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2006.07.15

住友信託銀行の普通預金金利が他行の倍になる理由は?

昨日、日銀の福井俊彦総裁は政策委員会・金融政策決定会合で5年4カ月ぶりとなるゼロ金利政策の解除を提案し、短期金利(無担保コール翌日物)の誘導目標を現行の「おおむねゼロ」から「年0.25%」へ引き上げることが全員一致で決まったとの報道(毎日新聞:福井総裁、連続利上げは意図せず)があり、億単位の大口預金者にとっては多少のメリットを享受できるようになったらしいが、私にとってはそんなことはどうでもいいことだ。

それより住友信託銀行(8403)が他行に比べて普通預金金利を倍にできる(毎日新聞:普通預金金利、住友信託は0.2%に)理由をマスコミはきちんと報道しろと言いたい。
金融社会主義国の日本の常識だと、「住友信託銀行は他行に比べて高金利を呈示しなければ預金を集められないボロ銀行」というものだ。
実際、1990年代に破綻した金融機関はいずれもそうした形で預金集めをしなければならないほど資金繰りに悩まされていたところばかりだった。

ところが、今や1990年代の金融恐慌のときと違って国庫からの補填と、異常な低金利政策によって大手各行は史上最高の利益を計上しているほどだ。
要するに、預金者に利益を還元しようと思えばできる環境にあるのだ。
住友信託銀行にきな臭い噂がなければ、単純に考えれば、住信がわずかながら預金者への利益還元という姿勢を取ったとも言えるだろう。

自らの努力で大手各行が最高益を計上したならば誰も何も言うまい。
しかし、税金による支援と預金者利益の犠牲の上での最高益ならば、お世話になりましたの一言と預金者サービスへの還元の姿勢があって当然だ。
何も預金金利を上げろというだけではない。
最近では三大疾病保障付住宅ローンを導入している金融機関もあるようだが、保険料を銀行が負担すると言いながら債務者の住宅ローン金利に上乗せしているので、実質的に債務者の負担額は同保障内容の保険に加入するより上がる場合もある。
もし、この上乗せ金利による負担増の総額が保険の相場とかけ離れたものであるならば、銀行には全く呆れるというほかはないだろう。

それより、同じような金利の上乗せがあるならば、欧米では標準とされているノン・リコース・ローン(non-recourse loan/非遡及型融資=担保を債権者(銀行)に提供した段階で、それ以上の借金のリスクを負うことはなく、最悪の場合でも担保を失うだけでやり直しがきく)を導入したらどうなのか。
世帯主が死亡したり病気で住宅ローンを払えなくなるより、経済苦による理由の方がはるかに多いのだ。
まして買った家に欠陥があったり震災で家が消滅しても債務が残る悲劇は至るところで報じられている。
経済的に苦しくなった住宅ローン債務者が死ななければ(団体信用生命保険の保険金で債務を相殺しなければ)、ローンを完済できないのではいつまでたっても自己破産者も自殺者も減らないだろう。

また、細かいことになるが、銀行の合併や支店の統廃合により預金者の口座番号などが変わっても、利用者同士で連絡を取り合ってうまくやれ、旧番号から新番号への照会は個人情報で応じられないと傲岸不遜に言い切る担当者もいると言う。
自分たちの都合でやったことに対し、あたかも顧客側の自己都合でやったことと同じ姿勢を貫くサービスの悪さには呆れてモノを言う気にもならない。

もっとも銀行経営陣が顧客重視の姿勢がない輩ばかりだからこそ問題であり、私は彼らのことを「知性も責任感も失った白髪の貴族たち」と叩くのである。

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