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2006.02.28

次世代エネルギーへの投資

昨年の3月にHSBC Hong Kongで遊びのつもりで買ってみた投資信託(ファンド)のパフォーマンスがなかなか素晴らしい。
今、人気の投資信託(ファンド)は、いわゆるBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)市場へ投資するもの、それらを含む新興国全般へ投資するもの、あるいは資源・エネルギー(mining, energy)を含む商品(commodity)ファンドなどは驚異的なパフォーマンスを誇っているが、これらの基準価格は結構な高水準にあり、まだまだ伸びる余地があるとはいえ、今から買いに行くには二の足を踏むレベルだ。

私が買ったのはメリルリンチ(Merrill Lynch Investment Managers)が出しているNew Energy Fund (HSBC Fund Code: 61096)で、今日現在の基準価格はUS$10.12で、1年間で約30%上昇、私自身これほど上がるとは正直思っていなかった。
上位投資銘柄は、いわゆるクリーンエネルギー関連株が中心で、今の石油戦争が沈静化する数年後、あるいは10数年後を見据えた投資とも言えた。
このファンドがSRI投資であるかは一概には言えないが、投資銘柄が何となく環境に優しい企業が多かったような気がしたのも気に入った理由の一つだ。
買った口数は微々たるものだが、このまま伸びる余地があるなら買い増しも検討してみようかとも思う。

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2006.02.26

ニッポンは好感度世界一?

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トリノで行なわれている冬期オリンピックの女子フィギュアスケートで金メダルを取った荒川静香選手が現地のメディアで絶賛されているようだ。

私はエキシビションしか見てないのだが、それだけでも十分に良かった。
おそらく観客の多くも東洋から来た舞姫が美しく華やかに踊る姿に拍手したことであろう。

こうして日本のスポーツ選手が世界で称賛されることはたびたびあるようだが、今月はほとんど報じられることのなかった「いいニュース」がもう一本ある。

それは、国際世論調査機関グローブスキャン(GlobeScan)が、BBCの依頼を受け、米メリーランド大(University of Maryland)と昨年10月から今年1月にかけ、世界33ヶ国、約4万人を対象に実施された世論調査(poll)によると、日本は33ヶ国の中で最も好感度(positive influence)が高かったと報じられたことだ。

当のBBCはインドのことと、イランのことを大々的に報じているために、日本のことは単純に"Japan is most widely seen to have a positive influence."としか報じていないが、世論調査を行なったグローブスキャン(GlobeScan)が、BBC Poll: Attitudes towards Countriesという記事と、産経新聞が社説で詳しく報じている。

単純に言えば、世界に好影響を与えていると一番に評価された国は日本であり、日本が中韓両国の言う「アジア人民の感情を傷つけている」というのは一面でしかなく、インドネシアやフィリピンではむしろ好意的に見ている人の方が多いという結果が出たということだ。

もっとも、これは外面しか見てない調査のため一概に言うことはできないが、日本が世界から好意的に見られているということには自信を持った方がいいだろう。
そう、日韓ワールドカップのときにも「日本のホスピタリティ(hospitality)は素晴らしい」と言って帰っていった外国人も多かったのだ。(超民族性こそ身上-日本的カッコよさ
外国と変な付き合い方しかできないエスタブリッシュメントは一度くらい長期の休暇を取り、あるいはその職を離れ、自分の足で外国を歩いて日本を外から見つめ直して見るべきなのだ。
そうすれば今までわからなかったこともわかるようになるだろう。

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産経抄 (2006.2.6)

小泉純一郎首相が靖国神社参拝をやめないかぎり日本は世界で孤立する、と誰かが言っていた。ばかげたことを…と思ってはいたが、米国の大学などがBBC(英放送協会)の依頼で行った33ヶ国4万人に対する世論調査によると、世界に好影響を与えていると一番に評価された国は日本だった。

先週末に発表されたこの調査では、31の国で日本の影響力について肯定的評価が否定的評価を上回り、うち20ヶ国で肯定派が過半数を占めた。
回答国全体でも日本肯定派の平均は55%、否定派は18%で、孤立どころか相当な人気である。

日本否定派が半数を超えた2カ国が中国と韓国だったのはいわずもがなか。
留意すべきなのは日本肯定派が一番多かったのがインドネシア(85%)、次いでフィリピン(79%)と、ともに東南アジアの国だったことだろう。

