Insurance)が米国市場で下げても香港市場では意外に落ちない強さに注目し、コールワラント(原則として株価が上昇すれば儲かる)でリベンジを図ることにした。
買ったものはWarrant Code 3272(11月29日満期、権利行使価格が28香港ドル)、買った時点での現物株の株価は27香港ドル台であったが、28香港ドルを上抜けるのは時間の問題と見て、こちらは予想通り。
投資期間もわずか3日でリベンジを果たし、お試し期間は痛み分けに終わることとなった。

このように人気の中国人寿保険(China Life Insurance)の現物株で投資しようと思うなら、仮に最低投資単位の1000株としても必要金額は約46万円(本日の終値、28.95香港ドルで計算)となる。
ところが、ワラントの場合は、これよりはるかに少ない投資額で、現物株の投資によるものよりも短期間で利益率を上げることが可能だ。
たった2回しか挑戦していない私が言うのも何だが、ワラント投資において、短期間で利益を上げるコツは現物株の株価を少し上回る権利行使価格のコールワラント(プットの場合は逆に現物株の株価を少し下回る権利行使価格のもの)を買うことではないかと思う。
そうすれば、OTM (Out of the Money)の状態であったワラントがITM (In the Money)になる可能性が高く、急速にワラント価格が上昇することが見込まれるからだ。<用語集のダウンロード(Excel)(19.5K)
そして、最近になって日本人が多く開設している小額投資家用のSmartVantageの口座保有者にとってもワラントは成功すれば最も短期間で利益を上げることができるツールと言えよう。
また、香港市場が下げ相場になったときに利益を上げることができるツールは今のところワラントしかないのだ。
もっともその時期は今ではなさそうだが・・・

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2007.06.17

何も解決しない教育問題

私の敬愛するベンジャミン・フルフォード(Benjamin Fulford)氏が「暴かれた闇の支配者の正体」という新刊を出した。
その中で最も気になったのが「日本人を奴隷化する戦後教育」というコラムだった。
これを読んでみると思い当たることはいくらでもある。
私が最も気になったのは、「自分独自の意見を作らせないこと」「受け身のパーソナリティを作ること」「目立つ人の足を引っ張ること」の3つだ。
この3つがある限り、活発な議論や討論など起こり得ないだろう。
私の体感で、会議という名のつくイベントが、「コンセンサスを得る」いう名目で開かれる無駄なものが多いのも、その会議中でさえ何も発言しない出席者が半数近く、場合によっては半数を超えることがあるのもこのためだ。
さらに言えば、法体系だけは一流先進国のものがありながら、高度成長期以降の首相に無能な者が多いのも、政権交代もほとんどなく、憲法に至っては世界最長寿のものという笑い話にしかならないのも、これらのことが原因としか思えない。
「国際会議議長の任務として最も難しいことは、インド人に発言させず、日本人に発言させること」というジョークは言い得て妙である。

しかも、「自分の意見を持たない人」は自分の殻の外へ飛び出す勇気も持ち得ないだろう。
なぜなら、仲間内では同じような考え方の集まりでストレスを感じずにいられたのが、違う世界へ飛び込むことになれば、今までとは全く違う考え方の人も大勢いるのだ。
それが外国人相手となればなおのことだろう。
私の知り合いのインド人が日本人との会話に時々ストレスを感じると言ったことがある。
私が即座に「日本人は I think (私はこう思う)でなくて、Somebody says (周りの人が言っている)と言う場合が多いからだろう」と言うと、我が意を得たりとばかりに頷いたのが思い出される。
自分の意見というものを持たない、周囲と合わせることのみに汲々としている人は面白みにも欠けるのだ。

