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2005.08.28

エアーアジアは無事に飛ぶのか?

私が今度の海外旅行で使うフライトにエアーアジア(Air Asia=AK)というものがある。
最初に知ったのはそれゆけ個人旅同好会の東組宴会部長の俊哉氏のタイ北部への旅行記だ。
激安フリーク(!?)の彼自身も最初は不安だったようで「まともに飛ぶのであろうか?」というコメントを残しているが、どうやら無事に飛んだようで、この後も何事もなく旅行を続けている。
マレーシア在住者、あるいは旅行者のサイトを見ても、このフライトは「お薦め」と書いてある。

で、私が俊哉氏の旅行記を読んだとき、一瞬思い出したのは、マイケル・ムーア(Michael Moore)の書いた「アホでマヌケなアメリカ白人(Stupid White Men)」という本の一節だった。

「(アメリカン航空がパイロットに生活保護課へ行くなという通知を出したのを聞いて)俺は飛行機に乗りたくなくなった。人間の動物的な生存本能ってやつがこう言うのさ-タコベル(Taco Bell)のバイトのガキより安い給料の奴が運転する機械で、空なんざ飛んでいられるか。(I did not want to get on that plane. You see, there's something about us humans and our basic animal instincts for survival - and one of these instincts, probably traceable back to the caveman days, is: Never, ever let someone fly you up in the air who's making less than the kid at Taco Bell.)」

要するに何が言いたいか。
2005年5月7日の「今日の一言」で書いたように、どうやってパイロットの給与が捻出されてるのか、機体のメンテンスはどうしてるのか、考えただけでも恐ろしくて予約に二の足を踏むということだ。

しかし、このたびの旅行計画では何と2区間(当初は3区間)も予約を入れたのだ。
なぜか?

そもそも私の今回の旅行はマイレージの特典旅行なので、ノースウェスト航空(NW)で日本と東南アジアを往復する。
この会社は1993年のグアム旅行のときは、リストラのし過ぎで、機内食は不味い、スチュワーデスは呼び止める間もなく多忙といった具合、当然ながら緊急事態になれば誰も救助要員はいないといった雰囲気がありありと感じられたものだ。
今でも整備点検のために離陸が遅れる、というのは風物詩で、つい最近も8月20日から経費削減(リストラ)を巡る労使交渉が決裂して、整備士がストライキに入って1週間、その間は、1500人の代替要員と外部業者を動員してやっていると、幹部のアンディ・ロバーツ氏(Andy Roberts, Northwest's executive vice president of operations)は胸を張っているらしいが、整備不良があったときの実害は乗員乗客が被ることになるのは当然の成り行きだ。
こんなフライトに乗るならエアーアジアに乗るのも同じことだと私は覚悟を決めたのだ。
かくして私は2週間後に旅に出る。

ところで、FAQを見てみると、エアーアジアはチケット代を安くするために、チケットは原則としてインターネットかコールセンターを通じての発券、機内食は希望者のみ有料で、ということが書かれている。
あとはコネクションフライトを使った場合に、最初の便が遅延して乗り継ぎ便に乗れなくても責任は取らないとか、搭乗便の変更は48時間前まで可能、手数料は一律にRM50、ルート変更は不可、場合によっては手数料がチケット代の3割、4割に相当するが、元々が安いので、そういったリスクはあるだろう。

安いチケットは余計なことをすると高くなる。
まあ、これが一つの教訓だろうか。
それと、巷で話題の燃油サーチャージ(Fuel Surcharge)などの追加料金、エアーアジアでも予約画面の中の発券条件(Terms)を見ると細かく書かれている。
いやはやクレジットカードで清算したチケット代、やはり巷間で言われるようにタイ行きの便の追加料金はバカにならないようで・・・
これってもしかしてテロのことが関係あるのかい?
ぼったくりと言っていた人もいるけどね~

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2005.08.27

小泉・竹中コンビのペテンぶり

私は今回の選挙でも基本的には「政権を交代させるための選択肢」あるいは「ペテン師にお灸を据える選択肢」を軸に投票することを公言している。
それはどんなにいい政治家でも長期にわたって権力を維持すれば腐敗するという原則によるものだ。
そして、基本的に自民党の長期政権が官僚を堕落させ、政治・行政に緊張感を欠いたと信じているからこそ、鼻をつまみながらも「どうしようもないと言われる野党」に入れるのだ。
また、今回の選挙に関して私が危惧している一番大きなことは「ペテン師の戯言」を提灯メディアが増幅して国民に伝えていることで、彼らの弱者切捨て政策によって経済的に困窮させられていると思う者までペテン師たちに拍手し、歓声をあげていることだ。