中国は靖国参拝非難の際に「アジア人民の感情を傷つけた」といった常套(じょうとう)句を使うが、そういうプロパガンダは情報統制下の国内ではともかく国際社会ではもはや通用しないということだ。

東南アジアの国々にとっては、目の前にある中国の覇権主義の脅威の方が切実と映る。
日本への高い評価の背景には、政府開発援助も含んだ経済的貢献度の高さもあろう。
だがそれ以上に、巨大市場を背景にした経済的膨張に加え、軍事力増強を進める中国に対抗し、ものをいえる力を備える国はアジアでは日本をおいてない、という期待もあるはずだ。

友好という建前で大国の横暴に目をつぶることでは、世界の平和と安定は得られない。
人気者の座にこだわるわけではないが、せっかくうれしい結果が出たのだから、政府も国民も期待に応えるべく毅然(きぜん)とした姿勢を貫かねばならない。

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日本が好感度世界一に、33ヶ国4万人対象の調査 (2006.2.19 産経新聞)

【読者より】 2月6日の産経抄で、米国の大学などがBBCの依頼を受けて行なった世論調査で、世界に好影響を与えていると一番に評価された国が日本だったことが紹介されていたが、この内容を詳しく教えて欲しい。

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【佐藤貴生】 国際世論調査機関グローブスキャンなどの資料によると、この世論調査はBBCの依頼を受け、グローブスキャンと米メリーランド大が昨年10月から今年1月にかけ、世界33ヶ国、約4万人を対象に実施された。
日本、米国、ロシア、中国、フランス、英国、インド、イランの8ヶ国と欧州のそれぞれについて、「世界に対してどんな影響を与えているか」を尋ねた。

日本については大多数の31ヶ国で、「良い影響を与えている」との回答が「悪い影響を与えている」を上回り、国別ではトップの”好印象”となった。
日本についての回答で「悪い影響」が多数を占めたのは韓国と中国。
韓国では「良い」と「悪い」が比較的拮抗しているのに対し、昨年、反日デモが広がった中国では「悪い」が7割を超えた。

フセイン政権崩壊後もイラクに駐留し続けている米国については、「良い影響」という回答が「悪い」を上回った国は13にとどまり、ロシアとともにワースト2。中国はワースト3で、ワースト1は核問題に揺れるイランだった。

さて、中韓両国民が日本をどう見ているのか、もう少し具体例を示そう。
昨年、日本のNPO法人「言論NPO」や北京大学などが日中両国の約3000人を対象に行なった調査では、日本の印象が「大変良くない」「良くない」との回答が、中国側で63%、その責任は、「すべて、もしくは大半は日本にある」との答えは93%に達している。

これに対し、韓国紙、中央日報が一昨年に行なった調査では、「最も嫌いな国は」との質問で日本(41%)が米国(24%)、北朝鮮(11%)に大差をつけている。
ところが、「最も見習うべき国は」との問いでも、日本(33%)が米国(14%)、中国(10%)を大きく引き離した。
嫌日・反日一辺倒の色彩が濃い中国と違い、「嫌いだが見習うべきだ」という複雑な対日感情がうかがえる。

冒頭の調査結果について外務省は、「全体としてみれば、戦後60年の平和国家としての日本の歩みが評価された結果と考えている。他方、近隣諸国における対日感情については、その背景に種々の要素があると考えられるが、これらの調査の結果を真剣に受け止めなければならない」とコメントした。

また、中西輝政・京都大大学院教授は、日本について

1.敗戦後に急速かつ高度な発展を遂げ、いわば世界に”奇跡”を示した。
2.自らの行動には抑制があり、外交・安全保障政策は平和的である。
3.民主主義や科学技術などは取り入れながら全面的に西欧化するわけではなく、固有の文化も残している。

などのイメージが世界に行き渡っていると指摘している。
その上で、「結果について日本は自信を持ってよい。
こうしたイメージは外交上もプラスになる。
が、何も発信しないから評判がよい、という面があるのも事実。
国際社会に提案してゆく方法を考えるべき分岐点に来ている」と話している。