また、安倍内閣の最重要課題の一つは「教育再生」というものだが、安倍首相が具体策として挙げた

1.教員免許更新制度、学校評価制度導入などによる質の高い教育の実現と学力向上
2.体験活動や奉仕活動を通じた規範意識や情操の育成
3.家庭や地域の教育力向上

というものがベンジャミン・フルフォード氏の言う戦後教育の弊害の是正に何の役にも立たないことは明白である。
戦後教育の弊害と言えば、どこもかしこも「日教組の歴史教育」とか言って非難しているが、それが「文部省の英語教育」「大企業の新入社員教育」に置き換えてしまっても同じことだ。
すべての問題は「講師からの一方通行、かつ、1つの正解を求める教育」に尽きるだろう。
結果的に、自分で考えさせようとしない、異なる意見や方法を認めようとしない、ことが最大のガンなのだ。
ここからは独創的、斬新的な考え方が日の目を見る可能性は限りなく低いし、才能ある者は見切りをつけて外へ飛び出すだろう。
残るのは古臭い考え方に凝り固まった老害経営者と公務員、住宅ローンで身動きの取れないサラリーマン、貧困層に叩き落された人たちになる。
日本の支配階級にある泥棒たちは、これが将来の日本にとってどれだけ深刻なことかわからないのだ。
もしかすると、わかっていても、自分たちさえ良ければいい、一般庶民に本当のことを知られて怒りの矛先が自分たちに向かっては困るから、そうした状況を放置し、全く関係ないことばかりやり、時間と金を浪費しているのだろう。

最後に、ベンジャミン・フルフォード氏の著書、「泥棒国家の完成」の中の一節を紹介して終りにしたい。
おそらくこれが日本の受け身の教育と拙い英語教育がもたらした最も大きな弊害だと思うからだ。

「グローバリゼーションの批判はいろいろあるが、若い世代に「世界中が自分たちのステージ」という希望を与えたということは評価に値する。韓国にかぎらず、いまでははとんどあらゆる国の若者たちが、国境を越えて自分の可能性を追求するようになった。
しかし、この日本ではどうだろうか?日本の若い世代は、まだはんの一部しかこのことに気がついていない。というか、気がつかないように国家やメディアによって洗脳され、臆病としか思えない生活を送らされている。大卒就職率が韓国並みの60%に下がっても、自国内のフリーター人生を続けるか、親の金に頼るバラサイト人生を選択しているのである。しかし、事態がもっと悪化すれば、やがてそれさえもできなくなるだろう。」

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日本人を奴隷化する戦後教育 (暴かれた「闇の支配者」の正体 by ベンジャミン・フルフォード)

なぜ日本人はアメリカから離れて独自の道を歩むことができないのか。
その大きな原因が、まさに今、社会問題になつている”教育”にある。
教育基本法をはじめとする戦後日本の教育プログラムは、アメリカが作り、日本に押しつけたものである。
日本人はそれを当たり前のもののように受け止めているが、私のような外国人にいわせると”洗脳プログラム”以外の何物でもない。
いや、外国人だからこそ、日本人には見えないアメリカの真の思惑がハッキリ見える。

アメリカの教育プログラムは戦後一貫した意図を持っている。
日本をアメリカの”奴隷”にし続けておくことである。
冷戦期は”反共の砦”として活用するため、今は個人資産1500兆円という世界史上誰も手にしたことのない大金を貢がせるためだ。
文句は一切言わせず、むしろ喜んで、進んで貢ぐようにする。
かつて日本の教育改革を担当したGHQの役人は、こう豪語したそうだ。「日本の教育を変えて、今後は天才が出ないようにします」
戦後、彼らが押しっけてきた教育プログラムの要点は、次のようなものである。

1.白人に対する徹底的な劣等感を植え付けること。
2.アメリカは素晴らしい国だと信じ込ませること。
3.自分独自の意見を作らせないこと。
4.討論や議論を学ばないこと。
5.受け身のパーソナリティを作ること。
6.一生懸命勤勉に仕事させること。
7.目立つ人の足を引っ張ること。

これらは、イギリスの植民地だったインドで実践された教育方針そのままだ。
要するに、上からの命令に疑問を持たず、与えられた課題だけ勤勉にこなす”しもべ”を作る教育である。