8月19日の「今日の一言」で言及したように、一見市場経済論者の小泉・竹中コンビは、不正を取り締まり、市場の公正さを確保するための努力を一切しないし、口にも出さない。
それがペテン師以外の何者でもないということを書いた。
その実例をあげてみよう。

日本にも証券取引等監視委員会というのがあるのはご存知のことだろう。
この組織は単純に言えば、株式市場などが公正に運用されているかどうかのレフェリーだ。

下の記事を見て欲しい。
直近1年間に投資家から提供された情報件数に対する告発件数の比率だ。

当然ながら提供された情報に告発に値しないものやガセネタが含まれているとしても単純計算でたった0.002%だ。
この数字は円定期預金の金利などではない。
いったい何人で仕事をやっているのかを見ると、平成16年度末の総人員はたった237人だ。(平成17年度末には307人になる予定)

不正の摘発がたったこれだけで満足にできるわけがないというのは一般常識を持った人なら誰でもわかるだろう。
実際のところ寄せられた情報のウラを取るだけで終りという体制でしかないというのが私の見方だ。
これが香具師(やし)と揶揄される輩にかかると、何も仕事をやってない税金泥棒集団とか言われてこき下ろされることになる。
ちなみに本場アメリカのSEC (U.S. Securities and Exchange Commission)は10倍の3871人ものスタッフを擁していると言われる。
実のところ裁判所のスタッフの比率も同レベルということが過去に報道されたこともある。(社労士・森本かずひこ氏のサイト-司法改革
市場経済の本場でさえ、その公正さを維持するためにこれだけのコストをかけている。
人によっては月3ケタの残業を強いられ、裁判官がただ訴状を機械的に処理するだけで手一杯の日本とは雲泥の差なのだ。

これだけ取っても「日本は役人が多すぎる」という単純な発想がバカげていることがわかるだろう。
実際は、必要なところは足らなく、いらないところに多い、ということでこれが是正されて来なかったのは政治の怠慢、そして既得権擁護に走る幹部官僚自身の責任でもあるのだ。

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証券監視委への情報提供、過去最多の4669件 (2005.8.26 読売新聞)

西武鉄道株の名義偽装事件や、フジテレビジョンとライブドアによるニッポン放送株争奪戦などで、証券市場に対する関心が高まったことを背景に、昨事務年度(2004年7月~2005年6月)、投資家らから証券取引等監視委員会に寄せられた情報件数が過去最多を記録し、監視委による告発件数も過去最も多かったことが26日、わかった。

監視委によると、提供された情報件数は前年度比45%増の4669件に達した。提供はインターネット経由が約7割を占めた。
一方、告発件数は11件。

対象は、1日に何度も売買を繰り返すデイトレーダーと呼ばれる個人投資家による株価操縦や、経済産業省のキャリア官僚が法令に基づいて入手した情報を利用して行ったインサイダー取引などだった。
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そして、小泉首相の7月20日の神戸大丸前での街頭演説だ。

「今回は単純な選挙なんです。郵政民営化にイエスかノーかが争点です」
「郵政民営化はあらゆる改革につながる最も基本的な改革なんです」
「一番大事なことは公務員を減らすということ。みなさん賛成でしょ」

また公務員不祥事の火薬庫とされる関西を選んでこういう演説をするところが彼の策士ぶりを物語る。
大阪市役所のデタラメぶりに怒り心頭の市民を相手にこんな演説すれば拍手喝さいに決まっている。

しかし、真っ当な政治家なら以下のようになるはずだ。

「役所もリストラの対象となるのは当然です。しかし、リストラとは単純にクビを切ればいいということではなく、スクラップアンドビルドということです」
「一番大事なことは民間でできることは市場原理に任せ、それが公正に行なわれているかのチェックをこれからの役所は重点的に担わなければならないということです」
「単純に言えば、いらない役所をなくし、そこで余った人材を必要なところへ投入し、税金を効率的に使うことが我々政治家の使命です」