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2006.02.21

アメリカへ抗議のメッセージを

古くから弊サイトへお越しいただいている方はご存知かもしれないが、アメリカがイラク攻撃をしたときにも私はアメリカ政府へメッセージを出そうと思っていた。
案文まで作っていたのだが、結局はMove On - Democracy in Actionというサイトを通して「国連査察継続・反戦」の署名を国連安全保障理事会あてに出した。
つまり、この案文をどこに送ろうかと考えていて、インターネットで「アホでマヌケなアメリカ白人(Stupid White Men)」の著者であるマイケル・ムーア(Michael Moore)のサイトを見ていたら、例の署名サイトにリンクが貼られていたからだ。

そして、今回は米国産牛肉の問題だ。
これは日本に直接降りかかっていることだ。
アメリカは毎年の「日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書(Annual Reform Recommendations from the Government of the United States to the Government of Japan under the U.S.-Japan Regulatory Reform and Competition Policy Initiative)」で、「米国政府は、日本国政府に対し本要望書を提出できることを喜ばしく思うと同時に、日本からの米国に対する改革要望を歓迎する。(The Government of the United States is pleased to present the reform recommendations to the Japanese Government and looks forward to receiving Japan's reform proposals to the United States.)」としているのだから、日本政府が対米圧力をかける絶好のチャンスなのに、肝心の政府・国会は、国民の生活に関わる耐震強度偽装問題も、牛肉問題もそっちのけで、元ライブドアの堀江社長が自民党の武部幹事長の二男への送金を電子メールで指示したのしないので揉めている。
したがって、私たちが腑抜けな日本政府に代わって一矢報いてやろうということだ。

まあ、どちらにしろ、彼らは日本を恫喝して狂牛肉を食わせるのが目的だから、こんなことやっても無駄なような気もするが、アメリカに「我々は日本の消費者のために牛肉を売っている」などと恩着せがましく言われて狂牛肉を食わされるのは癪ではないか。

ちなみに、米農務省の食品安全検査局(FSIS)から、虚偽だとみなした輸出証明書へのサインを拒否したことにより、2週間の無給休職の処分を受けた2人の獣医の弁護士を務めたウイリアム・ヒューズ(William/Bill Hughes)はこう言っている。
「同様の圧力を受け続けた農務省(USDA)の獣医をほかにも知っている。私が知っているのは数人、たぶん2人は確実だ。ほかに名乗り出る勇気を持たない人たちが何人いるのかはわからない。もし議会から呼び出されたら名乗り出ようと思う人は大勢いる。(Hughes said he was aware of other USDA veterinarians who have encountered similar pressure from management. "I know of several, probably two, for sure," he said, adding, "I don't know how many there are that didn't have the guts to come forward. There are a number of people who would love to come forward if they were subpoenaed by a Congressional committee.")」

要するに議会が変われば風向きも変わるのだろう。
スパムとして捨てられてしまう可能性も大だが、電子メールを送るのはほとんどタダだ。
英語の勉強を兼ねて高尚な暇つぶしをするのも悪くないだろう。
それでは弊サイトのエッセイ「世界で最も安全な米国産狂牛肉」から案文をどうぞ。

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笹山登生氏の3月3日付けのブログで、アメリカ畜産業界に、自主的トレーサビリティーシステム先行導入の動きがあると書かれていた。これは、日本への輸出プログラムの条件を先行確保したいための動きと考えられると笹山氏は述べているが、これが事実なら我々にとって喜ばしいニュースの一つと言えるだろう。
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2006.02.13

株式投資の基本に帰るかな

昔からの相場の格言「節分天井、彼岸底」が生きているかのような2月相場が続いている。
今日の日経平均の下げで、昨年末終値1万6111円を基準にした年初来騰落率はマイナス1.5%に転じ、ライブドアショックで1月18日に一時15,000円に接近した後、2月6日には16,777円の昨年来高値まで急回復を見せたものの、今日の下落で年初来の上昇分をあらためて相殺した。

ブルームバーグの国内金融ニュースによれば、「利上げ継続観測などを背景に、前週末10日の米国市場で長期金利が上昇した上、国内では日本銀行による量的緩和政策の解除が現実味を帯びてきており、世界的な金利上昇がこれまでの株式相場を支えていた過剰流動性に変化を及ぼすとの警戒感が強まった。このため、相場は目先調整局面に入ったと受け止める向きが増え、売りが加速した。」とのことだ。