日本人は、明治以来優れた教育システムを自前で作り上げてきた。
実は、世界に通用する日本人は戦前のほうがずっと多い。
世界で初めて血清療法を開発した北里柴三郎、赤痢菌を発見した志賀潔、黄熱病研究で知られる野口英世など、天才と呼ぶにふさわしい個性的な日本人が世界中で活躍していた。
戦後の日本人からそういう天才が出なくなり、カネにしか興味のない「エコノミック・アニマル」などと呼ばれるのは、自前の優れた教育システムを捨ててアメリカが押しつけた奴隷教育を採用したからにほかならない。

今日、多くの日本人がアメリカからの露骨な内政干渉をまったく疑問に思わないのも、この教育の成果だ。
アメリカがヤクザや”エセ右翼”を使い、自民党、警察、検察を抱き込んで利権をほしいままにしても、見て見ぬふりを決め込んでいる。
そればかりか、これだけ多くの証拠を突きつけても、「アメリカがそんなことをするわけがない!デマだ!」と、耳をふさいだままだ。
要するに、ずっと植民地なのである。
表面上は独立したけれども、本質的にはまだ占領されているのだ。
こういう卑屈な教育の基盤の上で、アメリカとそれに追随する勢力は、さまざまな批判者や日本の国益を守ろうとする政治家を”抹殺”してきたのである。
そして日本人の富は着々とアメリカに奪われている。
安倍政権が誕生した今も、その収奪は終わることなく続いている。
ここに書いたようなことは、大手メディアは決して報道しない。
もうそろそろ、こんな恐ろしい政治とはおさらばしてもいいのではないだろうか。
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2007.06.07

TDアメリトレードの再合併は吉か凶か

私が口座を持っているTDAmeritrade (AMTD)に出資するヘッジファンドが同業のE*Trade (ETFC)か、Charles Schwab (SCHW)と合併するよう勧告したという記事があった。(米TDアメリトレード、株主のヘッジファンドが他社と合併勧告
このオンライン証券は私が口座を作った2001年当時はDatek Onlineという会社で、1998年4月に海外投資が解禁になった日本居住者が熱狂的なITバブルの元にあった米株投資を始める窓口としたのがここだった。
その後、このDatek Onlineは2002年10月にAmeritradeに吸収され、さらにカナダの有力ネット証券のTD WaterHouseと合併して今の形になった。

このTDAmeritradeは、現在、日本居住者の新規口座開設ができなくなっているが、そこがさらにE*Tradeか、Charles Schwabと合併をするかもしれないという。
今のところ、議論されているだけで、正式な交渉が始まったということではなさそうだが、昨今の流行でいけば、これもいずれ時間の問題だろう。
私としては合併により資産運用の幅が広がればいいと思うが、日本居住者が口座を開ける米系証券会社の選択肢が狭まる(今日現在E*TradeもCharles Schwabも開設可能)という懸念もある。
今や新興市場の方がスポットライトを浴びていて、そんなことはあまり気にならない人も多いだろうが、信用取引も自在にでき、ADR(米国預託証券=American Depositary Receipt)や、「売建て」もあるETF(上場投信=Exchange Trade Fund)に格安手数料で投資できる米系証券は依然として魅力的なのだ。

ところで、その「売建て」のETFと言えば、去る2月27日の「今日の一言」で紹介したUltraShort Real Estate ProShares ETF (SRS)、ダウ平均(Dow Jones Industrial Average)がそこから1000ドル以上も上昇したにもかかわらず、「売建て」で利益が出ている優れものだ。
と、いうことは世界の主要市場で、日本の新興市場株と並んでアメリカの住宅関連株はボロボロということが言える。
今のところ他の分野へ波及していない感じだが、頭の片隅にでも入れておいた方がいいだろう。

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2007.06.05

とうとう買ってしまった香港株ワラント

去る5月13日の「今日の一言」で紹介した通り、HSBC香港でワラント(warrants)を買うことにした。
多数あるワラントの中から初心者の私が選んだ基準は次の通りだ。