間違っても小泉・竹中コンビの口からそんな言葉が出ることはないだろう。
かといって民主党の岡田党首から出るとも思えないが、「誰が日本経済を腐らせたか」の著者でもある金子勝氏(慶大教授)によれば、竹中大臣は1990年代にバブル紳士の訴追を策を弄して実質的に妨害し、彼らを時効の壁の向こう側に追いやったA級戦犯の1人であるという。
例えば、1995年~1996年の住専問題の時には「銀行(貸し手)のせいではなく、農協の既得権益の問題」と言って、腐りきったバブル時代の銀行経営者の逃げ切り(訴追時効が5年)を許し、1998年の経済戦略会議ではまさに銀行経営者の責任を棚上げした提言を行なった委員の1人である。

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短期経済政策への緊急提言(1998.10.14)

■金融システムの早期安定化

景気低迷とデフレ進行による不良債権の急増、株価急落に伴う含み損の拡大などにより、銀行の自己資本比率は著しく低下している。
このまま放置すれば、中小企業を中心に貸し渋りや資金回収が一層加速し、デフレが深刻化するだけでなく、マーケット主導の金融恐慌への道をたどる可能性なしとしない。

この状況を回避するには、最長3年という期限を区切って、存続可能と判断される銀行に対して、政府の積極的な主導の下に大胆かつ速やかに数十兆円の公的資金を投入し、自己資本比率を大幅に引き上げる措置が早急に必要である。

金融監督庁の検査結果により、公的資金を受け入れざるを得ない銀行の経営者責任が問われるべきことは当然である。
ただし、責任論については、事態の緊急性に鑑み公的資金投入問題とは切り離して考えるべきである。

また、公的資金を受け入れた金融機関は、早急に自主的経営改善計画を策定・実行すべきであるが、3年後に顕著な経営改善を達成できなかった場合には、経営責任を明確にする必要がある。
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まさにタチの悪さは一級品だ。
3年後(2002年まで)に顕著な経営改善を達成できなかったいずれの銀行経営者も何ら経営責任を明確しなかったのは言うまでもない。
ついでながらこの委員の中には奥田碩経団連会長もいたことを追記しておく。
つまり、こんな彼らを改革の旗手とあがめている小泉首相はペテン師の最たるものと言わざるを得ない。

そもそも郵政民営化の原点は特殊法人を始めとするデタラメな組織に無駄金を流さないということだったハズだ。
しかし、その特殊法人改革は単なる看板の架け替えで終わり(故石井紘基衆議院議員が命を賭けた官僚総支配体制の打破)、道路公団の民営化もほとんど骨抜きにされた。
これだと、現在郵政公社が引き受けさせられている国債や財投債も、民営化すれば何の歯止めもなく引き受け続けさせられ、さらにはハゲタカファンド(外資)でも買うとは言わないような、不良債権や大量の地方債、財投債を抱え、ニッチもサッチもいかないボロ銀行の救済(合併の受け皿)に使われることもあり得る。
そして、ここが重要なのだが、そうしたことでますます資産内容が劣化した民営郵貯は、表向き民営だから国は株主責任以外は何も負わなくていいということになるのだ。
もし、ボロ銀行の救済を国営郵貯が行なえば国の直接責任とされるが、民営郵貯は株主(国)が代表取締役(傀儡の民間トップ)を株主総会においてすげ替えれば法的責任の追及は終わる。
最後にペテン師どもは「改革者」という美名のもとに濡れ手に粟の錬金術を駆使し、「私の役目は終わった」などとほざきながら退場するというスケジュールになるだろう。
要するに、郵政民営化の実態は、国民のためではなく、今までの政治の失態のすべてを傀儡の民間トップと残されたスタッフに押し付けて逃げ切るためのものとも言える。

郵政民営化が実現すれば、表向きの消費者向けサービスはよくなるだろう。
しかし、それを支えるスタッフはJRの運転士、あるいは長距離トラックの運転手のような条件のもとで働かされ、いつ事故が起こってもおかしくないといった環境に陥ることは想像に難くない。
今でさえ、トヨタ方式の実験モデル局となっている埼玉の越谷郵便局では、かえって顧客サービスが低下し、スタッフの疲労は増加の一途を辿っているという。
2005年1月10日号の日経ビジネスの特集「ゆうパックが届かない」でも外部委託費の削減で超繁忙期を前に配送業者が逃げ出し、アルバイトは低賃金を敬遠して集まらない、そして遅配や苦情が相次ぐということが書かれていた。

