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2007.03.04

BRICs市場のトレンドは変わったか

去る2月27日の上海市場の暴落に始まる世界株安は、先週末のニューヨーク市場が終わった後も余震が続いているように見える。
経済ニュースや投資家のブログを見る限り、明日以降持ち直すかどうかで下落相場が一過性のものかどうか判断できるのでは、ということが書かれている。

ところで、27日の上海市場の暴落は何が原因だったのであろうか。
日本のマスコミは、世界の主要市場における株価暴落を見て「世界経済の先行きに対する懸念が強まっている」「世界同時株安の様相となっている」「米国市場は911以来の暴落となった」などとは書いてあっても、その震源たる上海市場がなぜ暴落したかはほとんど触れられていない。

そこで、携帯電話で見たブルームバーグニュースのかすかな記憶を頼りに検索すると、大紀元時報(The Epoch Times)の3月1日の記事にそれはあった。
中国株市場急落:「暗黒の火曜日」、下落率10年間で最大、世界主要株式市場に影響という中で、「株価急落の原因は、一部の機関投資家は中国政府当局がまもなく開催される「人代会」と「政治協商会」において、株式投機活動に関連する規制を法案化するとの懸念から、持ち株を大量に手仕舞いしたと見られる。」とあり、「旧正月の長い休暇後に突如現れた株式市場の急落の原因について、中国国内では、中国政府当局が近い将来株式投資活動に関する厳しい規制を実行するのではないかとの懸念以外に、中国証券管理監督委員会会長の尚富林氏の離任とか、間もなくA株先物株価指数の発売のため機関投資家が持ち株を転売したとか、外貨管理当局幹部の資金流入の監督管理を強化するとの発言などが株価急落につながったとされている。」ということも理由の一つに挙げられている。

一方、英語版では28日の記事「Stocks Sink on Fears About China and Growth」にも、中国政府が株高を後押しし続ける投機資金を規制する懸念から上海総合株価指数は約9%下落した(China's Shanghai Composite Index dropped almost 9 percent on fears that the government would crack down on speculation that has driven stock prices there to record highs.)との記事がある。

ここでいう株式投機活動に関連する規制とは、キャピタルゲイン課税復活(株式市場の発展を目的に1994年から廃止)のことらしく、それが法案化されるとの噂が流れたことにより、上海市場は暴落したが、翌28日には財務部当局者によって、そのような事実はないと述べたことが報じられた。(Capital gains tax speculations rejected)
ただ、昨年末に国税局(State Administration of Taxation)によって流された「(今年から)株式や配当所得も含む12万元を超える年間収入があった人は確定申告が必要」との法改正の発表が、キャピタルゲイン課税の前触れと受け取られたようだ。

それで、その問題の全国人民代表大会(全人代=NPC/National People's Congress)と、中国人民政治協商会議(CPPCC/Chinese People's Political Consultative Conference)で何が主要議題となっているかは、人民網で掲載されている。(全人代・全国政協展望:注目の10大問題
そのうち投資に関係ありそうなものは、「外資系企業優遇税制の廃止による内外統一法人税制の確立」と「高騰する不動産価格の抑制策」だが、これがさらなる外資規制策強化や投機資金抑制の憶測を生んでいるようだ。
また、3月1日付英語版People's Daily Onlineは、NPC likely to pass property law and corporate income tax law(全人代は不動産法と法人所得税法を通過させる見込み)ともあり、明日からの市場動向からは目を離せなさそうだ。

今回の中国市場暴落について、ほとんどの人は昨年の5月から6月頃と同じように2ヶ月から3ヶ月の短期的な調整であってやむを得ないものであると受け止めている。
その根拠として、昨年末の恐ろしいばかりの急騰(skyrocket)により、いつかは調整が避けられないと思っており、それが今回の暴落であるという見方だ。
それに北京五輪のある2008年までは経済も株価も上がり続けるだろうという(これこそ)憶測だ。
もしかすると、その見方は当たっているかもしれない。

ただ、これまでの世界的な上昇相場が2003年に始まったという見方をすれば、もはや4年を経過していることになる。
2000年3月中旬以降のNASDAQの暴落で痛い目にあった人からすれば、昨年夏以降のShanghai Composit IndexHang Seng Indexの急騰は、明らかに1999年のNADAQとイメージが重なるのだ。
そう、NASDAQの下げが始まったときも、当初は一時的な調整で終わるのではないかという見方は多かった。
事実、2000年夏頃には一時的に回復の様相を見せたこともあったからだ。
ところが、その後はつるべ落としとなり、今や最高値の半分も回復できずに、またもや下落に転じようとしている。

そのせいなのか、TDAmeritradeで保有しているBRICs市場のADR(American Depositary Receipt=米国預託証券)の下げはきつく、先週でほとんどがStop Loss Order(逆指値)に引っかかってしまった。
幸いにも利益が確定できるラインでの指値だったので、ほかの保有銘柄も明日からBear Fundsを除いて全部売却してしまおうかとも思っている。
少なくとも昨年夏以降に買ったものに関しては損益にかかわらずそうするつもりだ。
問題はHSBC香港で保有しているファンドだが、これらは株と違ってStop Loss Order(逆指値)が効かない。
自分で利益確定ラインを決め、邪念をはさまずに機械的に処理するしかないだろう。
ただ、switching(買替)先のファンドを債券型(bond fund)にしようか、元本保証型(capital guaranteed fund)にするか決めてないのだがね。
超円高を予想するなら円定期預金以外の選択肢はおそらくないだろう。

何で売りを選択したかって?
去る24日に父方の伯父が亡くなったことにより、父方の兄弟は全員鬼籍に入ることになったからだ。
その通夜と告別式から帰ってきた翌日に相場のトレンドが変わった。
私はこれを天からの声だと受け止めたのだ。
そう、一つの時代が終りを告げた。次に備えなさいとね・・・

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