こういう相場の暴落局面では、基本に帰って優れた経営者がいる優良株を物色せよ、というのも一つの方法だ。
むしろこういう局面の方が優良銘柄が割安で買えるチャンスと見ることができるかもしれない。
問題は、どの会社が優良経営者のいる会社なのか、ということだが、これだけは自分で見て回ることは難しいので、ファンドマネージャーの視点を信用するしかない。

一つは、昨年の5月に一躍有名になったタワー投資顧問銘柄である。「今日の一言(2005.5.22)
これについては、考える株式投資の管理人、gotospace氏が詳しく分析している。
ついでながら彼の2005年11月6日のコラムではEDINET(証券取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム)へのリンクの作り方も紹介していて、JavaScriptを使ったウェブを作れるなら、カスタマイズできる優れものだ。
そんなことをやってられないという方は、もっと素直に左側フレームにあるリンクから飛んでもいい。

そして、私が昨年読んだ大竹慎一氏の「日経平均4000円時代が来る」という本の中に紹介されていた、彼の視点で見た優良経営者のいる会社は次の通りだ。
将来の日経平均が彼の言う通りになるかどうかは置いておいて、ウォール街の凄腕ファンドマネージャーという経歴からすれば会社を見る目は確かだろう。

ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)
エステー化学(4951)
アルビス(7475)
サンマルク(7479)
ドッドウエル ビー・エム・エス(7626)
光彩工芸(7878)
SFCG(旧商工ファンド)(8597)

私がここから選んだ銘柄はダヴィンチ・アドバイザーズだけだったのだが、昨年夏以降の上昇相場を思い出すともっと選んでも良かったかな、と反省しきりである。
ライブドアショックで「いけいけ相場」が一旦終わったような雰囲気もあるので、今後は基本に帰って地道にやるのがいいのかもしれない。
おそらく今度の「いけいけ」は団塊世代の退職金が流れてくるときになろうか。
その前に仕込めるかが鍵ということかな?

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2006.02.11

マクドナルド社員の憂鬱

マクドナルド(2702)が2005年12月期の連結決算で大幅な当期減益になったようだ。
ニュースリリースを見る限り、売上は上がっているが、利益が上がらなかったといことらしい。
私は単純にマクドナルドといえば、アメリカの企業、米国産牛肉のイメージから消費者に敬遠されて、売上が減ったのかと思って、ウェブサイトを見ると、「マクドナルドハンバーガーのビーフパティはオーストラリア産・ニュージーランド産牛肉を使用している」とのこと。
要するに製造原価(コスト)が上がるのに、それに反して販売単価(商品価格)を下げれば、どうなるかわかりそうなものだが、経営陣は社員をこき使えば何とかなると思ったのが、裏目に出たということのようだ。

一方、ファーストフード(ジャンクフード(junk food)とも言うが)のもう一方の雄である吉野家(9861)が、何で未だに米国産牛肉輸入再開を心待ちにしているかというと、米国産牛肉でないと並盛280円という価格では販売できないからだ。(昨年の2月11日には300円で臨時販売した
このことからもファーストフードチェーンが持っている財務体質の脆弱さが窺えるような気がする。

消費最前線の企業が製造原価(コスト)の上昇分を販売単価(商品価格)に転嫁できないときに何をするかというかの選択肢は大きくわけて2つ。
リーズナブルな商品を目玉にして客を呼び寄せ、他の高額商品を売る戦略を取るか、従業員を安く使うかいずれかだ。
様々な価格帯(特に富裕層向け)の商品を売るビジネスなら前者の戦略が取れるが、低価格商品をセールストークにしているビジネスは後者以外の選択肢はほとんどない。
究極のところ、低賃金+長時間労働+違法労働(超過勤務に対する賃金未払い)というので凌いでいるの実情であろう。

アメリカのウォルマート・ストアーズ(Walmart Stores Inc./WMT)は(退職者を含む)社員との間で違法労働の件が訴訟になっているが、日本では後難を恐れて表立ってそういう動きをする人はほとんどいない。
時々表面化するのは労働基準監督署への密告をきっかけにした調査が入ったときだけだ。
それは後難のリスクに比べて、従業員側が勝訴してもメリットがあまりないからとも言われているからだ。
その中でマクドナルドの店長の高野氏が起こした裁判がどうなるかによって他の外食産業の社員の待遇にも影響を及ぼすであろう。