いっそのこと「郵政事業を今のまま民営化する」のではなく、郵政公社の廃止、事業の全面撤退を謳い、ほかの民間会社間で競争をさせる方がマシかもしれない。
それを言わないのは小泉・竹中コンビの裏戦略のためであり、国民のためにやっている政策ではないからだ。

最後に日刊ゲンダイ(2005.4.27)の記事を紹介して締めとしよう。

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■郵政民営化も今回の尼崎の惨事以上の事態を招く

小泉首相が内政、外交の重要課題を放り出して血道を上げている郵政民営化もJR西日本惨事のような恐ろしい事態を招くのは必死だ。

郵政事業の民営化はニュージーランドでもドイツでも失敗。
両国政府はズタズタになったシステム修復膨大なエネルギーを使っているのが実情だからだ。
ニュージーランドでは民営化でガタ減りした郵便局を再び増やしている。
また、郵便貯金は大半が外資系の手に落ち、低額預金者から高い口座管理料を取ったため社会問題に発展、国が出資して新しい形で郵貯を復活させている。
民営化前に3万局あった郵便局が1万局まで減ったドイツも、国民の批判を受けて1万2000局の設置を義務づける法律を制定し、不便の解消に努めている。(Germany's government agencies: Deutsche Post)

「民営化路線が叫ばれた当初、よく例に挙げられたニュージーランドは郵便のほか鉄道、航空事業を民営化しています。しかし、ことごとく失敗に終わり、今は国営に戻っています。(New Zealand's government agencies: New Zealand Post)

郵便貯金や航空事業が外資に買われてしまった。
民営化、とりわけ外資が入れば、儲らない部分は容赦なく切り捨てられる。
そもそも山の中の一軒家にも配達するユニバーサルサーピスを国際条約で義務付けられている郵便事業を民営化するのには無理がある。
それを小泉内閣は郵便、郵貯、保険とセットで民営化、3分野ともユニパーサルサービスを義務付けるとしているのだから支離滅裂です。
これでは国営のコングロマリットをつくるだけで、民営化する意味がまったくありません」(帝京大教授・降旗節雄氏=経済学)
小泉内閣はなぜ、自民党と妥協に妥協を重ねながら、デタラメな郵政民営化を強行しようとしているのか。

■”民営化でよくなる”は根拠のない風説

小泉が何が何でも民営化にこだわる理由は2つある。
1つは郵貯等の特別会計が抱える49兆円の”隠れ借金”を公社化で国民負担に付け替えたことを民営化で完全に隠蔽することが目的で、財務省官僚との合作シナリオだ。
そしてもう1つは、民営化で郵貯・簡保が持つ350兆円の庶民のカネを外資に開放することだ。

米国では郵便事業は国営を維持している。(The United States Postal Service)
その米国が郵政民営化の早期実現を迫っているのは、このカネが狙いだからだ。(2004.10.14 日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書)(Annual Reform Recommendations from the Government of the United States to the Government of Japan under the U.S.-Japan Regulatory Reform and Competition Policy Initiative)
田中康夫・長野県知事は本紙コラムで「郵政民営化後に株式も放出すれば、ハゲタカファンドを始めとする外資が競い合って買い求める。一般市民の”虎の子”は、白い肌をした輩の運用下に置かれるのです。(中略)国を売り渡す。これぞ愛国者・純ちゃんが思い描く『構造改革』なのでしょう」。

日本ではこれまでJR(旧国鉄)のほかNTT(旧電電公社)、JT(旧専売公社)が民営化されたが、国民のメリットはほとんどない。
旧公社時代より窓口サービスが良くなったといってもそんなことは民営化しなくてもやれる。
JRの民営化で旧国鉄債務は減らず、国の負担分22.7兆円は増える一方。
NTTも電話料金は下がったが、IT時代にもかかわらず過疎地でなくてもADSLも光ファイバーも使えない地域がワンサカある。
JTもたばこ税が政府の赤字補填に使われ、たばこ代は上がり続けている。