1.中国・香港株投資をやっている人ならほとんどの人が知っている銘柄(Underlying)であること、かつ、米国のADR(American Depositary Receipt)でもあること

2.前日の対象銘柄(Underlying)の株価の動きに素直に反応したワラントであること(ワラントの場合、様々な理由により、対象銘柄(Underlying)の株価が上下しても無反応なものもある)

3.権利行使価格(Strike)が対象銘柄の直近終値に近く、かつ、満期(Expiry/Maturity)が半年程度先(いわゆる日本の制度信用銘柄と同じ)のもの

かなり乱暴だが、ワラントはコール(原則として対象銘柄の上昇により儲かる)にしろ、プット(原則として対象銘柄の下落により儲かる)にしろ、短期間での値動きがすべてだし、いろいろ考えていても迷うだけだから、上記3原則としたのだ。
ADR(American Depositary Receipt)を兼ねているものにしたのは、アメリカ市場の動きが翌日の本土市場に反映されるケースが多々あるからだ。

そして、選んだ第1号は、対象銘柄(Underlying)が中国人寿保険(China Life Insurance) (2628HK) (LFC)のプットワラント(原則として株価が下落すれば儲かる)であるWarrant Code 3209(12月3日満期、権利行使価格が24香港ドル)、中国市場の一時的な調整を見込んだのだが、どうなることやら。
もう一つの候補は中国石油天然気(PetroChina) (0857HK) (PTR)のコール(原則として株価が上昇すれば儲かる)、こちらにする手もあったかな。
それとも両方投資すればいいのか?

ちなみに、HSBC香港でワラントを買う方法は通常の株式と同じだ。
ただ最低投資単位しか買わないと手数料負けをする可能性があるかもしれないね。
果たして空売りの練習で儲けたラスベガスサンズ(LVS)同様、2匹目のドジョウは香港にいるのか?

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2007.06.03

「宙に浮いた年金」、どうなっているんだ社会保険庁

宙に浮いた年金記録が5000万件などという数字に何の根拠があるのか政治家もマスコミも検証しないのか、というのはさておいて、朝日新聞(年金、入力ミス2割-都内の台帳対象に調査)によると、東京都下に限った調査だそうだが、社会保険庁のオンラインシステムで見つからなかった年金の記録が紙台帳では見つかったというのが約2割もあったそうだ。
社会保険庁で年金記録がオンライン化されたのは1988年(昭和63年)だそうだが、その移行期に紙台帳からの移し漏れがないかどうかをダブルチェックするのは、どんな仕事でも基本中の基本ではなかろうか。

おそらく、スタートの期日ありきで、そういう基本的なことをやらなかったのだろう。
2002年(平成14年)4月のみずほ銀行のシステムトラブルがあったときも、現場の最終チェックをという声を幹部が無視して顧客が大迷惑を被ったと言われるが、これもそれと同じ図式ではないか。
それに、1988年(昭和63年)当時なら今よりも役所も財政に余裕があっただろうし、市町村と連携して記録を整備しようと言う人が幹部にいなかったのか。
要するに、当時の社会保険庁の幹部は、それこそ怠慢というより刑務所へ行くべきレベルのミスを犯していると言っても過言ではないだろう。
それがノウノウと高額の退職金と年金を手にしているのだから国民はいっそうやり切れないと思う。

一方で私が思うに、完全にこれらがクリアされていても当時の制度からして宙に浮いた年金記録というのは多数存在したのは間違いない。
要するに、基礎年金制度導入前は、厚生年金と国民年金のデータが同一人かどうかチェックできるキーが、氏名と生年月日しかなく、それだけでもって同一人とは確定できないからだ。
つまり、厚生年金のデータには住所が入っていないからで、従って、本人からの申告がなければ、それまでとなる。
この問題が発覚して以降、「社会保険庁の調査でもってすべてをやれ」と政治家やマスコミは言うが、どう考えてもそれは不可能だ。
簡単に言えば、これについては社会保険庁だけを一方的に非難しても問題は解決しない。