また、2005年10月24日号の日経ビジネスの特集「社員が壊れる-最高益に巣食う 現代版『モダン・タイムス』」では、マクドナルドの店長の高野氏の例をあげ、「現場が過酷な労働に喘いでいるのは、マクドナルドだけに限らない。効率化を追い求めてきた大規模チェーンの多くが同様の問題に直面している。」と書いている。
コストの面から言えば、たとえ米国産牛肉の輸入が政治的思惑の中で再開されたとしても、本国のマクドナルドの副社長すら懸念を表明し、また国内の消費者の目が厳しくなる中で、それを使うことができないことは十分に予想できる。(米国産牛肉輸入問題関連の記事

こうした中で従業員のまともな労働環境と企業の業績好転を両立させることは容易ではない。
つまり、格安ハンバーガーチェーン店は、安価であることが最大の売りなのであり、それ以上でもそれ以下でもないからだ。
要するに、米国産牛肉の禁輸で原材料(牛肉)のコストが上がり、原油高で輸送コストも上がる中、やれることは「人件費削減ぐらいしかない」のだ。
それが何を意味するかは、私が言わなくてもおわかりであろう。
マクドナルドに限らず、安価を売りにする企業の社員が抱える問題の根は同じということが言えるのだ。
だから慶応大学教授の金子勝氏はこう言うのだ。
「フリーターの若者を責めるのは間違っている。日本の労働環境はあまりに異常である(記事)」と・・・


関連記事一覧

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マクドナルド、大幅減益 未払い賃金と客単価低下が影響 (2006.2.10 朝日新聞)

日本マクドナルドホールディングスは10日に発表した2005年12月期連結決算で大幅な当期減益になった。
2003年8月から2年間に従業員に未払いだった超過勤務手当の負担が37億円にのぼったほか、昨春から「100円メニュー」を導入したことで客単価が下がったことが響いた。
同期の売上高は前年度比5.7%増の3256億5500万円、当期利益は同98.3%減の6000万円だった。
原田泳幸会長兼社長は「値頃感を打ち出す戦略は成功している。ただ、(売り上げを伸ばせる)核となる商品がもっと早く出てくればよかった。
今後はスピードをもっと上げていく」と述べ、低価格と高価格のメニューの「両面戦略」を継続する方針を示した。

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「昼休み抜きは違法」米ウォルマートに200億円賠償命令 (2005.12.24 産経新聞)

AP通信によると、米カリフォルニア州アラメダ郡地裁の陪審は22日、米小売り最大手ウォルマート・ストアーズが従業員に昼休みを与えなかったのは州法違反として、退職者を含む計約11万6000人に対する総額2億7000万ドル(約244億円)の損害賠償を命じる評決を下した。うち1億5000万ドルは懲罰的損害賠償。(Wal-Mart workers finally get a break)
同社は同日、上訴する方針を明らかにした。
同州では、1日に6時間以上働いた従業員には30分の昼食休憩を与えることを義務付けている。
賠償の対象となるのは2001-05年に同州内の店舗などで勤務していた全従業員。
元従業員数人が2001年、損害賠償を求め提訴していた。
会社側は昼食時間を取れなかった従業員にはその分の手当を支払ったり、法律が認める範囲で無休憩とすることで合意していたケースもあるなどと反論していた。
性差別や低賃金など従業員の待遇をめぐり、同社に対する批判は広がっており、訴訟も増加している。

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残業代求めマック提訴 現役の直営店店長 (2005.12.22 共同通信)

日本マクドナルドの埼玉県内の直営店店長高野広志さん(44)が2年間の未払い残業代785万円と慰謝料300万円など計1100万円の支払いを同社に求める訴訟を22日、東京地裁に起こした。
日本マクドナルドコミュニケーション部は「まだ訴状を見ていないので、コメントは差し控えたい」としている。
訴状などによると、日本マクドナルドは、高野店長が残業代支払い義務が生じない「管理監督者」と主張しているが、実態はアルバイトの採用権限がある程度で、業績目標や人件費コストに縛られ、経営者と一体といえるような権限がないほか、勤務シフトにも入るため出勤時間の自由もなく、管理監督者には当たらない、としている。

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ハンバーガー店”管理職店長”1日15時間労働で「死を思う」 (2005.10.24 日経ビジネス)