「海外でも民営化は成功どころか惨憺たる結果を招いているケースがほとんど。民営化すれば良くなるというのは全く根拠がありません」(帝京大教授・降旗節雄氏=経済学)
郵政民営化は庶民のカネをアメリカに渡す危険なたくらみ。
直ちに潰すことが国会議員の務めである。
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2005.08.19

日本は半ば独裁国家と同じだ

「郵政解散」などと言われ、小泉首相得意のパフォーマンスの真骨頂が出たような衆議院解散による総選挙が来る9月11日に行なわれる。
「改革の続行か否か」、とか「郵政民営化の是非」なんてことは他のブログや掲示板でいくらでも議論されていることだから私はここでは書かない。

私は日本のマスメディアの論調というのはほとんど批判的な立場でしか見ない。
日本通の外国人が書いた記事の方が信用に値することが多いからだ。
一番多いのは、フォーブス(Forbes)東京支局長のベンジャミン・フルフォード(Benjamin Fulford)や、ピーター・タスカ(Peter Tasker)の著書や記事からの引用だ。
そのベンジャミン・フルフォード(Benjamin Fulford)も読者から言われていると書いているが、彼が、いわゆる「オヤジ週刊誌」の記事を引用することが多く見られる。
なぜかと言えば、マスメディアは週刊誌に比べて権力の脅しに簡単に屈するので信用できないからだと言う。
権力者が自分たちにとって痛いところを突かれれば、いとも簡単に「取材禁止」などと言えるのも記者クラブという閉鎖的な規制グループの弊害にほかならない。

この自民党からの朝日新聞に対する「取材禁止」という暴挙が意味するのは、例のNHKの番組改変問題の一件が権力側の逆鱗に触れたということらしい。(取材禁止中の朝日、自民に色目か?
これに関し、立花隆氏が言う。

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第34回-NHK番組改変の取材メモ流出で問われる報道の使命と政治介入
(立花隆のメディアソシオ-ポリティクス)

毎日新聞(8月2日)の報道によると、このニュース漏洩に自民党は大いに怒った。
これまでの政治家側の主張がみんなウソっぱちだったとわかった上、政治家がNHKに対して圧力をかけるのが日常茶飯事になっているということがバレてしまったことに怒ったらしい。
「月刊現代」にテープ(記録)を流したのは朝日新聞の内部者にちがいあるまいということで、今後、自民党役員は朝日新聞の取材を拒否するということを、役員会で機関決定したのだという。

これはもう唖然とする対応という以外ない。
このような恥ずべき事態(公共放送への自民党中枢幹部の圧力の日常性)がバレたら、まずは、形ばかりではあっても、申し訳ないという表情をしてみせるのが当然なのに、居丈高に今後の朝日新聞に対する取材拒否を叫ぶとは何事だろう。本末転倒というしかない。

さらに唖然とするのは、自民党から取材拒否を通告された朝日新聞側でも、政治が大きく動こうとしているこの時期に自民党を取材できなくなったら、新聞の死活にかかわる事態ということで、社内でニュース漏洩者をいち早くつきとめて、そのクビをさし出すことで自民党と手打ちをはかろうという動きが政治部を中心として着々と進行中という。

自民党恐さにそんな岡っ引きまがいのことをしたら、それこそ朝日新聞の報道機関としての“政治生命”にかかわることになるということが、朝日の幹部にはわからないのだろうか。
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私は朝日新聞の論調に厳しい目で見ることが多いが、これに関してだけはReimei氏同様、「良識ある記者よ頑張れ」とエールを送っていた。
しかしながら上の記事を見る限り、現場の記者の努力は腰抜けの上層部によって葬り去られたようだ。

今回の選挙は小泉の暴政を批判する雰囲気はほとんどなく、いつのまにか「行革の推進派」対「守旧派」という構図にすりかわっている。
本来、そういう雰囲気に警鐘を鳴らすべきマスメディアは小泉の使い走りに成り下がっている。
そして、旧来より磨きのかかる「ワンフレーズ・ポリティクス」が自分で考えることを放棄した国民の頭に心地よい響きをもたらしている。