ちなみに、社会保険庁の怠慢でなしに年金記録が宙に浮く典型的なケースはこういったものだと思う。

・受給資格が得られなかった人が加入していた年金
・1996年(平成8年)12月以前に厚生年金と国民年金の双方に加入したことがある人が、1997年(平成9年)1月の基礎年金番号制度導入により社会保険庁から送られてきた「基礎年金番号等照会(回答)について」という調査票に回答していない場合
・1971年(昭和46年)4月以降に生まれた人で、1991年(平成3年)4月以降の学生強制加入開始に伴い、親が代理で加入手続きした国民年金
・転職歴が多いサラリーマンの厚生年金
・給与などの事務がいい加減な会社に勤めたことのある人(氏名や生年月日の社会保険事務所への誤申告があり得る)
・主婦が独身時代に勤めた会社で加入した厚生年金
・主婦がアルバイト感覚でやった生保レディの経験者(厚生年金加入を知らない)
・短期滞在の外国人が日本出国時に脱退一時金をもらっていない場合

おそらく、社会保険庁としても紙台帳と電子データの再照合以外にできることは、基礎年金番号導入後にやったような、「複数の番号を持っている人は申告を、あるいは職歴や引越しの履歴を書いてくれ」というレベルの調査を再度するしか手がないだろう。
もはやこれは一つの役所の問題でないのだから、安倍首相が過去の役人の怠慢の責任を取らせ(これこそ時効をなくすべきだろう)、この調査のための人員を官民問わず早急に手当てすべきだろう。
少なくとも紙台帳と電子データの再照合は人海戦術以外に方法がないのだから。
そうしなければ、普通の国なら暴動が起きていても不思議ではないのだ。

さらに言うならば、こういう事態が発覚しなくても社会保険事務所の窓口は大混雑と聞く。
2002年(平成14年)3月までは市町村の窓口でもやっていた年金の仕事を社会保険事務所に一極集中させたのだから当然と言えば当然なのだが、恒常的に混雑しているということは絶対的に人手が足らないのであろう。
私は日本の政治家やマスコミは、なぜこれほどまでにフレキシビリティ(考え方の柔軟性)が欠けているのか、と思うときが多いが、一つの方向性、要は今の時世は人減らしの時代とか、が決まるとそれに従わないのは悪と決め付ける傾向が強い。
社会保険庁の不祥事で、不必要な備品を大量に買っていたというのがあったが、そんな無駄金を使うなら窓口スタッフの充実に振り向ければいいと思うのは私だけではあるまい。
要は不要な部署の人間や予算を必要な部署に振り向ければいいだけの話だが、マスコミがそんなことを言うのを私はほとんど見たことがないし、まして政治家が実行する気配もない。
もし、それが国民の声だというなら国民自身がバカなだけである。

ちなみに、朝日新聞の記事(年金はどう確認するか-名前の読み方誤登録に注意)にある「夫婦の場合は、配偶者の年金に入っていた場合があるので、2人分の略歴を作っておく。」というのは大嘘だ。
おそらく、国民年金の第3号被保険者のことを言っているのだろうが、「配偶者の年金に入る」制度ではないからだ。
正しく言うならば、「配偶者の転職による手続き漏れがあるかどうかの確認のために」だろう。
これで、また意味のない問い合わせの電話が増えれば、迷惑を被るのは国民なのだ。
かつての社会保険庁の幹部の怠慢は犯罪とも言うべきだが、マスコミが問い合わせ電話や社会保険事務所の窓口の混雑に輪をかけるような嘘を書くのもやめてもらいたいものだ。
日本人は新聞の言っていることが未だに「すべて」正しいと信じきっている人も多いのだから。
もっとも小泉内閣の「100年安心プラン」などと銘打った年金改革よりは信用できるけどね。

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