「死ぬ時はきっと事故死だろうな」
眠気で意識がもうろうとする中、ハンドルを握っていた男はふと思った。
時刻は深夜1時。連日の残業の疲れが極限に達していた。
高野広志さん、44歳。埼玉県北部の幹線道路沿いにあるマクドナルドの店長だ。
日本マクドナルドに入社して18年。
今の店に赴任するまでに3店の店長を務めてきた。
その高野さんのつい数ヶ月前までの生活は、常軌を逸するものだった。
かつて、徹底した効率経営で「デフレの優等生」と称された日本マクドナルド。
だが、チェーンシステムを支える現場は、”金属疲労”を起こしつつあった。

■睡眠時間は2~3時間

最も忙しかった頃の高野さんの1日を振り返ってみよう。
起床は朝4時10分。顔を洗い、身支度を整えると、車に飛び乗り、店に向かう。
4時半過ぎに家を出て、店に着くまで約1時間半。
6時30分頃からアルバイト1人と準備を始め、7時に店を開ける。
そして、朝食メニューを求める客を次々にさばく。
10時。「時間帯責任者」と呼ばれるベテランのアルバイトが出勤すると、車の中で仮眠。
時間帯責任者が来ない日は、弁当を食べながら、店の裏で待機する。

1時間の休憩が終わると、書き入れ時の昼。車から起き出し、店に戻ってアルバイトに指示を出す。
ピークの時間帯のアルバイトは、普通なら5人は必要。
だが、高野さんの店では、ここでも時間帯責任者が欠けることが多く、店長自身も接客に出なければ、注文をこなし切れない。
店頭での指示、接客は、そのまま夕方6時まで続く。
その後、2度目の休憩を挟んで、閉店時間の夜11時まで店に立つ。
シャッターを閉めてから、アルバイトが掃除をする横で、その日の売り上げを確認。
仕事から解放されるのは日付が変わる頃で、1日2~3時間の睡眠を確保するのがやっとだった。

こうした悲惨な生活は、前の店にいた昨年7月頃から約1年続いた。
月100時間を超える時間外労働で疲れがたまり、ぎっくり腰になって、店から病院に運ばれたこともある。
今年5月には、手にしびれを感じるようになり、病院に行くと、「軽い脳梗塞」と診断された。

高野さんの仕事は、なぜここまで過酷になったのか。
問題の根っこにあるのは、個店の業績管理制度だ。
店長が忙しすぎるのであれば、アルバイトを新たに採用し、人手を増やせばいい。
しかし、高野さんの場合は、そんな単純な方法で、問題を解決するわけにはいかなかった。
足かせとなったのは、本部との間で取り決める売り上げ、利益の目標だ。
日本マクドナルドでは毎年、店長とエリアマネージャーの話し合いで、店ごとの業績目標を決める。
そして、いったん決めた目標は、「よほどの理由がない限り下げられない」(高野さん)。
そうした仕組みの中で、高野さんは人を増やしたくても増やせないという状況に追い込まれた。

■経費削減策は人減らしのみ

まず売り上げの面では、BSE(牛海綿状脳症)の発生などでチェーン全体に逆風が吹きつけ、高野さんが現在店長を務める店では、近くに牛丼店ができるという競合問題も持ち上がった。
店の経営環境が厳しく、売り上げ目標は達成できない。
ならばせめて、利益だけでも…。
高野さんは自らの査定のことも考え、コストカットに乗り出したが、現実的にできることはアルバイトの人件費削減ぐらいしかなかったという。

アルバイトを減らせば、当然、店長の仕事はきつくなる。
そんな中で、高野さんには、人手とは別の面からも厳しい試練が襲ってきた。
日本マクドナルドは、ここ数年、6~8週間おきに複数の新商品を投入してきた。
2000年からの約5年間で発売した新商品、期間限定メニューは合計100近くに上る。
本部がこうした策を講じるのは、顧客にとっての店の価値を上げるためだが、現場には少なからず混乱が生じる。
増えた食材の発注作業が煩雑になり、調理や注文の取り方など、店長がその都度、従業員を指導しなければならない案件が増えた。

日本マクドナルドは2001年に株式上場した。
現場の負荷が増大した背景として、大株主である米マクドナルドからのプレッシャーを挙げる向きもある。
高野さん自身、「他の店長の中には、もっとうまく仕事をこなしている人もいる」と言うものの、業績目標に縛られる中で、長時間労働は避けられないものとなっていった。