私に言わせれば、日本はすでに独裁国家への道を歩み始めている。
権力が批判者に対し、脅しをかけて黙らせている構図は上記の朝日新聞だけではない。
個人のウェブサイトやブログ、掲示板は権力を批判する道具として有効に機能しているが、権力側は萎縮効果を狙ったメディア操作を行なうことがあり、それの最たるものが「イラク人質家族批判騒動」であり、あれによって反体制的な意見を公の場で言うことの抑制が図られ、その前には「西宮冷蔵」の内部告発(雪印食品による牛肉偽装の告発)に関して、元社長が苦難の道を歩んでいることが、不正の告発者は何ら保護されないというメッセージを国民に送ることにもなっている。

もはや日本の国民は、言論の自由のないアラブ諸国の人が反米を叫ぶことや、中国人が反日を叫ぶことの愚かしさをあれこれ言えぬ状況になっている。
さしずめ、日本人が誰を批判するかと言えば、ずばり役所だ。
政治家(トップ)はその失政の責任のすべてを巧みに部下(役人)に付け替えようとする、というのは「はめられた公務員」の著者、中野雅至氏だ。
私に言わせれば、同じような構図は、不祥事を起こした企業にも見られる。
そして、権力者が彼らを非難をしてもいいというメッセージをメディアを通じて与えたとき、国民は日頃のウサ晴らしを含めて彼らを攻撃するという図式は随所に見られる。
少し前ならJR西日本が総スカンを食らったのはいい例だ。
自分らは普段、自らが属する組織の批判ができない分、他人のところでこういうことがあると、所属する人間の人格と権利のすべてを否定するかのような非難をし、相手方の一切の弁明と反論を拒否する。
そして、その騒ぎの中で真に悪い奴は何ら被害を被ることなく生き続けていくのだ。

今度の選挙で、国民の中には小泉を勝たせ、彼の悲願である郵政民営化を成就することが、日本の改革の第一歩だと信じている人は多い。
しかし、郵政民営化のスケジュールの中で、少なくとも政府保有の株式の市場への売却の道筋が示されていなければ、民営化は単なる改革のカモフラージュに過ぎない。
株式会社の生命線は株主構成であり、それが100%政府所有であれば、今とほとんど変わらないからだ。
逆に民間会社の収益第一路線が裏目に出れば、ノルマの達成のために、老人などに悪質な金融商品を売ったりする社員が出て社会問題になることもありうるのだ。

そして彼らイカサマ師の最たるところは、不正を取り締まり、市場の公正さを確保するための努力を一切しないし、口にも出さないことだ。
国民だってバカじゃないからイカサマ師も形だけの取り締まり機関を作り、法律の整備はする。
しかし、それが実質的に機能することは決してない。
単に、そこに配属された公務員の怠慢であると言われてすべてが終りになるだけだ。

事実、小泉改革の一つと言われる特殊法人を独立行政法人としたのものがカモフラージュのいい例だ。
独立行政法人のすべてに適用される原則法規である独立行政法人通則法というのがあるが、これを見ただけで何も独立なんかしていないことが一発でわかる。(故石井紘基衆議院議員が命を賭けた官僚総支配体制の打破
法律でここまであからさまに官僚の統制が謳われているのに、政治家は何もせず、メディアも何も批判しないのは無知・無責任以外の何物でもない。
これで、郵政民営化だけ命を賭けるとか、民営化反対派候補への刺客を出すだとか、私に言わせればちゃんちゃらおかしい。
たった一つのことだけに目を奪われていると物事の本質は見えなくなる。
かつてナチスの暴走を止めることができなかったドイツ人のように・・・

最後に私がアムステルダムのアンネ・フランクの家(Anne Frankhuis)で買った「未来に向けての歴史の叫び(日本語版)」の中の一節を紹介したい。

「ここには、ユダヤ人虐殺のはかりしれない悲劇と、人間の生命と才能を無にする行為と、自由な人々が全体主義運動抑圧の早期行動を取らなかったことによる代償とが示されている。」(イェフーダ・レヴ)

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2005.08.12

今年は本当に厄年だ!

昨日、私のコラムを読んでくれている与太郎氏から掲示板に、「最近は更新頻度が少ないけど、夏ばてでしょうか?」というようなコメントをもらった。
書くことはあった(郵政解散や横浜ベイスターズの佐々木の引退のことなど)のだが、9月上旬から予定している夏休みの旅行プランのためにいろいろ調べていたので、そこまで時間が取れなかったのだ。

そう、今年のプランのキーは9月18日(日)に予定されているそれゆけ個人旅同好会のバンコクオフだ。
それに合わせてマイレージの溜まっていたノースウェスト航空のフライトを年初に押さえた。
往路のシンガポール行きはスタンダードレベルでもビジネスクラス、エコノミークラスの双方が空いていたが、復路のバンコク線は制約のないルールバスターでないとその時点でさえ取れなかった。

そしてシンガポール在住のKayさんのところへ寄り、マレー半島を北上しようとプランを考えた。
ルートは当然ながら気候のわりあい安定した東海岸を経由し、クアラルンプール(Kuala Lumpur)に出てバンコク入りしようとしたわけだ。
ティオマン島(Tioman Island)は1997年に行ったので、今年はどこにしようかと考え、クアラ・トレンガヌ(Kuala Terengganu)かコタバル(Kota Bharu)にしようと決めた。
あるいは1995年に行ったコタ・キナバル(Kota Kinabalu)もいいかな、とか考えた矢先の出来事だ。

何気にニュースサイトをチェックして出てきた記事は、マレーシアが過去最悪だった1997年以来のヘイズ(煙害/Haze)に巻き込まれ、クアラルンプールの空港が一時閉鎖に追い込まれたというものだった。
マレーシアで煙霧被害が深刻、市民生活に影響)(Airports, Ports To Be Closed Depending On Visibility)
英字紙の方をチェックすると、新国際空港(KLIA)の方は通常通りだったようだが、すべて陸路で行くという選択をしない限り、この空港の閉鎖は旅程を直撃する。
幸いにしてマレーシアの国内線やホテルの予約はしてなかったが、今後10日以内にはインドネシアのバリ島へ行くか、カンボジアやベトナムへ行くという選択をするハメになりそうな気もする。

まったくもって今年の私は常にこれだ。
何か計画をしたり買い物をすると最初のプランはほとんど裏目に出る。
こうなると何事もなく無事に帰って来れるかどうかも心配になってきた。
7月末には「今年で最も最悪のとき」などというコラムを書いたが、カルロス株価は未だ底打ちせずとなりそうだ。

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2005.08.03

FP技能士なんて目指してみようかな?

過去の旅行記の作成が一応終わったところで、サイト作りは一区切り、さて、これから何をやってみようかと考えてみた。
実のところ、私は6年前の1999年、社会保険労務士の資格を取ろうと思って学校にまで通い、眠さをこらえて通勤電車の中で勉強してみたものの、無味乾燥なテキストの暗記は苦痛以外の何物でもなく、試験の方もあっさりと落ちてしまった。
このときの私は何かに取り憑かれたかのように英会話やパソコン、投資の勉強をしたりしていた。
でも結局、二兎を追うもの一兎も得ず、ではないが、パソコンくらいしかまともにできるようになったものはなかった。
下手の横好きと言ってしまえば、それまでだが、何か中途半端だ。

そこで、先日本屋にふらりと入ったときに、手に取ったのがFP(ファイナンシャル・プランナー)技能検定というものだ。(節操がないとは言いなさるな!)
この資格の3級は、はっきり言えば、銀行や証券会社にいれば誰でも取れるといったレベルのものらしいが、金融関係と何の関係もない職業に就いている人間はこれから始めるしかないようだ。
この資格は2002年から国家資格として認定されるようになったらしいが、日本ではたいがいが金融機関や関係団体のヒモ付きらしく、これだけで独立開業して飯を食ってる人はほとんどいないらしい。
ただ、今のところ私はこの資格を生かして何かをしようというよりは、自分が投資をやっている以上、自己研鑽のためにテキストを通読してみるのもいいかなと思った。

最初に読んでみて、社会保険労務士とセットでFPの1級の資格でも取ると、私のような年の人間でも再就職のアテができるかなと甘いことなども考えてしまう。
まあ、それよりも甘言で近寄ってくる輩を撃退する知識武装としての方がより現実かな?
ちなみに、3級の試験は2006年1月22日、今から少しずつ暇つぶしに読んでいこうと思う。
社会保険労務士は1年計画でやるなら今からやるべきだろうが、年明けにまだ受験する気持ちがあったら勉強を再開してみようと思う。

関連サイト

社会保険労務士試験センター
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
金財-ファイナンシャル・プランニング技能検定
FP技能検定試験合格ガイド

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