疲労が限界に達しつつあった今年5月、高野さんの店をはじめとする日本マクドナルドの店舗数店に労働基準監督署の査察が入った。
その後、日本マクドナルドには労基署から改善要求文書が送られたと見られる。
しかし、それでも「労働環境は一向に改善されなかった」(高野さん)。
そこで、高野さんは独立系労働組合、東京管理職ユニオンを通じて、環境改善と残業代の支払いを求める交渉を始めた。
高野さんは多い時には1日15時間以上働いていたが、残業代を一切もらっていなかった。

この残業代の件に関して、日本マクドナルドは「店長は一般社員ではなく、管理監督者。支給対象にはならない」と主張し続けている。
交渉が9月に決裂したため、高野さんは11月にも争いを法廷に持ち込むことを決めた。
日本マクドナルドは基本的に、高野さんの問題は特殊なケースであり、組織全体に当てはまるものではないとしている。
原田泳幸・会長兼CEO(最高経営責任者)は店の労務管理について、「今後は現場の状況を本部が、より正確に把握できるようにする。だが、成果を上げられない人までフォローするつもりはない」と言う。

会社との交渉を続ける過程で、高野さんの店には新たに社員1人が配属され、労働時間は以前に比べると、大幅に短くなった。
だが、「改善策が全店に講じられたわけではないので、将来への不安は消えない」(高野さん)。
現場が過酷な労働に喘いでいるのは、マクドナルドだけに限らない。
効率化を追い求めてきた大規模チェーンの多くが同様の問題に直面している。

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日本マクドナルド 未払い賃金支払いへ (2005.8.2 読売新聞)

日本マクドナルドホールディングス(HD)は1日、アルバイトの賃金や社員の残業手当の計算方法が不適切だったとして、2年前までさかのぼり未払いの賃金を支払うと発表した。
同社ではこれまで、勤務時間を30分単位で管理していたため、30分未満の勤務時間は切り捨てていた。
今年5月下旬、兵庫県内の店舗を立ち入り調査した神戸西労働基準監督署が労働基準法に違反すると指摘し、問題が発覚した。
マクドナルドHDでは、1日付で、1分単位で勤務時間を計算するとともに、過去2年分について、アルバイトや従業員の申請に基づいて差額を支払う。
同社は社員が約4600人、直営店のアルバイトが約9万1000人いる。

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2006.02.05

ムハンマドの風刺画

何やら西欧諸国は、イスラム教の預言者ムハンマド(マホメット)をテロリスト扱いした風刺画(Mohammed cartoons)を新聞に載せたことで、アラブ諸国の反発を買い、てんやわんやらしい。
そういうことをやれば、イスラム教徒が暴動起こしたり、場合によってはテロを起こしたりすることがわかっているのだから、いい加減にくだらないことで喧嘩を売るのをやめればいいのに、どうも白人というのも頭が悪いやつが多いらしい。
それとも株式相場が下げるといいことでもあるのか?

さて、何でこんなものを載せたかというと、友達がメールを送ってきて、きみは「カルロス」なんだから欧州の新聞に載ったムハンマドの風刺画がどこで見られるか知らない?とか訳のわからんことを言ってきたので、全くこんなことに興味のなかった私も風刺画を見たくなって調べてみたのだ。

それで、この風刺画を最初に掲載したのはデンマークのユランズ・ポステン(Jyllands-Posten)紙で昨年9月に掲載、それを最近になって西欧各国の新聞が転載したようだ。
例えばドイツのウェルト(Die Welt)は2月1日に風刺画を1面に載せて、「西洋では風刺が許されており、神を冒とくする権利もある。民主主義とは言論の自由を具体化したものだ。("Democracy is the institutionalised form of freedom of expression. There is no right to protection from satire in the west; there is a right to blasphemy.")」と主張したらしい。

ところで、「神を冒とくする権利」って何だい?
いくら言論の自由だとはいえ、何か履き違えているのじゃないか。
こんなこと言っているとますます欧米対アラブの対立は激化するんじゃないのか。
それともドイツの保守派はそれを望んでいるのか。
ワールドカップの会場がミュンヘン五輪の会場のようにならないといいのだけれどね。

それにしても、この風刺画(Mohammed cartoons)、そんなに怒るようなものなのかね~
まあ、どっちもどっちという感じがしないでもないが・・・

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